ごみ処理施設浸水し廃棄物が

2019年10月20日 12時18分  NHK福島放送局

台風19号の大雨で大きな被害が出た福島県郡山市では市内に2つあるごみの焼却施設のうち1つが浸水して稼働できず、処理しきれない災害廃棄物が路上に残されたままの状態が続いています。

郡山市では市内に2か所あるごみの焼却施設のうち、阿武隈川沿いの富久山町地区にある施設が浸水被害を受けて稼働できなくなっています。
こうしたことなどから市全体の処理能力は通常の4分の1程度になっていて逢瀬町にある処分場には運び込まれた家具や衣類などの災害廃棄物が焼却処分できないまま積み上がっています。
また、浸水の被害を受けた地区では災害廃棄物が住宅地の道路上や歩道に残されたままの状態が続いています。
このうち市内の水門町では朝から住民が水や泥をかぶって路上に運び出された家具などの整理を行っていました。
自宅が床上浸水した65歳の男性は、「1週間たってだんだん臭いも出てきました。大変だと思いますが、少しでも片づくと1歩進んだ気持ちになるので、処理してもらいたいです」と話していました。
郡山市では市内の3か所に仮置き場を設ける準備を進めているほか、環境省が南相馬市と浪江町に設置している焼却炉でも受け入れを始める方針です。
郡山市は災害廃棄物が今後、どれくらい増えるか予想できないとして、通常の生活ごみをできるだけ減らすなど市民に協力を求めたいとしています。