内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
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内部被ばくと健康被害

「若年者甲状腺癌の臨床的検討」 武市宜雄 1997年

 広島の武市宣雄医師他が日本臨床外科医学会雑誌(1997年)に「若年者甲状腺癌の臨床的検討」という論文を書いています。 若年者甲状腺癌の臨床的検討 杉田圭三 武市宣雄他 日臨外医会誌 58(3)1997  この論文によれば、広島大学第2外科では、1973年から1995年の過去23年間に10例の若年甲状腺癌を経験した、とあります。その10例とは ※ 23年間で若年者甲状腺がんの症例10例  川根が論文から整理、注釈をつけた。 1973年-1977年(4年間) 2例1977年-1981年(4年間) 2例1982年-1986年(4年間) 0例 チェルノブイリ原発事故(1986年)までの4年間1987年-1991年(4年間) 5例 チェルノブイリ原発事故から1年後~5年後の4年間1992年-1995年(3年間)               不明1例  「甲状腺がんの発生要因として、頸部へのX線照射が問題とされ、20歳未満の甲状腺がん患者の20%にX線照射の既往があったとの報告も見られる。  Frankenthaler RA, Sellin RV, Cangir A, et al: Lymph node metastasis from papillary follicular thyroid carcinoma in young patients. Am J Surg 160: 341-343, 1990  「当科の症例では、全例、両親の被ばく、X線照射と無関係であった」、とあります。 また、 「小児甲状腺がんの特徴として、(1)男児の比率が成人に比べ高い。男女比は1:1.5~2.6と報告されている。(2)初診時、頸部リンパ節転移、肺転移を起こしている症例が多い。(3)進行度の割に予後良好であることが多い。(4)肺転移に対してヨウ素131治療の有効例が多い。などが報告されている。 症例1は気管、反回神経に湿潤し、多発性肺転移を起こした進行がんであり、これらの特徴を備えている。  小児甲状腺がんの場合、発症機転として結核、気管支喘息様の症状で見つかることがあり、注意が必要とされる。」 と書かれています。  また、奈良県立歯科大学耳鼻咽喉科の清水直樹医師は、日本小児耳鼻咽喉科学会の会誌(2008年)に「当科における小児甲状腺癌の検討」という論文を書いています。 当科における小児甲状腺癌の検討 清水直樹 他 奈良県立歯科大学耳鼻咽喉科 2008  この中で、「奈良県立医科大学耳鼻咽喉科では1990年から2006年の過去17年間に7例の小児甲状腺がんを経験した。」「性別は男性3例、女性4例で、年齢は8~16歳、平均年齢は11.6歳であった。病理組織型は、乳頭がん6例、濾胞がん1例と、成人同様乳頭がんが多く認められた。」と述べています。また、「頸部リンパ節転移は全例に認められ、T4の3症例(8歳の女の子、8歳の男の子、12歳の男の子)はすべて肺転移を認めた。」とも書かれています。「小児・若年性甲状腺がんの特徴としては、死亡率は低いが、再発が多いことがあげられる(野口志郎:小児甲状腺癌の特徴.内分泌外科,17:247-250,2000)。症例1(8歳の女の子)は術後3年目に肺転移、症例4(12歳の女の子)は術後2年後にリンパ節再発を認めている。これらの結果からは、局所再発や遠隔転移に対する対策が治療上重要であると考えられる。」とも。 表1 小児甲状腺がん症例症例 年齢 性 触診所見 病理診断 病床病期  経過年数   その他   診断年月1     8  女 びまん性 濾胞がん T4N1bM1 15年10カ月  肺転移  1991.5チェ事故5年1カ月2     8  男 びまん性 乳頭がん T4N1bM1  1年 9カ月   肺転移  2005.6チェ事故9年2カ月3    12  男 びまん性 乳頭がん T4N1bM1   転院   肺転移   不明4    12  女 結節性  乳頭がん T3N1bM0  6年 5カ月  リンパ節再発                                      1990.1チェ事故4年6カ月 5    12  女 結節性  乳頭がん T1N1bM0  1年 8カ月          2005 . 7チェ事故 9年3カ月 6    13  男 結節性  乳頭がん T3N1bM0 10年 9カ月           1996 . 6チェ事故10年2カ月7    16  女 結節性  乳頭がん T2N1bM0 16年 5カ月         1990.10チェ事故4年6カ月 ※ 診断年月は川根が経過年数から計算した。この論文の発表年が2008年。経過年数は2007年3月までと判断して、診断年月を計算した。<凡例> 症例1  2007年3月-15年10カ月=1991年5月 チェルノブイリ事故から5年1カ月経過  まとめると、以下のようになります(川根)。 1990ー1993年の4年間 診断症例 3例(チェルノブイリ原発事故から4年~7年後) 1994ー1997年の4年間 診断症例 1例(チェルノブイリ原発事故から8年~11年後) 1998ー2001年の4年間 診断症例 0例(チェルノブイリ原発事故から12年~15年後) 2002ー2006年の5年間 診断症例 2例(チェルノブイリ原発事故から16年~21年後) 不明 1例 ※ チェルノブイリ事故当時の年齢 3歳、3歳、3歳、7歳、11歳、産まれていない、不明。  国立がん情報センターの統計から小児甲状腺がん(0-19歳)の罹患について抜き出し、年ごとの罹患者数、および10万人あたりの罹患率を川根が整理しました。Excelデータです。 甲状腺がん 全国がん罹患数・率 推定値1975 2011年 国立がん研究センターがん情報サービス

東電福島第一原発事故で放出された、ヨウ素131とセシウム137の沈着量シュミレーション 日本原子力研究開発機構が作成した動画 2011年9月6日付け

東電福島第一原発事故で放出された、ヨウ素131とセシウム137の沈着量シュミレーション 日本原子力研究開発機構 2011年9月6日付け 2011年3月12日から4月30まで積算沈着量の動画 4. Report to the Japan Atomic Energy Commission, etc. (2011.9.6, etc.): Analysis on dispersion and surface deposition of I-131 and Cs-137 over Eastern Japan by WSPEEDI WSPEEDI analysis on dispersion and surface deposition of I-131 and Cs-137 over Eastern Japan until the end of April was carried out, and the results were provided to the Ministry [...]

国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルを信用したら、殺されます。ICRP pub111より

 国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルを信用したら、殺されます。  日本政府、福島県、各自治体の放射線防護モデルは出所はすべて放射線医学総合研究所(千葉県千葉市)。そして、この放射線医学総合研究所(NIRS)は悪名高きABCC(米軍合同委員会。注:日米合同委員会は誤訳。)と放射線影響研究所(RERF)の流れを組む、被ばくの調査はするけれども、治療せず、の機関。簡単に言えば、日本の原発労働者の被ばくと健康被害のデータを収集し、アメリカの渡すための機関です。 大石又七『ビキニ事件の真実』みすず書房 2003年7月24日 2600円 より (ビキニ事件被災で東大病院、国立東京第一病院に入院)退院後から、放医研は国の予算で俺たち(第五福竜丸乗組員)の被ばく記録を取りつづけた。だが発病しても治療しない。入院直後は(放医研は)みんな俺たちの味方で、親身になって治療に取り組み、加害国アメリカに対しても厳しく対応してくれていたのに。放医研がこれまでに出した論文や年報の中には俺たち第五福竜丸乗組員の検査結果が報告されている。しかし、個人個人には何も教えてくれなかった。この記録を見ると、放医研は早い時期から俺たち(第五福竜丸乗組員)の肝機能障害を把握していた。また年報には書かれていないが、血液検査で染色体に異常があったことも分かっていた。染色体に異常があれば奇形児が生まれる。だが、放医研の(年報等を見ると)それらのことも基本的に被ばくと関係ないと決めつけているように見える。 亡くなった(第五福竜丸乗組員の)仲間たち 久保山愛吉 40歳 肝機能障害(急性放射能症) 1954年9月23日死亡 水爆実験遭遇から約7ヵ月後 川島正義  40歳  肝硬変 肝機能障害     1975年死亡          同    21年後 増田三次郎 54歳 肝臓がん(原発性) 肺血栓等1979年死亡          同    25年後 鈴木鎮三  50歳 肝硬変 交通事故      1982年死亡           同    28年後 増田祐一  50歳  肝硬変(脳出血)      1985年死亡            同    31年後 山本忠司  59歳 肝臓がん(多発性)肺がん・結腸がん 1987年死亡       同    33年後 鈴木隆   59歳 肝臓がん(原発性)     1989年死亡            同    35年後 高木兼重  66歳 肝臓がん(原発性)     1989年死亡            同    35年後 久保山志郎 65歳 肝臓がん(原発性)     1996年死亡            同    43年後 服部竹冶  66歳 肝臓がん(心不全)     1997年死亡            同    53年後 安藤三郎  71歳 肝臓がん(原発性)     1997年死亡            同    53年後                 大石又七『ビキニ事件の真実』pp.103~104 一部抜粋 (編集者注)この後も、2人の乗組員の方が亡くなられています。 平井勇   71歳 肝臓がん(原発性)   2003年死亡            同   59年後    見崎吉男  90歳 肺炎          2016年死亡           同   62年後  大石又七さんも、他の乗組員も、毎年1回、放医研の定期健康診断を受けていました。全身の健康診断をしていました。2000年に、大石又七さんが放医研の健康診断を受けたとき、医者の顔に暗い影がさっと走ります。大石さん「先生、どうしたのですか?」と。医師「いや、少し肺に白い影が」。心配になった大石さん、他の病院へ行って、肺の精密検査を受けます。しかし、肺は何とも異常はない。そこで、全身をくまなく調べてもらうと、見つかったのが肝臓がん。2000年の放医研の検査が肝臓がんを見逃すわけがない。つまり、放医研は、第5福竜丸の乗組員のからだを毎年調べ、どんながんになって、どのように死んでいくのかを調べていたのです。  これが放医研の実態です。放医研の「放射線被ばくの早見表」など飛行機やCTスキャン1回分などと比べて、これくらいの放射能は安全、などと信じていたら、放射能に殺されます。国立がん研究センターも同じ系列の調査・研究をやっているので、その伝えようとしている内容を吟味することが必要です。こと放射線に関してはうそが多い機関です。(編集者:川根眞也)  この放射線医学総合研究所(NIRS)は、国際放射線防護委員会(ICRP)の下部組織のような機関であり、日本独自の放射線防護理論など研究していません。すべて、国際放射線防護委員会(ICRP)の理論に支配されています。その国際放射線防護委員会(ICRP)がpub111という文書に中で、「毎日1ベクレル食べ続けると」「毎日10ベクレル食べ続けると」という、チェルノブイリの住民の被ばく検査に基づく、実例から内部被ばくのグラフを作成しています。これは一面の真実を現しています。その解説文とともに紹介します。 【出典】ICRP Publication111 原子力事故または放射線緊急事後後の長期汚染地域に居住する人々の防護に対する委員会勧告の適用 2008年10月 日本語版 pp.7~8 (17) 汚染された食品の経口摂取による被ばくは,地域で生産される食品の食習慣における相対的な重要性に応じて,慢性摂取または一回摂取のいずれからも生じる可能性がある。一例として,図2.2 に,1000 Bq の137Cs を一度に摂取した場合(一回摂取)と,毎日1 Bq または10 Bq の137Cs をそれぞれ1000 日間摂取した場合(慢性摂取)の全身放射能の変化を示す。同じ総摂取量に対して期間末期における全身放射能は著しく異なる。これは,汚染された食品を日常的に毎日経口摂取する場合と,断続的に一回摂取する場合との負荷が本質的に異なることを示している。実際には,汚染地域に居住する人々の場合,全身放射能は食品の出所と食習慣に依存する日常的摂取と一回摂取の組合せによってもたらされる。(18) チェルノブイリ事故から20 年後,チェルノブイリ周辺の汚染地域における成人の137Cs の典型的な平均日常摂取量は10~20 Bq の範囲である。また,付加的なより高い一回摂取は,例えば野生のキノコやベリー類の経口摂取による数百Bq の範囲が一般的である。これによる年間実効線量は0.1 mSv 程度である。しかしながら,情報をほとんど得ていない一部の者や非常に特殊な食習慣を持つ者は100 Bq から数百Bq の範囲の日常摂取量を示す場合がある。これは1 mSv から数mSv の範囲の年間実効線量に相当する。 (編集者注)よく、安斎育郎氏、野口邦和氏などの放射線防護学の学者が、「自然にもカリウム40などの自然放射線があるのだから、自然放射線の範囲内なら多少のセシウム137を食べても大丈夫」と言います。これはデマです。どんなにカリウムを入った食品を食べ過ぎても、人間のからだはカリウムを代謝する経路が7つあり、食べた分だけカリウムを排出します。結果として、天然のカリウムの中に0.0117%存在するカリウム40も一定程度以上に蓄積することはなく、排出されます。よく体重60kgの日本人の大人のからだには4000ベクレルのカリウム40が存在する、と言われますが、この4000ベクレルよりも増えて内部被ばくすることはないのです。  しかし、セシウム137は人間のからだの各臓器に濃縮・蓄積し、溜まっていきます。上記の国際放射線防護委員会(ICRP)のグラフのように、セシウム137を1日1ベクレル摂取すると2年後(約700日)には140ベクレルに、セシウム137を1日1ベクレル摂取すると2年後(約700日)には1400ベクレルになります。これは体重35kgの子どもであれば、体重1kgあたり40ベクレル/kgに相当し、心筋梗塞を起こしかねない、危険な蓄積量です。しかし、体重35kgの子どもでセシウム137が1400ベクレル内部被ばくしていても、国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルに従えば、0.1ミリシーベルト程度しか被ばくしていないことになるのです。つまり、国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルに従えば、1日10ベクレル程度食べても安全になるのです。  国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルを信じて、「これくらいの放射能は安全」と食べていれば、それは死の危険です。

フクシマ事故と東京オリンピック 小出裕章(元京都大学原子炉実験所助教)

皆様  小出裕章様からお送りいただいた大変貴重な資料をお届けいたします。 原子力村の罪深さを余すところなく究明されておられます。 「東京五輪に参加する国や人々は、一方では被曝の危険を追うが、 一方ではこの国の犯罪に加担する役割を果たすことになる」と断じておられます。 東京五輪返上論の具体的・理論的な決定版です。 皆様のご理解とご支援をお願い申し上げます。                                          村田光平 (元駐スイス大使) 皆様  今回お届けしたメッセージについて小出裕章様から下記の報告をいただきましたのでお知らせいたします。「今回の文章はイタリア在住の知人楠本淳子さんに依頼されて書きました。それを英文に翻訳して下さったのも彼女ですし、世界各国のオリンピック委員会に彼女自身が書かれた文章と一緒に送られることになっています。」同メッセージは多大な反響を呼んでおりますが、一例として入口紀男東工大特任教授から頂いた報告を下記いたします。                                                 村田光平(元駐スイス大使)   フクシマ事故と東京オリンピック 小出 裕章(元京都大学原子炉実験所助教)  2011年3月11日、巨大な地震と津波に襲われ、東京電力・福島第一原子力発電所が全所停電となった。全所停電は、原発が破局的事故を引き起こす一番可能性のある原因だと専門家は一致して考えていた。その予測通り、福島第一原子力発電所の原子炉は熔け落ちて、大量の放射性物質を周辺環境にばらまいた。日本国政府が国際原子力機関に提出した報告書によると、その事故では、1.5×10 の16 乗ベクレル、広島原爆168発分のセシウム137を大気中に放出した。広島原爆1発分の放射能だって猛烈に恐ろしいものだが、なんとその168倍もの放射能を大気中にばらまいたと日本政府が言っている。 その事故で炉心が熔け落ちた原子炉は1 号機、2 号機、3 号機で、合計で7×10 の17 乗ベクレル、広島原爆に換算すれば約8000 発分のセシウム137 が炉心に存在していた。そのうち大気中に放出されたものが168 発分であり、海に放出されたものも合わせても、現在までに環境に放出されたものは広島原爆約1000 発分程度であろう。つまり、炉心にあった放射性物質の多くの部分が、いまだに福島第一原子力発電所の壊れた原子炉建屋などに存在している。これ以上、炉心を熔かせば、再度放射性物質が環境に放出されしまうことになる。それを防ごうとして、事故から7年以上経った今も、どこかにあるであろう熔け落ちた炉心に向けてひたすら水を注入してきた。そのため、毎日数百トンの放射能汚染水が貯まり続けてきた。東京電力は敷地内に1000 基を超えるタンクを作って汚染水を貯めてきたが、その総量はすでに100 万トンを超えた。敷地には限りがあり、タンクの増設には限度がある。近い将来、東京電力は放射能汚染水を海に流さざるを得なくなる。もちろん一番大切なのは、熔け落ちてしまった炉心を少しでも安全な状態に持って行くことだが、7 年以上の歳月が流れた今でも、熔け落ちた炉心がどこに、どんな状態であるかすら分からない。なぜなら現場に行かれないからである。事故を起こした発電所が火力発電所であれば、簡単である。当初何日間か火災が続くかもしれないが、それが収まれば現場に行くことができる。事故の様子を調べ、復旧し、再稼働することだって出来る。しかし、事故を起こしたものが原子力発電所の場合、事故現場に人間が行けば、死んでしまう。国と東京電力は代わりにロボットを行かせようとしてきたが、ロボットは被曝に弱い。なぜなら命令が書き込まれているIC チップに放射線が当たれば、命令自体が書き変わってしまうからである。そのため、これまでに送り込まれはロボットはほぼすべてが帰還できなかった。 2017年1月末に、東京電力は原子炉圧力容器が乗っているコンクリート製の台座(ペデスタル)内部に、いわゆる胃カメラのような遠隔操作カメラを挿入した。圧力容器直下にある鋼鉄製の作業用足場には大きな穴が開き、圧力容器の底を抜いて熔け落ちて来た炉心がさらに下に落ちていることが分かった。しかし、その調査ではもっと重要なことが判明した。人間は8シーベルト被曝すれば、確実に死ぬ。圧力容器直下での放射線量は一時間当たり20Sv であったが、そこに辿り着く前に530あるいは650シーベルトという放射線が計測された。そして、この高線量が測定された場所は、円筒形のぺデスタルの内部ではなく、ペデスタルの壁と格納容器の壁の間だったのである。東京電力や国は、熔け落ちた炉心はペデスタルの内部に饅頭のように堆積しているというシナリオを書き、30年から40年後には、熔け落ちた炉心を回収し容器に封入する、それを事故の収束と呼ぶとしてきた。しかし実際には、熔けた核燃料はペデスタルの外部に流れ出、飛び散ってしまっているのである。やむなく国と東京電力は「ロードマップ」を書き換え、格納容器の横腹に穴を開けて掴み出すと言い始めた。しかし、そんな作業をすれば、労働者の被曝量が膨大になってしまい、出来るはずがない。 私は当初から旧ソ連チェルノブイリ原子力発電所事故の時にやったように石棺で封じるしかないと言ってきた。そのチェルノブイリ原発の石棺は30年たってボロボロになり、2016年11月にさらに巨大な第2石棺で覆われた。その第2石棺の寿命は100年という。その後、どのような手段が可能かは分からない。今日生きている人間の誰一人としてチェルノブイリ事故の収束を見ることができない。ましてやフクシマ事故の収束など今生きている人間のすべてが死んでも終わりはしない。その上、仮に熔け落ちた炉心を容器に封入することができたとしても、それによって放射能が消える訳ではなく、その後数十万年から100万年、その容器を安全に保管し続けなければならないのである。 発電所周辺の環境でも、極度の悲劇がいまだに進行中である。事故当日、原子力緊急事態宣言が発令され、初め3km、次10km、そして20km と強制避難の指示が拡大していき、人々は手荷物だけを持って家を離れた。家畜やペットは棄てられた。それだけではない、福島第一原子力発電所から40~50km も離れ、事故直後は何の警告も指示も受けなかった飯舘村は、事故後一カ月以上たってから極度に汚染されているとして、避難の指示が出、全村離村となった。人々の幸せとはいったいどのようなことを言うのだろう。 多くの人にとって、家族、仲間、隣人、恋人たちとの穏やかな日が、明日も、明後日も、その次の日も何気なく続いていくことこそ、幸せというものであろう。それがある日突然に断ち切られた。避難した人々は初めは体育館などの避難所、次に、2人で四畳半の仮設住宅、さらに災害復興住宅や、みなし仮設住宅へ移った。その間に、それまでは一緒に暮らしていた家族もバラバラになった。生活を丸ごと破壊され、絶望の底で自ら命を絶つ人も、未だに後を絶たない。 それだけではない。極度の汚染のために強制避難させられた地域の外側にも、本来であれば「放射線管理区域」にしなければいけない汚染地帯が広大に生じた。「放射線管理区域」とは放射線を取り扱って給料を得る大人、放射線業務従事者だけが立ち入りを許される場である。そして放射線業務従事者であっても、放射線管理区域に入ったら、水を飲むことも食べ物を食べることも禁じられる。もちろん寝ることも禁じられるし、放射線管理区域にはトイレすらなく、排せつもできない。国は、今は緊急事態だとして、従来の法令を反故にし、その汚染地帯に数百万人の人を棄てた。棄てられた人々は、赤ん坊も含めそこで水を飲み、食べ物を食べ、寝ている。当然、被曝による危険を背負わせられる。棄てられた人は皆不安であろう。被曝を避けようとして、仕事を捨て、家族全員で避難した人もいる。子どもだけは被曝から守りたいと、男親は汚染地に残って仕事をし、子どもと母親だけ避難した人もいる。でも、そうしようとすれば、生活が崩壊したり、家庭が崩壊する。汚染地に残れば身体が傷つき、避難すれば心が潰れる。棄てられた人々は、事故から7年以上、毎日毎日苦悩を抱えて生きてきた。 その上、国は2017年3月になって国は、一度は避難させた、あるいは自主的に避難していた人たちに対して、1年間に20ミリシーベルトを越えないような汚染地であれば帰還するように指示し、それまでは曲がりなりにも支援してきた住宅補償を打ち切った。 そうなれば、汚染地に戻らざるを得ない人も出る。今、福島では復興が何より大切だとされている。そこで生きるしかない状態にされれば、もちろん皆、復興を願う。そして人は毎日、恐怖を抱えながらは生きられない。汚染があることを忘れてしまいたいし、幸か不幸か放射能は目に見えない。国や自治体は積極的に忘れてしまえと仕向けてくる。逆に、汚染や不安を口にすれば、復興の邪魔だと非難されてしまう。 1年間に20ミリシーベルトという被曝量は、かつての私がそうであった「放射線業務従事者」に対して初めて許した被曝の限度である。それを被曝からは何の利益も受けない人々に許すこと自体許しがたい。その上、赤ん坊や子どもは被曝に敏感であり、彼らには日本の原子力の暴走、フクシマ事故になんの責任もない。そんな彼らにまで、放射線業務従事者の基準を当てはめるなど、決してしてはならないことである。しかし、日本の国はいま、「原子力緊急事態宣言」下にあるから、仕方がないと言う。緊急事態が丸1日、丸1週間、1月、いや場合によっては1年続いてしまったということであれば、まだ理解できないわけではない。しかし実際には、事故後7年半たっても「原子力緊急事態宣言」は解除されていない。国は積極的にフクシマ事故を忘れさせてしまおうとし、マスコミも口をつぐんでいて、「原子力緊急事態宣言」が今なお解除できず、本来の法令が反故にされたままであることを多くの国民は忘れさせられてしまっている。環境を汚染している放射性物質の主犯人はセシウム137であり、その半減期は30年。100年たってもようやく10分の1にしか減らない。実は、この日本という国は、これから100年たっても、「原子力緊急事態宣言」下にあるのである。 オリンピックはいつの時代も国威発揚に利用されてきた。近年は、箱モノを作っては壊す膨大な浪費社会と、それにより莫大な利益を受ける土建屋を中心とした企業群の食い物にされてきた。今大切なのは、「原子力緊急事態宣言」を一刻も早く解除できるよう、国の総力を挙げて働くことである。フクシマ事故の下で苦しみ続けている人たちの救済こそ、最優先の課題であり、少なくとも罪のない子どもたちを被曝から守らなければならない。 それにも拘わらず、この国はオリンピックが大切だという。内部に危機を抱えれば抱えるだけ、権力者は危機から目を逸らせようとする。そして、フクシマを忘れさせるため、マスコミは今後ますますオリンピック熱を流し、オリンピックに反対する輩は非国民だと言われる時が来るだろう。先の戦争の時もそうであった。マスコミは大本営発表のみを流し、ほとんどすべての国民が戦争に協力した。自分が優秀な日本人だと思っていればいるだけ、戦争に反対する隣人を非国民と断罪して抹殺していった。しかし、罪のない人を棄民したままオリンピックが大切だという国なら、私は喜んで非国民になろうと思う。 フクシマ事故は巨大な悲劇を抱えたまま今後100 年の単位で続く。膨大な被害者を横目で見ながらこの事故の加害者である東京電力、政府関係者、学者、マスコミ関係者など、誰一人として責任を取っていないし、処罰もされていない。それを良いことに、彼らは今は止まっている原子力発電所を再稼働させ、海外にも輸出すると言っている。  原子力緊急事態宣言下の国で開かれる東京オリンピック。それに参加する国や人々は、もちろん一方では被曝の危険を負うが、一方では、この国の犯罪に加担する役割を果たすことになる。  2018年8月23日 小出裕章   Disaster in Fukushima and 2020 Tokyo Olympics On February 11th 2011 a severe earthquake struck the Tōhoku region in Japan causing several Tsunami waves which hit the pacific coast of [...]

更田原子力規制委員長の非科学的結論。放射能汚染水、濃度限度を守れば安全か?

〈解説〉 東京電力は、トリチウムだけが取り除けてないとしていた、放射能汚染水に、トリチウムだけではなく、ヨウ素129(半減期5700万年)、ルテニウム106(半減期370日)、アンチモン125(半減期3年)が取りきれていないので、再度、放射能汚染水を浄化する方針を明らかにしました。2018年10月1日。 〈参考〉東京電力  多核種除去設備等処理水の性状について 2018年10月1日   また、この資料の中で、2015年5月までのALPS(多核種除去設備)でストロンチウム90(半減期29年)を除去していなかったことも明らかにしました。つまり、2018年8月30日、8月31日に経済産業省主催で、「トリチウム汚染水の海洋放出の是非」を問う公聴会が、福島県富岡町、郡山市、東京都内で開かれましたが、そもそもトリチウム汚染水と呼んでいたものが、高濃度のストロンチウム90、ヨウ素129、ルテニウム106、アンチモン125を含んだ放射能汚染水であることが明らかになりました。8月30日、8月31日に何百万円の国民の税金、参加した市民の時間と労力は一体何だったのでしょうか?  2018年10月5日、この東京電力の放射能汚染水を再度浄化する、という方針に対し、「法令濃度限度以下であれば、水で薄めて海に放出して構わない」という、非科学的な見解を示しました。これは、法令に定められた告示濃度限度そのものが、環境への影響を無視した、デタラメであり、この濃度限度を更に原発事故の放射能汚染水に適用しようとする見解です。何と、原発が出す放射能の規制については、放射能の総量についてはなく、濃度限度を決めてあるだけなのです。つまり、京ベクレル(10000000000000000ベクレル、0が16個)のストロンチウム90でも、たくさんの水で薄めれば、海に流していい、というのが、現行の法令なのです。原発が通常運転していても、環境中にヨウ素131やプルトニウム239、ストロンチウム90などを出していました。というのは、総量規制がなく、濃度だけを規制しているからです。原発の運転年数が増えれば増えるほど、環境へ放射能は放出されていきます。まさに青天井状態です。  さらに、更田原子力規制委員長(原子力を規制するのが仕事、のはず)は、この原発が通常運転で出す放射能汚染水の濃度限度を、東京電力福島第一原発事故の放射能汚染水に、そのまま、適用しようとしています。これを非科学的と言わずして、何を非科学的と言うのでしょうか?  この発言により、更田氏を即刻解任すべきだ、と考えます。東京電力福島第一原発事故の放射能汚染水の処理は、大前提として、総量規制するべきです。  ちなみに、原発は通常運転でも、以下に記載したの緩い濃度限度で運転されています。九州電力-玄海原発3号機、4号機、川内原発1号機、2号機、関西電力-大飯原発3号機、4号機、高浜原発4号機(高浜原発3号機は2018年8月3日から再稼働工程中。現在5号検査中)、以上7基の原発が稼動中です。これらが海水に放出してもいい、放射能汚染の限度は以下の通りです。この基準を更田原子力規制委員長は、東京電力福島第一原発事故の放射能汚染水に適用しようと発言したのです。 ストロンチウム90   30ベクレル/L ヨウ素129           9ベクレル/L ルテニウム106      100ベクレル/L アンチモン125      600ベクレル/L トリチウム       60000ベクレル/L この法令濃度限度が、「科学的」であるとは言えません。この法令に定められた、告示濃度限度は、国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルに基づいていますが、この国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルは、原発の運転がしやすいように、ある限度は撤廃され、ストロンチウム90などの線量評価は緩められてきた歴史的経過があります。この法令は厳しくすべきです。また、この緩すぎる限度で、原発事故放射能汚染水を海に放出してよいわけがありません。放射能汚染水の放射能は、総量で規制すべきです。 ※ 上記東京電力資料の「告示濃度限度(Bq/L)」に注目  ◾処理水の再浄化「必要なし」 規制委員長、科学的安全性踏まえ 福島民友  2018年10月06日 1面 東京電力福島第1原発を視察後、報道陣の質問に答える更田委員長  東京電力福島第1原発の汚染水を浄化した後の処理水に、排水の法令基準値を上回る放射性物質トリチウム以外の放射性物資が残留していることに関し、原子力規制委員会の更田(ふけた)豊志委員長は5日、東電が処分前に実施する方針を示した処理水の再浄化は必ずしも必要ではないとの認識を示した。更田氏は科学的な安全性を踏まえ「告示濃度制限(排水の法令基準値)が守られる限り、絶対に必要なものという認識はない」と述べた。  同日、福島第1原発を視察後、報道陣に語った。1日に開かれた処理水の処分方法を検討する政府の小委員会では、処分する場合は再浄化を議論の前提にすると確認したばかり。  更田氏は「科学的には、再浄化と(より多くの水と混ぜることで)希釈率を上げるのに大きな違いはない。告示濃度制限は非常に厳しい低い値に抑えられている」と指摘。  処分方法の一つとして検討されている海洋放出の場合、希釈して基準値を下回れば容認する立場を改めて示した。  ただ更田氏は「事故を経験した現場から出てくる水であり、再浄化という議論は理解できる」とも語った。  また、更田氏は廃炉作業への影響から処理水の処分の必要性を強調。処分方法については「希釈して海洋放出するのが最も合理的だが、社会的な影響は小さくなく、あらゆる関係者の判断に委ねるしかない」と語った。  東電は、福島第1原発のタンクに保管中の水の約8割でトリチウム以外の放射性物質濃度が基準値を上回っていると推定。8月末の公聴会では詳細な情報が示されず批判が相次ぎ、東電は風評被害などの影響を考慮し、処分する場合は再浄化が必要と判断した。

Ban On Foreign Buyers Passed Into Law NZ,2018年8月30日

Ban On Foreign Buyers Passed Into Law ブログ  stblow.co.nz 30 August 2018 by Mark BondBan On Foreign Buyers Passed Into LawThe Overseas Investment Amendment Bill has been passed into law by the New Zealand Government. The new law comes into effect on 22 October 2018, and restricts certain overseas people from buying residential land in New Zealand [...]

伊方原発3号機 2018年10月1日核燃料装填、10月27日再稼働工程開始。

<解説>   四国電力は、今日10月1日(月)から伊方3号機に燃料装塡開始を開始します。2018年9月25日の広島高裁(三木昌之裁判長)の伊方3号機の運転差し止め仮処分に対する、四国電力の異議を認め、再稼働を容認する決定。更に、2018年9月28日の大分地裁(佐藤重憲裁判長)の伊方原発3号機の運転差し止めを求める仮処分申し立てを脚下したことを受け、一週間もしないうちの、再稼働に向けた取り組みです。もはや、司法が電力会社と一体となって原発再稼働への道を突き進んでいる、と言っても過言ではありません。    更に、四国電力は2018年10月27日に伊方原発3号機の再稼働工程(いわば最終試験。5号検査。)を始める、としています。   日本は大きくは4つのプレートのぶつかり合う、地震大国。特に太平洋プレート一帯で、大規模な地震が相次ぎ、2018年9月6日に、北海道胆振東部地震が起きたばかりです。震源の深さ37km、M6.7。苫東厚真火力発電所2号機、4号機、さらに1号機が停止し、北海道はブラックアウトになりました。この活断層も、それまで知られていなかったものです。  もし、この地震が泊原発3号機直下で起きていたら、外部電源喪失だけではすまなかったでしょう。   ましてや、四国電力伊方原発3号機の目の前には、中央構造線が走っています。四国電力の伊方原発の目の前の活断層の位置、長さの評価は、意図的に分断された活断層とされて過小評価されている疑いが濃厚です。  そもそも、現在の地震学で活断層が動くことを事前に予測することは不可能です。   福島の原発事故に見られるように、ひと度原発事故が起きれば、ふるさとが奪われ、自分の住む地域が放射線管理区域になります。大地と山、川、海、空気が汚染され、自然の豊かな恵みを取り戻すことは二度と出来なくなります。  原発の再稼働を止める運動がねじまがっています。原発事故の避難計画の策定や、安定ヨウ素剤の各戸配布は、原発事故の稼動と、原発事故そのものの容認です。   求めるべきは、被曝しない権利です。   更に、原発村の科学者は「自然放射線がこれくらいあるから、原発事故の放射線がこれくらいでも大丈夫」などと、誤った放射線防護理論を振りかざします。空間線量では、健康被害の影響を測ることはできません。それは自然放射線が高いところ(イタリアのミラノなど)と、自然放射線が0.035~0.046マイクロシーベルト/時と低く大量の人工放射線で汚染された福島とを、同列に扱います。   この議論は、どんな放射性物質が大地にあるかをかを考慮しない暴論です。天然のウランやその娘たちがたくさんあるところでは、空間線量は高くなり、場合によると0.23マイクロシーベルト/時(政府の除染基準)を超えますが、健康に影響はありません。自然放射能だからです。ところが、福島のように自然放射線が0.035マイクロシーベルト/時のところが、0.105マイクロシーベルト/時あれば、その増加分は人工放射線です。これはいずれ健康被害がでるレベルです。 <参考> 「原発事故前の福島県の空間線量率は0.035~0.046マイクロシーベルト/時 」     四国に生きるみなさん、伊方町長に「被曝させるな」という要求書を送りましょう。原発事故が起きた場合に、市民が避難する義務は法的にありません。「原発事故が起きても私は逃げない。」「被曝した場合のすべての精神的、肉体的、財産的損害を町長がすべて賠償することを求めます。」と配達証明付き郵便で送りましょう。「あなたに、私たち家族が平和に安心して暮らすことを奪うことは出来ない」と。  行動を!現実を変えるための具体的な知恵を!   ◾伊方原発に燃料装填開始高裁再稼働容認受け(2018年10月1日 午前0時42分)  広島高裁が再稼働を容認した異議審決定を受け、四国電力は1日未明、伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の原子炉への核燃料装填作業を始めた。4日に完了予定。計157体の燃料集合体を入れ、27日の稼働、11月28日の営業運転移行を目指す。  四国電によると、作業は24時間態勢で実施。伊方3号機は、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料によるプルサーマル発電を行うため、157体のうち16体はMOX燃料だ。  縦向きの状態で燃料プールに保管されている集合体をクレーンなどで1体ずつ原子炉格納容器まで運び、原子炉容器の上から炉心に挿入する。  四国電の工程では、装填完了後、10月27日に稼働させて30日に発送電を開始。原子力規制委員会の最終検査を経て、営業運転入りする見通しだ。  伊方3号機は、2016年8月の再稼働後、昨年10月から定期検査に入った。今年1月の稼働を見込んでいたが、昨年12月の広島高裁の運転差し止め仮処分決定により運転停止が継続。しかし、今年9月25日に広島高裁が四国電の主張を認める異議審決定を出したことで、再稼働に向けた作業が可能となった。同28日には、大分地裁が運転差し止めを認めない決定を出した。 ◾伊方3号 再稼働容認 広島高裁 大規模噴火「根拠ない」 四国電、来月27日運転へ 福井新聞  2018年9月26日  四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転を差し止めた広島高裁の仮処分決定を不服とした四国電の申し立てによる異議審で、同高裁(三木昌之裁判長)は25日、異議を認め、再稼働を容認する決定を出した。東京電力福島第1原発事故後、高裁段階で初めて原発の運転差し止めを命じた昨年12月の決定を取り消した。四国電は3号機を10月27日に再稼働させる方針を明らかにした。  決定で三木裁判長は、伊方原発から約130キロ離れた熊本県・阿蘇カルデラの火山リスクについて、「大規模な破局的噴火が起きる可能性が根拠をもって示されておらず、原発に火砕流が到達する可能性は小さい」と指摘した。  四国電の主張が全面的に認められた形で、住民側は25日、最高裁への不服申し立てを行わない方針を示した。仮処分の審理は終結し、この日の決定が確定する見通し。ただ伊方3号機に対する同様の仮処分で、大分地裁が28日に決定を出す予定で、差し止めを命じれば再稼働はできなくなる。  三木裁判長は、昨年12月の高裁決定が差し止めの根拠とした、原子力規制委員会策定の「火山影響評価ガイド」の立地評価について、「相当な正確さで噴火の時期と規模を予測できることを前提にしており不合理だ」と指摘。立地の適合性は「自然災害の危険をどの程度容認するかという社会通念を基準とせざるを得ない」との判断枠組みを示した。  その上で、国が破局的噴火の具体的対策を定めておらず、国民の多くも問題にしていないことを踏まえ、「伊方原発の安全性は欠けていないというのが社会通念だ」と判断。四国電が想定する火山灰の堆積量は合理的で、非常用電源確保の対策も取っているとし、噴火による対応不可能な具体的危険性は存在しないと結論付けた。  地震のリスクについても、原発の新規制基準に適合するとした規制委の判断は合理的だとした。  昨年12月の高裁の即時抗告審決定は、阿蘇カルデラで、大規模な「破局的噴火」が起きた際、火砕流が原発敷地内に到達する可能性を指摘。広島地裁で係争中の差し止め訴訟で仮処分と異なる結論が出る可能性を考慮し、効力を今月30日までとしていた。  伊方3号機を巡る同様の仮処分は、大分地裁のほか、高松高裁や山口地裁岩国支部でも係争中となっている。 ◾伊方原発の運転認める  大分地裁、仮処分決定福井新聞  2018年9月28日  四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを、対岸の大分県の住民が求めた仮処分申し立てに対し、大分地裁は28日、差し止めを認めず、却下する決定をした。佐藤重憲裁判長は争点だった阿蘇山の噴火リスクについて「運用期間中に破局的噴火が差し迫っているとは言えず、原発は安全性に欠けない」と判断した。住民側は即時抗告する方針。  3号機を巡っては、昨年12月に広島高裁が阿蘇山の噴火リスクを根拠に運転を禁じたが、今月25日に高裁の別の裁判長がこの決定を覆した。四国電は10月27日の再稼働を予定している。  大分地裁は、阿蘇山の地下にあるマグマだまりの状況や火山活動履歴に基づき、破局的噴火が生じる相応の根拠はないと指摘。原発立地の適否を考慮する上で「社会通念上、無視できる危険だ」とした。  伊方原発は長大な活断層「中央構造線断層帯」に近く、南海トラフ巨大地震の震源域に入る。住民側は、四国電が算定した耐震設計の目安となる揺れ(基準地震動)は過小だと主張した。  決定は、東京電力福島第1原発事故後に定められた新規制基準は合理的とし、四国電が示した耐震性も妥当と評価した。  大分県は豊後水道を挟んで伊方原発から最短約45キロに位置する。仮処分を申し立てたのは男女4人。併せて起こした同種の訴訟には住民ら約500人が参加している。  3号機を巡る同様の仮処分申し立ては、高松高裁や山口地裁岩国支部でも係争中。

関西電力 高浜原発3号機は本当に大丈夫か?

<解説>  関西電力高浜3号機は、高浜4号機、四国電力伊方3号機、九州電力玄海3号機、日本原電東海第二と並び、プルトニウムを強化したMOX燃料を使用しています。この高浜3号機のメルトダウンと放射性物質の放出が起こった場合、東電福島第一3号機と同様な深刻なプルトニウム汚染を引き起こします。高浜3号機は2018年8月3日から定期点検に入りましたが、次々にトラブル、作業員も高線量被ばくをしました。高浜3号機は本当に大丈夫なのでしょうか?  2018年9月28日、高浜4号機は再稼動工程(5号検査と言います)を終え、営業運転に入りました。2018年8月20日に放射能を含む蒸気漏れの事故を起こしたにもかかわらず。 ■高浜3号機が定期検査入り 3カ月を予定 福井新聞 2018年8月4日    関西電力は3日、高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)の発電機と送電設備を切り離し、定期検査に入った。発電した電気を昇圧し送電する主変圧器を初めて交換するほか、2次系配管577カ所を超音波で肉厚測定するなど約60項目を確認する。定検は約3カ月の予定。  高浜3号機は、2017年6月に原子炉を起動し、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使ったプルサーマル発電を行っていた。  関電は3日午前4時4分から出力を下げ始め、同11時4分に発電機と送電系統を切り離した。原子炉に制御棒を挿入して、同日午後2時12分に停止した。  定検は協力会社社員ら約2500人態勢で行う。過去の点検で減肉傾向が確認されるなどした25カ所を、耐食性に優れたステンレス鋼配管に交換。燃料集合体157体のうち、新しいMOX燃料4体を含む69体を取り換える。  国の検査を経て11月上旬に原子炉を起動し、同9日に発電・送電を開始。12月7日の営業運転再開を目指す。  高浜3号機の定検入りで、県内では現在大飯3、4号機の2基が営業運転中となった。定検中の高浜4号機は24日の発電・送電開始の2、3日前に原子炉を起動。9月19日に営業運転を再開する見込み。(牧野将寛) ■蒸気発生器内異物、酸化鉄微粒子の塊 高浜3号、関電が確認 福井新聞 2018年9月21日  関西電力から20日、県に入った連絡によると、定期検査中の高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)の蒸気発生器内で見つかった異物について、2次系配管に含まれる酸化鉄の微粒子の塊と確認した。細管の外側を減肉させたとみられる金属片は見つからなかった。  関電は異物を回収した際、小型カメラで細管の外観を点検したところ、長さ約4・5ミリ、幅約2・5ミリの摩耗痕を確認した。  県原子力安全対策課は、「微粒子の塊はもろく、細管を減肉させたとは考えられない」と強調。細管の強度から、ステンレス鋼などの金属片が2016年12月から行った第22回定検で混入し、細管を削ったと推定した。ただ、蒸気発生器や中に入っていた水を抜いた際にためるタンクなどを確認したが、金属片は見つからなかった。  対策として、減肉した細管は施栓する。2次系系統の弁などの分解点検時に使用する機材や作業員の衣服などに異物の付着がないことを確認することを、作業手順書に追記する。(牧野将寛) ■蒸気発生器内に異物 高浜3号 細管1本が減肉 福井新聞 2018年9月13日    関西電力から12日、県に入った連絡によると、定期検査中の高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)の蒸気発生器の細管1本と支持板の間に、長さ1センチ程度の異物を確認した。材質は不明。環境への放射能の影響はない。  関電は8月18日から、3台ある蒸気発生器の細管計9784本に傷がないか調べるため、高周波電流を流す検査を実施した。このうち細管1本の外側が減肉していることを示す信号が出たため、小型カメラで確認したところ異物を見つけた。  細管の外側は2次冷却水が流れている。この異物が細管を削ったとみて今後、異物を取り出し分析するほか、混入した原因などを調べる。  県原子力安全対策課は「2012年2月から行った第21回定検で混入した可能性がある。減肉は技術基準未満だが、予防的に施栓する予定」としている。  別の細管1本では、内側に長さ約4・8ミリのひび割れが見つかった。高温(約320度)の1次冷却水が入る部分。細管の厚さは約1・3ミリあるが、貫通はしていない。応力腐食割れとみられる。この細管も施栓する予定。  高浜3号機の細管の施栓数は全体の3・6%で、計364本となる。施栓率は10%までプラントの安全性に問題がないことが確認されている。  高浜3号機は2018年11月9日からの発電・送電開始を予定しているが、県原子力安全対策課は「現時点で工程に影響があるかは分からない」としている。(牧野将寛) ■高浜3号の定検作業員 計画線量 2倍超被ばく 福井新聞 2018年9月13日  関西電力は12日、定期検査中の高浜原発3号機(加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)の原子炉格納容器内で作業をしていた協力会社の作業員が、1日分の計画線量の2倍を超える外部被ばくを受けたと発表した。法令で定める年間限度量は超えておらず、内部被ばくや皮膚の汚染はなかったとしている。  関電によると、作業員は東亜バルブエンジニアリング(兵庫県)の下請け会社の50代男性。10日午後、1次系の弁の分解点検を約3時間10分行った。管理区域から退出する際に線量計を確認したところ、計画値の0・9ミリシーベルトを大きく超える1・81ミリシーベルトの被ばくが分かった。  作業員の被ばく線量低減のため、一日1ミリシーベルトを超える作業に従事する際は、事前に労働基準監督署長への届け出が必要。関電は同日中に敦賀労基署へ線量超過を報告した。  今回の作業では線量計の警報音が聞こえるようイヤホンを付ける必要があった。しかし作業員は装着しなかったため、警報音に気づかなかった。また、作業時間は2日前に同じ場所で行った別の作業員の被ばく実績値を元に、東亜バルブの放射線管理専任者が決めたが、線源と作業員の距離を十分考慮しなかったことが、計画外の被ばくを生んだとしている。関電は今回の被ばくについて、法令報告や安全協定上の異常報告に該当しないことから、別件と併せてこの日発表したとしている。(坂下享) <解説>  高浜3号機は、基本的な構造はすべて高浜4号機と同じです。その高浜4号機で放射能漏れの事故を起こしています。それも2018年8月20日に。しかし、関西電力はたった11日後の2018年8月31日に再稼動工程を始めました。そして9月28日に再稼動工程を終え、営業運転に入りました。あたかも、九州電力の原発4基稼動に対抗するかのように。安全無視の再稼動です。 ■放射性物質含んだ蒸気わずかに漏れ 高浜4号、環境影響なし 福井新聞 2018年8月21日  関西電力から20日、県に入った連絡によると、定期検査中の高浜原発4号機(加圧水型軽水炉、出力87万キロワット)で、原子炉容器上ぶたと原子炉内の温度を測る温度計の入った管の接続部から、放射性物質を含んだ蒸気がわずかに漏れた。原子炉格納容器内にある放射線モニターに異常はなく、環境への影響はないとしている。  県原子力安全対策課によると、20日午後3時ごろ、原子炉上部を巡視点検していた関電社員が蒸気が漏れているのを見つけた。高浜4号機は24日の発電・送電開始に向け18日から、原子炉の温度や圧力を上げていたが、19日の巡視点検では異常はなかったという。  同課は、「接続金具の締め付け具合やステンレス製の漏れ止め部品などが原因ではないか」としている。  蒸気漏れを受け、関電は20日午後6時ごろから温度や圧力を下げ始め、22日中にも分解点検を行う。24日の発電・送電開始は延期することを決めた。(牧野将寛) <解説>  東京電力福島第一原発と同じ、沸騰水型の原発であり、使用期限40年目前の原発を原子力規制委員会は2018年9月26日、再稼動を求める審査書を了承しました。日本原電の東海第二原発です。地元茨城県議会でも再稼動を求める決議すら上がっていないのに。  原発再稼動の県議会決議を上げたのは、埼玉県議会だけです。埼玉に原発がないのに、なぜ?それは、地元茨城県議会でも東海第二原発の再稼動決議が上がっていないので、近くの都道府県で応援が欲しかったのでしょう。上田清二埼玉県知事(元民主党)が自民党と共謀した、駆け込み県議会決議が2017年12月22日に行われただけです。  なぜ、原子力規制委員会はこのような無理な再稼動認可をしたのでしょうか?それはプルトニウムを強化したMOX燃料を使う原発だからです。比較的新しい北海道電力泊原発3号機の地下には活断層があり、さすがの原子力規制委員会も認可できないからです。無理に無理を重ねて、原発再稼動。しかし、待っているのは、第2の福島原発事故であり、それは日本の終わりを意味するのではないでしょうか? ■泊原発の断層 再調査を指示 原子力規制委 東京新聞 2017年12月9日 朝刊 6面   原子力規制委員会は八日の審査会合で、北海道電力が再稼働を目指す泊原発の敷地内で見つかっている断層が活断層ではないと判断するにはデータが不十分だとして再調査を指示した。  活断層が原子炉建屋など重要施設の下にあると断定されれば再稼働はできない。直下でなくても敷地内にあれば、基準地震動(耐震設計で目安とする地震の揺れ)の見直しを迫られる可能性もある。北海道電が十分なデータを提示できなければ審査は長期化する。  原発の新規制基準では、十三万~十二万年前以降に動いた断層を活断層と定義。北海道電はこれまでの審査で、泊原発敷地内の掘削調査で見つかった火山灰の層は約二十万年前に堆積したと説明。断層は地中のより深い層のため古い時期のもので、活断層には当たらないと主張した。しかし、規制委から今年三月、追加の火山灰データの提示を指示され、他の場所で掘削調査をしたが、同年代の火山灰の層は見つからなかった。  北海道電は会合で、明確な火山灰の層はなかったが成分の一部などは見つかり、断層の活動性は否定できると説明。規制委側は「データが少なく信頼できない」とした。  北海道電は二〇一三年、泊1~3号機の審査を申請。審査で難関とされる基準地震動の確定については、規制委が一五年におおむね了承した。 <図> MOX燃料使用原発一覧 2018年9月30日現在    

川内原発2号機が再稼動。2018年9月28日。九州電力の4原発が稼働中。九州に生きる人びとは行動を!

<解説> 九州電力、川内原発2号機が2018年9月28日16時30分、営業運転に復帰しました。再稼動工程(5号検査)を終え、原子力規制委員会の認可を受けたのです。これで現時点で九州電力が保有し、認可を受けている4つの原発すべてが稼動していることになりました。大地震や火山噴火がいつ来るとはわからない九州に。  東日本の人々にとっては、北海道と九州は放射能に汚染されていない安全な食品を提供してくれる地域でした。それが、今、第二の福島になりかねない状況に陥っています。 ■電源喪失対策疑問 原告側が意見陳述 玄海原発訴訟 佐賀新聞 2018年9月29日 27面    九州電力玄海原発(佐賀県東松浦郡玄海町)の再稼働に反対する住民らが、国に3、4号機の適合性審査合格の取り消しを求めた訴訟の第19回口頭弁論が28日、佐賀地裁(達野ゆき裁判長)であった。原告側は意見陳述で、今月6日の北海道地震による全域停電(ブラックアウト)に触れ、原発の安全性に疑問を呈した。 福岡県宗像市の荒川謙一さん(69)が陳述した。北海道地震で震度2だったという泊原発では「(全域停電で)復旧まで非常用発電機をフル稼働させ、使用済み燃料プールの冷却を続ける綱渡りの状態だった」と主張。「玄海原発はどんな事態になっても電源喪失しない対策が本当にできているのか」と投げ掛けた。 住民らは、原発運転差し止めを求める訴訟を起こしている「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」(石丸初美代表)に加わっている。この日は九電に2~4号機の運転差し止めを求めた訴訟の第27回口頭弁論もあった。 ■川内2号機 定検終了 九電、原発4基が営業運転 佐賀新聞 2018年9月29日 2面  九州電力は28日、川内原発2号機(鹿児島県薩摩川内市)で定期検査の全工程を終え、営業運転に復帰したと発表した。玄海原発3,4号機(東松浦郡玄海町)が6月までに順次再稼動したほか、川内1号機も定期検査を終えている。九電管内で営業運転する原発は、2011年の東京電力福島第一原発事故を受けて安全対策を強化して以降、初めて4基となった。  原子力規制委員会が同日、原子炉起動後に行う定期検査の最終工程に当たる検査を行い、運転状況を確認した。九電は合格証の交付を受け、午後4時半に営業運転に切り替えた。  定期検査は4月23日から実施され、原子炉本体や核燃料貯蔵施設といった設備を点検したほか、蒸気発生器や原子炉の冷却に使う海水ポンプを取り替えた。燃料集合体157体のうち約3分の1に当たる52体を交換した。 ■九州電力、蒸気発生器を搬入 定検中の川内2号機で公開 佐賀新聞 2018年5月28日    ブルーシートにくるまれて海上から搬入される、九州電力川内原発2号機の蒸気発生器=28日午前、鹿児島県薩摩川内市    九州電力は28日、定期検査中の川内原発2号機(鹿児島県薩摩川内市)で、1985年の営業運転開始以来となる原子炉容器内の蒸気発生器の交換作業に伴い、海上から船で運び込まれてきた新たな蒸気発生器を原発施設内に搬入する作業を報道陣に公開した。  蒸気発生器は高さ約20メートル、重さ約330トン。川内2号機には3台あり、全て交換する予定。  川内原発は、1号機も定検中で6月上旬に運転再開する見込み。1号機は2008年に蒸気発生器の交換を完了している。  再稼働した玄海原発3号機(佐賀県玄海町)では3月に、配管に穴が開き蒸気が漏れたトラブルが起きたため、川内2号機では定検中に同タイプの配管16本の状態も確認する。  原子炉等規制法に基づき、8月まで発電を止めて施設を点検する。 ■玄海蒸気漏れ配管「寿命47年」、11年前評価 九電、点検方法に課題 佐賀新聞 2018年4月5日   蒸気が漏れた玄海原発3号機の「脱気器空気抜き管」。中央のさびが見られる外装板内部の配管が腐食し穴が空いた。右側の曲がった部分を2007年の定期検査で点検していた=九州電力提供  玄海原発3号機(佐賀県東松浦郡玄海町)で蒸気漏れを起こした2次系配管について、九州電力が2007年2月の定期検査(定検)をした際、管の厚さなどから耐用年数を47年と評価していたことが4日分かった。配管の曲がった部分の内側が薄くなっていないか調べて判断していたが、その近くで雨水が浸入して腐食、穴が空いた。「寿命」を36年残してのトラブル発生とあって、長期停止後の点検や評価のあり方が問われそうだ。  九電によると、穴が空いた「脱気器空気抜き管」は1994年の運転開始から使用している。負担が大きい曲がった部分は第10回定検で調べた。配管の厚さを確認して耐用年数に当たる「余寿命」を評価し、47年と計算した。  定検は10年が13回目で、20回目に管の厚さを点検する予定にしていた。熊本地震の発生を受け昨年8月から実施している「特別点検」では対象外だった。外観を見る巡視点検は、蒸気漏れ発生の3日前にも実施したが、外装板のさびが目立っていたにもかかわらず、異常を見抜けなかった。  九電は「余寿命評価は曲がった配管の内側の影響を測るもの。今回は直線部の外側からの腐食で、直接的な関係はない」とする。  九電は空気抜き管全16本と、保温材の交換を決めている。原子力規制庁の要請を受け、川内原発(鹿児島県)では定検中の1号機で4日に空気抜き管の保温材などを外して点検、運転中の2号機は外装板の上から確認し、いずれも異常は見られなかった。2号機は次回の定検で保温材を外して調べる。玄海4号機でも同様の確認をする。 ■玄海3号機影響なし データ改ざん製品使用 佐賀新聞 2018年1月26日    九州電力は25日、神戸製鋼所や三菱マテリアルの製品データ改ざん問題を受けた川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)と玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)の調査が終わり、いずれも運転に影響がないことを確認したと明らかにした。25日までに原子力規制庁などに報告した。  九電によると、データが改ざんされた製品は新規制基準に対応した設備などの部材で使われていたが、必要な規格は満たしていたという。  玄海3、4号機は改ざん問題の影響もあり、それまで1月以降を予定していた再稼働時期が遅れている。玄海4号機は、神鋼製の溶接材や鉄鋼製品について調査を続けており、2月上旬に完了する見込み。  神鋼グループの製品は、原子炉格納容器を構成する配管や弁の他、燃料集合体の部材などに使われていたがいずれもデータの改ざんはなかった。三菱マテリアルの子会社は水や空気などの漏れを防ぐゴム製部品を納入。一部にデータを改ざんしていた部品もあったが、日本工業規格(JIS)を満たしており安全上の問題はないという。 <解説> 2018年9月26日、原子力規制委員会は、運転から40年前の期限目前の老朽原発、日本原子力発電東海第二原発の運転認可する審査書を了承しました。また、2018年9月25日広島高裁(三⽊昌之裁判⻑)は伊方原発3号機の運転差し止めを決定した仮処分について、四国電力の異議申し立てを認め、再稼動を認めました。同年9月28日大分地裁(佐藤重憲裁判長)は、伊方原発3号機の運転差し止めを求める仮処分申請を退ける決定をしました。四国電力は2018年10月27日にも、伊方原発3号機の再稼動工程を始めるとしています。  これで、原子力規制委員会が認可した原発は、8原発15基になりました。 九州電力 川内1号機、2号機 玄海原発3号機、4号機 ※ 4基すべて稼動中 四国電力 伊方3号機       ※ いったん、広島地裁が運転差し止めを決定したが、2018年9月広島高裁、大分地裁が運転を認める。2018年10月1日に核燃料を装填。10月27日に再稼動工程を始めるという。 関西電力 美浜3号機 ※ 運転期限40年を延長認可。2016年11月16日      大飯3号機、4号機 ※ 両基稼動中      高浜1号機、2号機 ※ 運転期限40年を延長認可。2016年6月20日      高浜3号機、4号機 ※ 高浜4号機が2018年9月28日再稼動工程を終え、営業運転に入りました。高浜3号機は2018年8月3日から定期点検に入っていますが、蒸気発生器のトラブルに加え、作業員が1.81ミリシーベルトの被ばく事故を起こしています。 東京電力 柏崎刈羽6号機、7号機 ※ 2017年12月27日審査書を認可。新潟県は再稼動を認めていない。 日本原子力発電 東海第二 ※ 運転期限40年を延長認可。2018年9月26日 以上、15基が原子力規制委員会が認可した原発。つまり、九州、四国、関西が原発事故により壊滅する危険性。残された時間は少ないです。大地震、火山噴火が起きる前に、原発を止め、廃炉に!  ポイントは、避難計画策定でも、安定ヨウ素剤の配布でもありません。 玄海町長、薩摩川内市長に、市民一人ひとりが「被曝させない保障」と「万が一被曝した場合のすべての損害賠償責任」を要求することです。原発事故では、市民に避難する義務は、法令上ありません。避難せず被曝した場合に、すべては玄海町長と薩摩川内市長に責任があり、その賠償をもとめた要求書を配達証明書つき郵便で送ればいいのです。原発立地自治体の同意なき 稼動はありません。また、原発立地自治体に、私たちの生殺与奪権はありません。  行動を!手遅れになる前に!                    

玄海原発5キロ圏内、九州電力の戸別訪問に対抗して緊急ポスティング開始!玄海3,4号機を止めよう! 玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会より

玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会メールニュース      2018年9月24日発行(2018年第28号) 【一部加筆・編集】川根 眞也━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━■CONTENTS【1】玄海5キロ圏、九電戸別訪問に対抗して緊急ポスティング開始!【2】脱原発パネル展2018.9終了~一人一人に伝えていくこと【3】9/28佐賀地裁傍聴を!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【1】玄海5キロ圏、九電戸別訪問に対抗して緊急ポスティング開始! 9月19日の佐賀新聞に、九電が玄海原発から5キロ圏内の住民に翌20日から“face to face”で戸別訪問して原発の安全性を説明するとありました。   玄海原子力発電所周辺地域において全戸訪問を実施します -玄海町及び唐津市(鎮西町、肥前町、呼子町)の約8,500戸を訪問- 九州電力 2018年9月18日 朝7:30頃、新聞を見た玄海原発反対からつ事務所の仲間からの呼びかけで、急遽、原発の危険性を知らせるためにチラシ配布活動を実施することとなり、参加してきました。唐津のメンバーは、ただちにこの日のためのチラシを印刷し、配布先の地図も作製。続々とメンバーが集まり(7名!)、出発の準備が整ったのが12:00。昼食を取って3班に分かれポスティングを行いました。 私が直接手渡しができたのは3名の方でした。内、1名の年配者が「原発は必要」と言う推進者でした。そこで「近々中に九電が原発安全の説明をするために一軒一軒まわるそうです。このチラシは原発に反対の理由が書いてあります。丁度良い機会ですので、説明に来られる九電の方に是非聞いてください」この方は推進でも現地の方ですので、心配はあったのでしょう、「わかった、よく読んでみよう」と言われました。あと2名の方は言うに及ばず、「しっかり読んでみます」「わかりました。九電に聞いてみます」と言われました。後日、どんな説明を九電がするのか聞きたいものです!! 玄海原発反対からつ事務所では、ポスティングをずっと続けています。http://nonukeskaratsu.wixsite.com/karatsu 玄海、唐津をぜひ一度、一緒に歩きませんか?一歩一歩、一枚一枚が世論をつくる一番の土台になります。 ◆9月23日(日)、25日(火)、26日(水)、27日(木)も実施します!朝10時に唐津事務所集合です。   玄海原発反対からつ事務所(唐津市朝日町の唐津信金の近くです)住所:〒847-0841   唐津市朝日町1095-10Mail : no.nukes.karatsu@vc.people-i.ne.jp Tel : 090-7926-5591 https://saga-genkai.jimdo.com/2018/09/21/a/ 【2】脱原発パネル展2018.9終了~一人一人に伝えていくこと 9月12日~18日、佐賀・アバンセ1階ギャラリーにて、「脱原発パネル展2018~“私たちが守りたいもの 残したいものは何?”」を、3月に引き続き、開催しました。約100名の市民が来場し、じっくりご覧いただいたり、座談会のようにお話しができたりしました。アンケート結果を掲載しました→https://saga-genkai.jimdo.com/2018/09/23/a/ 【3】9/28佐賀地裁傍聴を! 9月28日(金)に玄海原発全基差止裁判と行政訴訟の口頭弁論が佐賀地裁にて開かれます。基準地震動(福井地裁決定・同異議審をめぐる問題など)や重大事故対策、2号機の主張・立証責任問題などでの主張が展開される予定です。また、福岡県宗像市の荒川謙一さん(原告団副団長)と、唐津市の進藤輝幸さんが原告意見陳述を行います。傍聴席をいっぱいにして、原発をすべて廃炉にしようという私達の意志を佐賀地裁で示しましょう!傍聴にぜひお集まりください。 ◆9月28日(金)佐賀地方裁判所13:20~入廷前アピール行動 (代理人は進行協議)14:00~行政訴訟第19回口頭弁論 原告意見陳述:荒川謙一さん14:30~全基差止第27回口頭弁論 原告意見陳述:進藤輝幸さん15:00~記者会見・報告集会 赤松公民館集会室(佐賀市中の館町4-10) <陳述者紹介>◆荒川謙一さん:福岡県宗像市在住。機械専門商社勤務を経て、「心身ともに自然体」をモットーに整体師業を営む。人に対し「今を生きるために役立ちたい」と、仕事のかたわら、環境を守るための市民活動に奔走。裁判の会原告団副団長。◆進藤輝幸さん:唐津生まれ、玄海原発から14キロの地に住む。中学校教諭を早期退職後、不登校生のためのフリースクール「啓輝館」を運営。玄海原発反対からつ事務所のメンバーとともに、毎日スタンディングやチラシポスティングを続ける。 ※10月29日(月)14:00~玄海原発再稼働差止仮処分抗告審(法廷プレゼン)             福岡高等裁判所10階1015号法廷     (13:15~門前集会。終了後17時頃~記者会見・報告集会) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━★玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会★〒840-0844 佐賀県佐賀市伊勢町2-14TEL:0952-37-9212 FAX:0952-37-9213E-mail:saiban.jimukyoku@gmail.comhttp://saga-genkai.jimdo.com/http://www.facebook.com/genkai.genpatsu━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━※このメールニュースは会員の皆様、ご縁のあった皆様にお送りしています。 配信停止希望の方はお手数ですが、ご連絡ください。

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