内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
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内部被ばくと健康被害

東日本大震災8年 福島米復活、まず業務用 外・中食用、産地は表に出ず 朝日新聞2019年3月7日 夕刊1面

東日本大震災8年 福島米復活、まず業務用 外・中食用、産地は表に出ず 朝日新聞  2019年3月7日  夕刊  1面  東京電力福島第一原発の事故を受け、価格が大幅に下落した福島県産米。その回復を後押しするのはコンビニ向けなど「業務用」の需要で、福島米は全国トップクラスだ。県はブランド化で家庭への浸透を狙う一方、風評を受けにくい生花などの生産を後押ししており、福島の農産物はいまなお試行錯誤が続く。(平林大輔) 写真:出荷を待つ米を保管するJA全農福島の倉庫 =福島県会津美里町  福島県の米どころ、会津地方。会津美里町の一角にJA全農福島の巨大なコメ倉庫がある。30キロと1トンの玄米が入った袋が5~6メートルの高さに積まれていた。「首都圏をはじめ各地に出荷されます」と担当者。 写真:商業施設で福島県米をPRする「売米隊」の福島県職員=2018年11月,東京都板橋区,同県提供 グラフ:福島県産米と全国平均の価額差  だが、大半の最終的な行き先は家庭の食卓ではなく、コンビニや外食チェーンなどだ。 農林水産省の調査(2017年6月までの1年間)によると、福島米の業務用比率は65%で、群馬と並んで全国トップクラスだ。原発事故前と比較できるデータはないが、全農福島が扱う分では業務用比率が80%を超え、事故前より15ポイントほど増えたという。 福島米の価格は事故後、大きく下がった。出荷団体と卸業者らとの「相対取引価格」は、それまでは全国平均レベルだったが、14年産は全国平均のマイナス10・4%まで落ち込んだ。 しかし18年産(速報値)はマイナス3・0%まで回復。事故前に迫る水準に戻った。牽引(けんいん)するのが業務用の需要だ。共働きや単身世帯が増え、持ち帰りの「中食」や外食の機会が多くなる中、業務用のコメは不足気味で、流通業者の一人は「福島米は味が良い割に価格は安く、業務用の引きが強い」と説明する。 消費者離れが進んだ福島米だが、業務用であれば国産と表示され、「福島」が表に出ないケースが多く、買い控えの影響を受けにくい側面もある。売り先があることは、「農家の経営の安定につながる」(全農福島幹部)という。  ■家庭用、苦戦続く ――根強い風評、PR懸命 「寂しいね。自信をもってつくったコメだから、堂々と『福島』を出して売りたい」 須賀川市のコメ農家松川正夫さん(74)は悔しがる。事故前は家庭用が中心だったが、今は収穫する15トンの多くが業務用だ。 原発事故から8年になるが、福島米に対する消費者の不安はいまもぬぐい去れていない。東京都内のある米穀店は昨年、福島のブランド米で11年秋にデビューした「天のつぶ」を店頭に並べたがほとんど売れず、取り扱いをやめた。店主は「原発事故の影響が続く『福島』はどうしても選ばれにくい」と話す。 福島県は12年からコメの「全量全袋検査」を続けている。費用は年約60億円。15年8月以降、国の基準値を超える放射性物質は検出されておらず、早ければ20年産米からサンプル検査に切り替える予定だ。 しかし、消費者庁が今年2月に実施した消費者調査では、放射性物質を理由に福島県産品の購入をためらう人は12・5%。13年の調査開始以来、最も低かったが、それでも距離を置く傾向は残る。 この状況を打開しようと、県は昨年10月から職員が「売米(うりこめ)隊」と称して各地の米穀店を訪れ、福島米のおいしさや安全性をPRして回る活動を始めている。  ■生花に活路、県も後押し コメ以外はどうか。 福島県が収穫量全国トップ級のキュウリは、東京都中央卸売市場の17年度の価格が全国平均より6・6%高く、事故前の水準にほぼ回復した。真夏はライバルの産地が少ない上、日々の食卓に欠かせないことが価格上昇につながっている。 特産のモモは価格が戻っていない。17年度の価格は全国平均より23・3%低い。「贈答用などは産地へのこだわりが強く出る」(県農産物流通課)ため、敬遠されがちだ。 福島第一原発がある沿岸部の浜通りでは、口に入れるものではないため、風評被害を受けにくい生花に活路を見いだす農家が増加。県も普及を後押しする。 先駆けが、福祉関係のNPO法人「Jin」(浪江町)だ。 代表の川村博さん(63)は事故前、野菜を育てていたが、14年からトルコギキョウの栽培を開始。今では売り上げが年1500万円にのぼり、栽培農家は町内外に広がっている。

「頑固オヤジの会」主催 勉強会 第1弾 放射能汚染と添加物から身を守るには 廣瀬満雄&川根眞也 2019年3月6日(水)15:00 東京都・渋谷

[ 2019年3月6日; 3:00 PM to 6:00 PM. ] 「頑固オヤジの会」主催 勉強会 第1弾 放射能汚染と添加物から身を守るには 2019年3月6日(水) PM3:00~6:00(受付2:30より) 講演① 「パンで死ぬ?」講師:廣瀬満雄さん 頑固オヤジの会代表・会員制ベーカリー「デッセム」社長 (話の骨子) ・パンはポルトガルから伝来している、は本当か? ・戦後占領下にあった日本のパン事情。(三悪の跋扈) ・食品添加物の歴史。(昔300種類。今少なくとも1500種類) ・「パンで死ぬ?」の根拠。(体内での複合汚染のリスク) ・パン業界、洋菓子業界におけるベクレル検査の実態。 ・無添加のウソ。(発効促進剤、乳化剤の代わりがドンドン出現) ・巧妙になった添加物隠し。そしてその対策。 講演②「茨城県プルトニウム被曝事故と、日本の食品の放射能汚染 ~福島県産、食べて応援は間違いです。~」 講師:川根眞也さん 内部被ばくを考える市民研究会代表 (話の骨子) ・茨城県プルトニウム被曝は、これからも起きる。不適切プルトニウム缶は4500個以上。 ・厚生労働省は、「食品中の放射性物質の検査結果」のまとめでも、データ偽装をしていた。 ・福島県産食べて応援は正しいか? ・自然放射能カリウム40と、人工放射能セシウム134,137とを同じに扱う復興庁、文部科学省。 ・原発20km圏内避難指示解除と日本の食品の放射能汚染 ・子どもたちに正しい放射能の知識を。放射性セシウムが母体に蓄積すると不妊に。女性の病気に。妊娠できても、子どもは発達障害や病気に。 会場:Katanaオフィス渋谷内会議室(渋谷3丁目スクエアビル2F)    東京都渋谷区渋谷3-5-16 TEL 03-3409-1705 渋谷警察署を目指し、地下道から「16-C」の出口のエスカレーターを上がっていただきますと、そこが警察署ですので、そのまま六本木通りの歩道を歩き、セブンイレブン、ファミリーマート、BOSCHカフェを過ぎ、1階にバイクショールームがあるビルの2階です。 参加費:会員900円 一般1,500円 (当日、会場にてお支払いください)  申込:頑固オヤジの会会員はfacebookのイベントページから申込お願いします。    一般の方はdessemアットkcd.biglobe.ne.jpまでメールでお申し込み下さい。(アットを@に換えて下さい。)  ※    定員になり次第受付を締め切らせていただきますのでご了承下さい。 ※    時間厳守でお願いします。 止むを得ない事情でのキャンセルは3月4日までにお願いします。連絡のない無断不参加の場合はキャンセル料全額を請求いたしますのでご了承下さい。 ※ 2019年3月5日中であれば、まだ受付OK、と廣瀬満雄さんから諒解をいただきました。

世界一危険なフルMOX燃料(ウランにプルトニウムを強化)原発、大間原発の建設を許さない、川根眞也&野村保子お話し会 2019年3月23日(土)18時 函館

[ 2019年3月23日; 6:00 PM to 8:00 PM. ] 大間原発2020年から建設再開か? 六ケ所再処理工場、2019年中に原子力規制委審査合格の恐れ 世界一危険なフルMOX燃料(ウランにプルトニウムを強化)原発、大間原発の建設を許さない 川根眞也&野村保子お話し会3月23日(土)18時函館    2019年に入り、原子力規制委の日本原燃の六ケ所再処理工場の審査が大詰めを迎えています。右の福井新聞の記事のように、この六ケ所再処理工場の稼働と、大間原発の運転開始はセットです。日本はプルトニウムを47トンもため込んでいます。核兵器にも転用できるプルトニウムを消費できるのは、MOX燃料原発だけ。  このMOX燃料を作るためのプルトニウムは、六ケ所再処理工場で、使用済み核燃料から抽出されます。六ケ所再処理工場はトラブル続きでまったく運転していませんでした。1997年完成の予定が設計見直しやトラブルで、24回も延期されています。この六ケ所再処理工場の新規制基準審査が2014年から行われていますが、2019年今年、原子力規制委員会が合格を出そうとしています。  日本原燃も来年2020年から大間原発の建設再開を狙っています。 日本の原発で、MOX燃料を使うものは、高浜3号機、高浜4号機(どちらも現在、再稼働中)、玄海3号機(再稼働中)、伊方3号機(再稼働中)です。しかし、これらの原発では1年間に消費できるプルトニウムはそれぞれ0.4トン。しかし、大間原発が完成すれば1基だけで年間1.1トンものプルトニウムを消費できると言われています。  茨城県にある、東海第二原発の再稼働を2019年2月22日、日本原電は表明しました。東海第二は40年超えの老朽原発です。これをなぜ、今、動かそうとしているのでしょうか。これもMOX燃料を使う原発だからです。  これら年間0.4トンしか消費できないプルサーマル原発(MOX燃料を使う原発)だけでなく、年間1.1トンも消費できる大間原発を政府は推進したいのです。  プルトニウムはほんのわずかでも吸い込めば、肺がんや骨肉腫を引き起こす、猛毒の放射性物質です。ストロンチウム90やアメリシウム241とは比較になりません。また、プルトニウムを強化したMOX燃料を使うと、非常に高い熱が出るために、原発運転のコントロールが難しくなり、また、原子炉も早く劣化します。まして大間原発はすべてMOX燃料を使う、世界一危険な原発です。 函館は、青森県の目の前。六ケ所再処理工場の運転と大間原発の建設再開を止めましょう。海と私たちの町を守りましょう。 世界一危険なフルMOX燃料(ウランにプルトニウムを強化)原発、大間原発の建設を許さない川根眞也&野村保子お話し会【日時】 2019年3月23日(土)18時~20時【場所】 サン・リフレ函館(函館市大森町2番14号)視聴覚室   【お話し】川根眞也 内部被ばくを考える市民研究会 代表          WEB http://www.radiationexposuresociety.com/                    2011年3月14日から「放射線測定メール」を発信。2011年8月、内部被ばくを考える市民研究会を立ち上げる。2013年ベラルーシを訪問。「ベラルーシ・プロジェクト報告」発刊。内部被ばくと原発再稼働問題で全国でお話し会を開催中。 【お話し】野村保子 フリー・ライター 『大間原発と日本の未来』(寿郎社)、『原発に反対しながら研究を続ける小出裕章さんのはなし』(クレヨンハウス)著者。函館市生まれ。1980年代から無農薬野菜の共同購入グループに参加。1994年から反原発運動に関わる。函館市在住。【主催】 道南内部被ばくを学ぶ会【申し込み連絡先】 長谷川 090-9512-9197 <新聞記事資料> 大間原発建設再開2020年か?六ケ所再処理工場の新規制基準認可は2019年中か? 「大間原発、2020年工事着工か?フルMOX燃料の世界一危険な原発の建設は許さない。」

大間原発、2020年工事着工か?フルMOX燃料の世界一危険な原発の建設は許さない。

 大間原発が来年2020年建設を再開するかもしれません。MOX燃料だけで動かす原発は世界初めてです。MOX燃料とは、ウランにプルトニウムを付加した核燃料です。  日本は47トンものプルトニウムをため込んでいます。そのうち31.1トンが核兵器の原料になるプルトニウム239です。このプルトニウムを消費するのは、MOX燃料を使う原発(プルサーマル発電と言います)だけです。  現在、稼働している、MOX燃料を使っている原発は、高浜3号機、高浜4号機、伊方4号機、玄海3号機です。2019年2月22日、日本原電が40年超えの老朽原発、東海第二原発の再稼働を表明しました。実は、これもMOX燃料を使う原発なのです。  これら通常の原発でMOX燃料を使うにしても、核燃料の一部しか使えません。ですから、原発1基で消費できるプルトニウムは年間0.4トン程度。47トンもプルトニウムが消費できるのは、40年も先の話になります。しかし、大間原発は1基で年間1.1トン消費できる、と言われています。ですから、日本がプルトニウムを保有しているのは、核兵器を作るためではないか、という海外の懸念を払しょくするためにも、政府は大間原発を建設し、運転させたいのです。  原子力規制委員会は、青森県の六ケ所村の再処理工場の新規制基準審査を進めています。2019年中にも審査合格が出されようとしています。この六ケ所再処理工場は、1997年完成の予定が設計見直しやトラブルで、24回も延期されています。ここでMOX燃料のためのプルトニウムを、使用済み核燃料から抽出するのです。六ケ所再処理工場再稼働と大間原発建設は、右下の福井新聞が書くようにセットです。また、日本原燃は、この六ケ所再処理工場で抽出したプルトニウムを、フランスのメロックス社に委託して、MOX燃料の製造を行う計画です。 「電源開発 仏メロックス工場で 大間MOX燃料製造へ 日本原子力産業協会 2009年4月9日」  プルトニウム239はほんの少し、吸い込んだだけでも、肺がんや骨肉腫を引き起こす猛毒の放射性物質です。六ケ所再処理工場で、使用済み核燃料の中の死の灰から、プルトニウムを取り出しますが、その時に核燃料被覆管を切るために、気体の放射性物質トリチウムが大量に空気中に放出されます。イギリス、フランスの再処理工場の近くでは子どもたちの白血病が増えています。原発が運転してできた死の灰も危険なのに、その死の灰からプルトニウムを取り出す際にトリチウムもまき散らす。さらに猛毒のプルトニウムをウランに混ぜて、更に、管理の難しい、恐ろしく放射能の高い死の灰を作り出す。このような死の核燃料サイクルを動かすべきではありません。  日本政府はプルトニウムをMOX燃料として燃やすのではなく、国際管理にするべく、プルトニウムを放棄すべきです。核兵器禁止条約に参加すると同時に、プルトニウム国際管理こそ主張すべきです。  以下、大間原発の記事(東京新聞2018年9月5日)、六ケ所再処理工場の記事(東京新聞2019年1月29日)、六ケ所再処理工場の記事(東奥日報2019年3月1日)、大間原発の記事(福井新聞2018年9月5日)を紹介します。     大間原発 新基準工事2年遅れ 運転開始 2026度ごろ2018年9月5日 東京新聞朝刊 3面  電源開発(Jパワー)の浦島彰人副社長は2018年9月4日、青森県庁に佐々木郁夫副知事を訪ね、建設中の大間原発(同県大間町)の新規制基準に対応するための工事の開始時期が約2年遅れて2020年後半になると報告した。同社は原子炉建設などの工事に5年、試運転に1年を見込み、2026年度ごろの運転開始を目指す。  会談で浦島副社長は「今後も(原子力規制委員会での)審査に時間がかかる。審査に真摯(しんし)に対応し、早期の許認可取得に向け最大限努力する」と工事延期に理解を求めた。佐々木副知事は「度重なる工事時期の見直しだ。県民、関係自治体の理解が得られるようお願いしたい」と応じた。 再処理工場 適合へ最終盤 規制委審査 プルトニウム保有増東京新聞 2019年1月29日 朝刊3面  原発の使用済み核燃料を化学処理(再処理)して、燃料に再利用するプルトニウムなどを取り出す日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)を巡り、原子力規制委員会は2019年1月28日、審査会合を開いた。本格稼働に必要な審査では昨年9月に主要な議論を終えたが、その後、再処理工場に特有の事故対策を確認する必要が生じ、原燃に追加説明を求めていた。会合では異論が出ず、これで審査適合確実の見通しとなった。  審査で議論した安全対策全般を事務局がまとめる「審査書案」の作成作業は詰めの段階となり、作成後、規制委が会合で了承すれば事実上の適合となり、意見公募などを経て正式適合となる。  再処理工場は、使用済み燃料を再利用する国策「核燃料サイクル」の中核施設。1993年の着工後、トラブルなどで完成が20年以上遅れているが、原燃は2021年度上半期の完成を目指している。総事業費は13兆9300億円の見通し。審査に正式合格しても本格稼働は完成以降になる。  使用済み燃料から抽出したプルトニウムは、核兵器に転用可能とされるが、再利用したプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料は、燃やす原発の再稼働が進まない。そうした現状で再処理工場が稼働すればプルトニウムの大量保有につながりかねず、国際社会から厳しい目を向けられる可能性がある。  原燃は会合後、規制委に指摘された事故対策の事項などを反映させた「補正書」を遅くとも3月末までに提出する意向を示した。  これまでの審査では規制委が昨年9月、地震や津波対策などに関する主要な議論を終え、事務局の原子力規制庁が審査書案の作成に入った。 六ケ所再処理工場適合審査 原燃が近く補正書提出   東奥日報  2019年3月1日 定例会見で六ケ所再処理工場の新規制基準適合性審査などについて語る増田社長=28日、青森市    日本原燃の増田尚宏社長は2019年2月28日、六ケ所再処理工場(青森県六ケ所村)の新規制基準適合性審査に関して、来週中に事業変更許可申請の補正申請書を原子力規制委員会に提出する考えを示した。  2019年2月18日に開かれた原燃と規制委との意見交換で、増田社長は補正申請書を同月中にも提出したい意向を示していた。  増田社長は2月28日に青森市内で開いた定例会見で、現在、これまでの審査会合で説明した内容や規制委側から出たコメントを補正申請書に反映している-とし、「2019年3月8日までには提出することで準備が着々と進んでいる」と述べた。  また、これまで提出した補正申請書に誤記や落丁といったミスが相次いだことを踏まえ「補正書としての品質をしっかりとして出すことが大事だと思っている」と語った。  原燃側からの補正申請書提出後、原子力規制庁が事実上の合格証にあたる「審査書案」の取りまとめを本格化させる。 プル消費の「切り札」当て外れ 再処理工場稼働にも影響2018年9月5日 午前5時00分 福井新聞    プルトニウム消費の「切り札」とされる電源開発大間原発(青森県大間町)の運転開始が2018年9月4日、先送りの公算となった。国の原子力委員会は、使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)について、現行のプルトニウム保有量の水準を超えないように制限すべきだとの指針を示しており、工場稼働にも影響を与えそうだ。  「大間原発に期待されるプルトニウム消費への寄与は大きい」。大間原発の運転開始遅れについて、日本原燃の担当者は落胆を隠せなかった。同原発は全ての核燃料にプルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)燃料を使う世界初の商業炉。大間原発1基で年間、核分裂性のプルトニウムを約1・1トン消費できる。  通常の原発でMOX燃料を燃やす「プルサーマル発電」では、年間で消費できるのは1基当たり多くても0・4トン程度。東京電力福島第1原発事故後、十分に消費できるほど原発の再稼働が進まず、現在プルサーマル発電を実施しているのは関西電力高浜3、4号機と九州電力玄海3号機(佐賀県)の3基だけ。四国電力伊方3号機(愛媛県)は広島高裁による運転差し止めの仮処分決定により現在停止中。大間原発でのプルトニウム消費の期待は大きかった。  背景にあるのは、日本の保有プルトニウムに対する米国など国際社会の厳しい視線だ。日本は非核分裂性も合わせ、国内外に約47トンのプルトニウムを持つ。これは核兵器約6000発分とされる。  原子力委は米国の要請に応じる形で2018年7月、2021年度完成予定の再処理工場の稼働を制限する新たな指針を決めたばかり。再処理工場はフル稼働すれば年間約8トンのプルトニウムを生産する。大間原発の運転開始は2024年度ごろから2026年度ごろにずれ込む見通しで、再処理工場が稼働しても当面限定的になりそうだ。 <お知らせ> 世界一危険なフルMOX燃料(ウランにプルトニウムを強化)原発、大間原発の建設を許さない、野村保子&川根眞也お話し会 2019年3月23日(土)18時 函館

米朝首脳会談が何も決められなかったのは、アメリカが小型核兵器の製造開始したから。

 2019年2月28日、キム・ジョンウン朝鮮民主主義共和国労働党委員長と、ドナルド・トランプ米大統領との首脳会談が行われました。首脳会談は、不調に終り、何一つ合意文書や声明を出すことができませんでした。NHKや各新聞は、くだらない解説で、お茶を濁しています。しかし、どの報道も、今年2019年1月に、アメリカが小型核兵器の製造を開始したことに触れていません。   そもそも、今年2019年1月に、アメリカが小型核兵器の製造を開始したことを報道したのは、東京新聞2019年1月30日朝刊1面、「米、小型核製造を開始 トランプ政権 ロシアに対抗」と日本共産党の赤旗2019年2月1日7面、「米、低爆発力核弾頭の製造開始 核関連、54兆円に  米予算局試算 10年で戦力強化へ」だけです。朝日新聞、毎日新聞、読売新聞は2019年1月および2月に、アメリカが小型核兵器の製造開始を報道していません。  アメリカが北朝鮮でも使える小型核兵器の製造開始したのに、北朝鮮が核兵器を放棄することがありえるでしょうか。この点に言及しない、NHKや大新聞は見るに値しない、読むに値しない、と思います。  ただし、毎日新聞の昨年2018年2月4日朝刊の記事はいい記事でした。なぜ、今回、この小型核兵器の製造開始を毎日新聞が報道しないのか、理解に苦しみます。すべて、北朝鮮の「核への固執」で首脳会談の不調を説明するためでしょうか。ますます、日本のマスコミが、真実を報道する力を失っています。もう、テレビやインターネットのニュースを見たり、新聞を読む時間より、SNSで信頼できる情報発信者を見つけ、読む時間を大切にしないと、世界やにで起きていることは理解できません。  ともかく、今日2019年2月28日のNHKのニュース解説は、アメリカの核開発について、一切言及せず、北朝鮮に「裏切られてきた歴史」を視聴者に刷り込む、ひどい内容でした。  3つの重要な記事を紹介します。 [1]2018年2月8日 毎日新聞 検証 トランプ政権 新小型核開発へ(その2止) 「新冷戦」緊張高まる 米小型核、露に対抗 毎日新聞 2018年2月4日 東京朝刊    「数多くの数量と種類の爆発力の小さな核兵器を保有し、地域紛争で限定的に先制使用することが、(米国に対する)優位性をもたらすというロシアの考えは誤りだ」。2日にトランプ米政権が発表した「核態勢見直し(NPR)」は、こうしたロシアの考えをただすことが「戦略的に重要だ」と強調している。  「冷戦の勝利者である米国は、唯一生き残った超大国として世界に君臨していた。ソ連崩壊によってロシアが感じた屈辱の深さを米国は過小評価してきた。ロシアは深く傷つき、米国は高慢だと恨みを深めていた」。米中央情報局(CIA)で長らく核兵器の役割を考え続け、ブッシュ(子)とオバマの両政権で国防長官を務めたロバート・ゲーツ氏は回顧録にこう記す。  2007年2月、ドイツ南部のミュンヘンで開かれた安全保障政策会議。ゲーツ氏も出席したこの会議で、プーチン露大統領は演説で「軍事力と政策決定の(世界の中での)中心が一つしかない、非民主的な一極支配」と批判した。これほど激しい言葉で米国に対抗心を示したのは初めて。翌08年、ロシアと親欧米のジョージア(旧グルジア)の両軍が衝突する紛争が起きる。  通常兵器の戦力で米国に大きく劣るロシアはそれ以前から、核兵器の使用条件の緩和に着手。00年4月の軍事ドクトリン改正で「通常兵器を用いた大規模侵略への対応として核兵器使用の権利がある」と定め、イラク開戦後の03年10月には「戦略抑止力の限定的使用を検討する」として、「小型核の先制使用」の検討を本格化したとされる。  一方、今回のNPRの取りまとめを主導したマティス国防長官は「ロシアは米国と戦略的な競争相手になろうとしている。10年前と違い、彼らとはもはや協力的な関与はできない」と突き放す。壊滅的な威力がある戦略核兵器の使用は非現実的である一方、小型核を使う戦術核兵器の戦力では米国はロシアに劣る。米国からすれば、この分野でも同等の対抗手段を持つことで、ロシアを抑止するのが狙いとみられる。  米ソ両核大国が核戦争一歩直前に至った1962年のキューバ・ミサイル危機。その研究で知られるハーバード大学のグレアム・アリソン教授は、現在の米露間には「対話や協力、そして妥協しようとする考えが無い」と嘆く。ケネディ、フルシチョフの米ソ両首脳が危機再発防止のためホットラインを開設、核軍縮を模索し始めたように、「今こそ両国は過去に直面した危機に学ぶべきだ」と毎日新聞の取材に答えた。  米露両国は10年に「新戦略兵器削減条約」(新START)に合意して以後、8年近く新たな核軍縮交渉に臨んでいない。これはキューバ危機以後、最長の「空白」期間だ。米露「新冷戦」は改善の兆しが見られない中で、核兵器の使用の可能性を高め合う新たな段階を迎えつつある。 海洋発射型 弾力運用の思惑  トランプ米政権がNPRで新規導入を打ち出した2種類の核兵器は、いずれも海洋発射型だ。短期的には潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)搭載用の核弾頭を改良、爆発力の小さい低出力核弾頭(小型核)にして、戦略原子力潜水艦に配備。さらに、長期的には核巡航ミサイル(SLCM)を開発する方針を示した。  ロシアとの緊張が高まる欧州ではなく、小型核を潜水艦に配備する理由は、ドイツやオランダなどは国民の反核感情が強く、核配備は「政治的に困難」(米核専門家)という事情があるためだ。NPRは潜水艦への配備は「ホスト国が不要」と記している。また、SLBMは射程が数千キロに及ぶため、欧州以外の他の地域で起きる紛争にも対処したいという思惑もある。  具体的には、米国務省のフリート次官補代行(軍備管理担当)が2日の会見で「ロシアだけがNPRの焦点ではない」と中国、北朝鮮、イランの脅威にも触れたことがヒントになる。例えばイラン。2015年7月に米国など主要6カ国と核合意を結び、核兵器開発にもつながるウラン濃縮活動を縮小しているが、イランを敵視するトランプ政権は「意思さえあれば1年以内に核兵器を製造する能力を持つ」との立場を強調している。  一方、核専門家が中心のシンクタンク「全米科学者連盟(FAS)」のハンス・クリスチャンセン氏は、小型核の定義をTNT火薬に換算した爆発威力20キロトン以下とした場合、米国はすでに1000発以上を保有すると分析している。  クリスチャンセン氏によると、それにもかかわらず米国では、あらゆる事態に柔軟に対応できる新型核兵器の導入を求める声が、ブッシュ(子)政権時代からくすぶり始めていたという。ロシアが新型戦術弾道ミサイル「イスカンデルM」を導入したことで、それは顕著になった。またロシアが開発した核巡航ミサイル「カリブル」について、米国は、米ソが合意した中距離核戦力(INF)全廃条約違反と非難。NPRが核巡航ミサイル導入を目指すのは対抗措置の一環だ。  冷戦崩壊直後から、ロシアの核兵器削減計画に関わり、オバマ前政権の「核兵器のない世界」構想を後押ししたナン元上院議員は、イランとの核交渉に携わったモニツ前エネルギー長官と1日、連名で米メディアに寄稿。「世界は新たな核時代に突入してしまった。大惨事の触媒になりかねない」と新型核兵器の導入を批判している。【ワシントン会川晴之、モスクワ杉尾直哉】  ■ことば 核態勢見直し(NPR)  冷戦終結後の安全保障環境の変化に応じた米国の核戦略の指針で、1994年にクリントン政権が初めて策定。政権が代わるたびに改変される。今回は4回目で、「核兵器のない世界」の実現を掲げたオバマ前政権時代の2010年4月以来、約8年ぶり。 [2]東京新聞2019年1月30日朝刊1面「米、小型核製造を開始 トランプ政権 ロシアに対抗」   米、小型核製造を開始 トランプ政権 ロシアに対抗  東京新聞 2019年1月30日 朝刊1面   【ワシントン=後藤孝好】米エネルギー省は、トランプ政権がロシアに対抗する狙いで、爆発力を抑えた低出力の小型核弾頭の製造を開始したと明らかにした。米公共ラジオ(NPR)が二十八日に伝えたところによると、十月までに少数の核弾頭が海軍に引き渡される計画。トランプ大統領が表明した中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄を正式通告する期限を二月二日に控え、軍拡競争を挑む政権の姿勢が鮮明になった。  昨年二月に公表した新たな核戦略指針「核体制の見直し(NPR)」で、爆発力が低く「使える核兵器」とされる戦術核の小型核を開発すると明記。ロシアや中国の核戦力増強、北朝鮮やイランの核開発に対抗する姿勢を打ち出していた。  報道によると、同省国家核安全保障局はテキサス州の核施設で、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)に搭載する新たな小型核弾頭W76-2を製造。全米科学者連盟の核専門家クリステンセン氏は、現行の核弾頭W76-1の爆発規模は約百キロトン(TNT火薬換算)だが、W76-2は五~七キロトンと分析する。広島に投下された原爆は約十五キロトンとされる。  トランプ政権は、小型核を多数保有するロシアについて「先制使用をちらつかせている」と懸念。INF条約に違反し新型ミサイルを配備するロシアに対抗するため小型核開発で抑止力を強化すべきだとしていた。 [3]日本共産党の赤旗2019年2月1日7面「米、低爆発力核弾頭の製造開始 核関連、54兆円に  米予算局試算 10年で戦力強化へ」    

ホットパーティクルによる不均等被ばくを無視する、国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護理論は間違っている

 国際放射線防護委員会(ICRP)の理論が、日本の放射線医学総合研究所の放射線防護理論のすべてであり、日本政府、福島県をはじめとする自治体の市民の放射線防護の基本となっています。「これくらいの被ばくで鼻血が出ない」というのも、もともとは国際放射線防護委員会(ICRP)の外部被ばくによる放射線の確定的影響のデータから言っていることに過ぎません。ホット・パーティクルが鼻腔に着いた場合の議論を、そもそも国際放射線防護委員会(ICRP)はしていないのです。  twitterで美澄博雅‏さん(@hiroma_misumi)が2019年2月24日に書かれていました。国際放射線防護委員会(ICRP)は、組織への放射線の照射が均等ではなく、不均等の場合(例えばホット・パーティクルのよる照射)も検討していた、が、これを無視できると結論していた、と。  以下(2つのグラフの後)が、問題の国際放射線防護委員会(ICRP)のパブリケーション26(1977年1月17日勧告)の記述です。被ばくした細胞だけではなく、その周りの細胞に影響を与える、バイスタンダー効果を考えるとき、この国際放射線防護委員会(ICRP)の理論は破綻しています。  被ばく線量とガン死などの健康被害とが直線の比例関係にあるとする、しきい値なし直線線量応答理論(LNT理論)を国際放射線防護委員会(ICRP)は採用しています。しかし、実際の被ばく者を観察してみると、低線量域の被ばくによる健康被害がLNT理論では説明できないほど、多いのです。国際放射線防護委員会(ICRP)はLNT理論を持ち出して「これは放射線被ばくが原因ではない」と言います。しかし、バイスタンダー効果を考慮すると、ブルラコワーバスビーの二相性線量応答理論が正しいように思います。低線量でこそ、放射線被ばくによる健康影響は大きくなり、ある程度高い線量と同じくらいになることもある、という理論です。  すなわち、広島、長崎の被爆者のガン死(100ミリシーベルトを超える高線量の被ばく)を持ち出して、そこから比例関係で、東電福島第一原発事故の被ばく者の健康被害を議論することは、決定的に誤りです。簡単にいうと、数ミリシーベルト程度では健康被害が出ない、と言う結論になります。しかし、低線量で被ばく影響が極端に大きくなる、ブルラコワーバスビーの二相性線量応答理論では、こうした数ミリシーベルトでの健康被害がありうる、と考えることができるのです。  最後に、長崎の被爆者の腎臓 プルトニウムが出すアルファ線(七条和子 2009年8月7日)を紹介します。これは亡くなった広島、長崎の原爆被ばく者の臓器片を、原爆攻撃から60年以上経ってから七条和子氏らが観察したものです。肺だけでなく、腎臓などさまざまな臓器に蓄積したプルトニウムが被ばくから60年経ってもアルファ線を出している様子です。この影響は、国際放射線防護委員会(ICRP)のしきい値なし直線線量応答理論(LNT理論)では説明できません。そもそも、ホット・パーティクルによる影響を無視して、臓器に均等に放射線物質が沈着し、それによる放射線しか考えていないのです。不均等被ばくを無視した理由が以下、パブリケーション26(1977年1月17日勧告)に書かれています。  原爆被爆者は、1つの原発部位からガンが発生するのではなく、同時多発的にさまざまな臓器のガンを発症する、多臓器ガンの健康被害を受けています。このホット・パーティクルがその多臓器ガンの原因ではないでしょうか。東電福島第一原発事故でも、これから同じことが起こるのではないでしょうか。 図 国際放射線防護委員会(ICRP)が採用している、しきい値なし直線線量応答理論(LNT理論) 図 ブルラコワーバスビーの二相性線量応答理論 資料 国際放射線防護委員会(ICRP)のパブリケーション26(1977年1月17日勧告)の記述 (33) 組織の照射が不均等な場合,もし,個々の細胞への線量がその組織に対する線量一効果関係を直線と見なすことのできる線量の範囲以上に広範囲に異なるならば,組織全体にわたる平均線量の使用は厳密には妥当でなくなる。放射性粒子による肺の照射はこの一例であろう。しかし,理論的な考察と利用できる疫学的な証拠に基づき,委員会は次のように信じている。すなわち,晩発性の確率的影響に対しては,一定量の放射線エネルギーの吸収は,これが均等に分布しているときよりも一連の“ホット・スポット”によるときの方(つまり、ホット・パーティクルによる被ばく)が普通は効果が小さいようである。なぜなら,大線量は細胞の再生能力の喪失あるいは細胞の死を引き起こす効果があるからである。したがって,ある組織中の粒子状の放射線源について,均等線量分布を仮定してリスクを算定すると,おそらく実際のリスクを過大に評価するであろう。さらに,非確率的影響に対しては,中程度の線量レベルで起こるかもしれない細胞喪失の量ぐらいでは器官の機能低下を起こすことはほとんどありそうにない。 ICRP pub26 pp.28,29 日本語訳 日本アイソトープ協会 発行 財団法人 仁科記念財団 より (注)赤字、及び(赤字)は編集者 写真 長崎の被爆者の腎臓 プルトニウムが出すアルファ線 七条和子 2009年8月7日

2月例会のお知らせ 2019年2月24日(日)13:30~16:30(延長17:00) 浦和PARCO 9階

[ 2019年2月26日; 1:30 PM to 5:00 PM. ] 2月例会のお知らせです。 ※ 偶数月に埼玉県さいたま市で開催しています。 日 時 2月24日(日) 13:30〜16:30(17:00まで延長の可能性あり)場 所 浦和コミュニティセンター 南ラウンジAB(浦和パルコ9階)参加費 会員の方300円    一般参加の方600円    高校生以下は無料 <テーマ> 1. 厚生労働省は、「食品中の放射性物質の検査」でもデータ偽装 報告:川根眞也 【グラフ1】  2012年度  厚生労働省 食品中の放射性物質の検査結果 月別検査結果 青は全データ数、赤は放射能汚染検出データ数 【グラフ2】  2018年度  厚生労働省 食品中の放射性物質の検査結果 月別検査結果 青は全データ数、赤は放射能汚染検出データ数 2. 100ミリシーベルトまては健康被害が出ない、のうそ 報告:川根眞也 3.   茨城県東海村プルトニウム被曝事故  報告:川根眞也 <休憩> 14:50~15:05   4.内部被ばくに関する最新情報    ・日本の食品の放射能汚染の実態     ・福島県伊達市ガラスバッジ論文、早野龍五氏のデータ偽装と間違った放射線防護理論   報告:川根眞也    15:05~16:10  5.会員のみなさんからの意見交流会 ※ この部分はツィキャスしません。 ※ 懇親会もあります。お時間のある方はどうぞ。 ※ 諸事情によりプログラムが変更になる場合があります。 ※ 当日はツイキャス中継もしますので、会場に来れない方は是非、視聴参加ください。 http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/ こちらでは、生中継の他、過去の動画を見ることも出来ます。 聞き逃した情報などもチェックしてみてください。 それでは、沢山のご参加をお待ちしています。   【お問い合わせ】entry.naibu@gmail.com 内部被ばくを考える市民研究会事務局 内部被ばくを考える市民研究会こ

放射線医学総合研究所の実態は、ヒバクシャの調査・研究。放射線防護や治療ではない

 日本政府、福島県、各自治体の放射線防護モデルは出所はすべて放射線医学総合研究所(千葉県千葉市)です。そして、この放射線医学総合研究所(NIRS)は悪名高きABCC(アメリカ原爆障害調査委員会)と放射線影響研究所(RERF)の流れを組む、被ばくの調査はするけれども、治療せず、の機関。ヒバクシャをモルモットのように調査・研究し、ひどい場合は発がんしてから死ぬまで、または、妊娠してから奇形児が生まれるまでを調査・研究する機関です。放射線医学総合研究所は、市民に「これくらいの放射線は安全だ」というデマを吹き込む機関であり、放射線影響研究所(RERF)は日本の原発労働者の被ばくと健康被害のデータを収集し、アメリカの渡すための機関です。  千葉市の放射線医学総合研究所は、第五福竜丸が米水爆実験で被曝(ひばく)したビキニ事件をきっかけに1957年に設立されました。毎年1回、第五福竜丸の元乗組員の健康診断をしています。しかし、元乗組員の大石又七氏が証言しているように、放射線医学総合研究所は、元乗組員の健康データを取り続けながら、肝臓がんであることを把握し、それを本人には伝えず、がんがからだを蝕み、死んでいくようすを調査・研究していたのでした。 大石又七『ビキニ事件の真実』みすず書房 2003年7月24日 2600円 pp.95~112 より (ビキニ事件被災で東大病院、国立東京第一病院に入院)退院後から、放医研は国の予算で俺たち(第五福竜丸乗組員)の被ばく記録を取りつづけた。だが発病しても治療しない。入院直後は(放医研は)みんな俺たちの味方で、親身になって治療に取り組み、加害国アメリカに対しても厳しく対応してくれていたのに。放医研がこれまでに出した論文や年報の中には俺たち第五福竜丸乗組員の検査結果が報告されている。しかし、個人個人には何も教えてくれなかった。この記録を見ると、放医研は早い時期から俺たち(第五福竜丸乗組員)の肝機能障害を把握していた。また年報には書かれていないが、血液検査で染色体に異常があったことも分かっていた。染色体に異常があれば奇形児が生まれる。だが、放医研の(年報等を見ると)それらのことも基本的に被ばくと関係ないと決めつけているように見える。 亡くなった(第五福竜丸乗組員の)仲間たち 久保山愛吉 40歳 肝機能障害(急性放射能症) 1954年9月23日死亡   水爆実験遭遇から約7ヵ月後(編集者注,以下同じ) 川島正義  40歳  肝硬変 肝機能障害     1975年死亡          同    21年後 増田三次郎 54歳 肝臓がん(原発性) 肺血栓等1979年死亡          同    25年後 鈴木鎮三  50歳 肝硬変 交通事故      1982年死亡           同    28年後 増田祐一  50歳  肝硬変(脳出血)      1985年死亡            同    31年後 山本忠司  59歳 肝臓がん(多発性)肺がん・結腸がん 1987年死亡       同    33年後 鈴木隆   59歳 肝臓がん(原発性)     1989年死亡            同    35年後 高木兼重  66歳 肝臓がん(原発性)     1989年死亡            同    35年後 久保山志郎 65歳 肝臓がん(原発性)     1996年死亡            同    43年後 服部竹冶  66歳 肝臓がん(心不全)     1997年死亡            同    53年後 安藤三郎  71歳 肝臓がん(原発性)     1997年死亡            同    53年後                 大石又七『ビキニ事件の真実』pp.103~104 一部抜粋 (編集者注)この後も、2人の乗組員の方が亡くなられています。 平井勇   71歳 肝臓がん(原発性)   2003年死亡            同   59年後    見崎吉男  90歳 肺炎          2016年死亡           同   62年後 以上、転載終わり。  大石又七さんは、2011年の著書『矛盾』(武蔵野書房)の中で、自分を生存者として、こう記載しています。 大石又七 冷凍士 肝臓がん(原発性) 臭覚消滅・肺過誤腫・気管支炎・不整脈  生存  大石又七さんも、他の乗組員も、毎年1回、放医研の定期健康診断を受けていました。全身の健康診断をしていました。1992年に、大石又七さんが放医研の健康診断を受けたとき、医者の顔に暗い影がさっと走ります。大石さん「先生、どうしたのですか?」と。医師「いや、少し胃に白い影が」。心配になった大石さん、他の病院へ行って、胃の精密検査を受けます。しかし、胃は何の異常もない。そこで、全身をくまなく調べてもらうと、見つかったのが肝臓がん。放医研が1992年までの検査で肝臓がんを見逃すわけがない。つまり、放医研は、第5福竜丸の乗組員のからだを毎年調べ、どんながんになって、どのように死んでいくのかを調べていたのです。  1992年10月25日、毎日新聞大阪本社は1面トップで、第五福竜丸の乗組員の健康診断を毎年行いながら、放射線医学総合研究所が乗り組み員の肝臓がんを見つけたにもかかわず、本人に伝えていなかったことを報じました。 「(第5福竜丸の乗組員のうち)生存している15人のうち、少なくとも12人が、肝臓障害につながる危険性の高いとされる、C型肝炎ウィルスに感染していることが1992年10月10日まで、科学技術庁放射線医学総合研究所(放医研、千葉市)の『定期健康診断』で明らかになった。しかし、放医研は、この事実を具体的に告げていなかった。 (中略) 関係者によると、放医研は1991年から乗組員の採血でC型肝炎ウィルスの有無を調べ始めた。その結果、診察に訪れていない2人を除く13人中、12人について感染を確認した。しかし、放医研は感染した乗組員に対して通常の医療機関が行うウィルスの種類や特徴などを知らせていなかった。毎日新聞の調べでは、別の医療機関で初めて感染を告げられた乗組員が多く、感染者のうち7人が肝臓障害を持っていた。このうち、肝臓がんになった乗組員の1人は、別の医療機関でC型肝炎ウィルスが原因と診断された。 (中略) 一方、既に8人の乗組員が死亡しているが、被曝から約7か月後に急性放射能症で亡くなった久保山愛吉無線長(当時40歳)以外の6人が、肝臓がんや肝硬変などが死因。 (中略) 医療関係者によるとC型が確認されたのは、1988年。ウィルスによる肝臓病の75%はC型とされる。輸血感染の場合、約20年で肝硬変になり肝臓がんに進むケースも多いが、治療法は確立されつつある。 赤沼篤夫・放医研障害臨床研究部長の話『放医研の仕事は乗組員の障害がどのような状態か調べることにある。』」  これが放医研の実態です。放医研の「放射線被ばくの早見表」などを信じて、「飛行機やCTスキャン1回分などと比べて、これくらいの放射能は安全」と思っていたら放射能に殺されます。国立がん研究センターも同じ系列の調査・研究をやっているので、その伝えようとしている内容を吟味することが必要です。こと放射線に関してはうそが多い機関です。(編集者:川根眞也)  この放射線医学総合研究所(NIRS)は、国際放射線防護委員会(ICRP)の下部組織のような機関であり、日本独自の放射線防護理論など研究していません。また、国際放射線防護委員会(ICRP)、国連科学委員会(UNSCEAR)、国際原子力機関(IAEA)は、メンバーが多く重なっていて、その中心がアメリカ原子力委員会(NRC)や核兵器産業のコントロール下にあります。広島、長崎への原爆攻撃や、核兵器開発でのアメリカでは被ばく労働(ナホバ族を使ったウラン採掘も含む)の影響を否定し続けてきた機関です。その特徴は、広島、長崎の被爆者の放射線による健康被害を過小評価、特に内部被ばくを一切無視して外部被ばくだけで考えることにあります。「100ミリシーベルト以上被ばくしないと、がん死は有意に増えない」という結論は、敗戦後の日本の天皇制国家・軍部、占領国アメリカによる、合同の広島、長崎の被爆者調査から、意図的に導き出された結論です。  日本政府は、いつか次こそ核戦争に勝利する軍事目的のために、原爆投下2日後には広島に調査団を派遣していました。また、アメリカを中心とする連合国占領後は、アメリカ軍と協力して、広島・長崎の被爆者調査を行いました。この時も、ビキニ事件の被爆者と同じように「調査・研究」はすれど、被爆者の治療はしない方針でした。日本は独自核武装の野望を、原爆投下を受けたあとも捨てきれなかったと推測されます。そのため、日本政府はアメリカ政府と結託して、広島、長崎の被爆者のがん死以外の健康影響や、遺伝的影響を徹底的に否定してきました。しかし、膨大な広島、長崎の被爆者の調査・研究資料は、現在はアメリカにあります。そこには放射線の遺伝的影響を示す証拠も存在する可能性があります。  核兵器を独占し、原発を進めているアメリカや、それと結託して、アメリカの核戦略を応援し、原発にしがみついている日本政府の、放射線防護理論はそもそも信じてはならないのです。  広島、長崎原爆投下後、いかに、日本政府は、広島、長崎の被爆者の救援と治療を行わず、アメリカ軍と結託して、被爆者の「調査・研究」を行っていたかを掘り起こした貴重な書籍は以下です。 笹本征夫「米軍占領下の原爆調査~原爆加害国になった日本~」新幹社 1995年10月5日 高橋博子「封印されたヒロシマ・ナガサキ」凱風社 2012年2月20日  また、国際放射線防護委員会(ICRP)、国連科学委員会(UNSCEAR)、国際原子力機関(IAEA)がいかに、内部被ばくを無視し、核兵器産業と原発産業に不利にならないように、放射線防護理論を組み立ててきたのから、歴史的に振り返る名著は以下です。 中川保雄『放射線被曝の歴史 アメリカ原爆開発から福島原発事故まで』明石書店 2011年  

拝啓、福島民友新聞さま。拝啓、福島民報社さま。その2 東京新聞の記事について。

 拝啓、福島民友新聞さま。拝啓、福島民報社さま。  東京新聞が独自の情報公開請求に基づき、福島県民の初期被ばくの事実と、日本政府関係者の内部被ばく隠ぺい、過小評価、放射能と健康被害の関連の否定に次ぐ否定を行っていたことを報道しています。  そもそも、どの新聞であれ、市民の立場に立ち、真実を追求し報道する役割を持っています。しかし、それでもこの東京新聞の報道は素晴らしいものです。  翻って、福島民友新聞さま。福島民報社さま。貴社は福島県の地方新聞であり、多くの福島県民に愛されている新聞です。その貴社の報道は、今でも、山下俊一氏や早野龍五氏、坪倉正治氏など「甲状腺の専門医」や「放射線の専門家」あるいは「東京大学」の名の下に、「これくらいの放射能は安全だ」という記事で満ち溢れています。いまのままの報道姿勢でいいのでしょうか?  2019年2月19日付け、東京新聞朝刊21面は、2001年8月原子力安全委員会では、「チェルノブイリでは50ミリシーベルトの甲状腺被ばくでもがんが増えたと言われる」、ヨウ素剤の(予防)服用は「米国で『50ミリシーベルトで服用』を採用する動きがある」、ところが「被ばく医療分科会の会合で、(突然)服用基準から50ミリシーベルトが削除され、100ミリシーベルトになった」との鈴木元氏(国際医療福祉大学教授)の発言を紹介し、「行政の圧力に寄り倒された」と当時ヨウ素剤検討委員会委員だった、前川和彦氏(東京大学名誉教授)の発言を紹介しています。ちなみに、当時ヨウ素剤検討会の主査が山下俊一氏(長崎大学)であったとも紹介されています。  2011年3月21日、この山下俊一氏は福島県福島市の福島県庁に置かれていたオフサイトセンター(OFC)で「小児の甲状腺被ばくは深刻なレベルに達する可能性がある」と述べた後、2時間後の福島市民向け講演会では「(放射線による健康被害は)心配いらないと断定する」「放射線の影響はニコニコ笑っている人には来ません」と発言していました。これも、東京新聞が2019年1月28日朝刊1面で報道したことです。  福島民友新聞さま。福島民報社さま。貴社には、福島県民の気持ちに沿い、真実を追求する記事を書いてほしいと思います。もう、政府関係者のうその「これくらいの放射線は安全です」という記事はいりません。チェルノブイリ現地の被害状況については、衆議院が2011年10月5日から13日にかけて超党派13名を派遣して書かれた報告書“チェルノブイリの長い影~チェルノブイリ核事故の健康被害~”を是非、お読み下さい。この調査団の報告書は、国会が派遣したにもかかわらず、あまりにも深刻な健康被害が記されているため、未だに出版されていません。さらに、現時点ではインターネット上で削除されているものです。以下からダウンロードできます。 チェルノブイリの長い影~チェルノブイリ核事故の健康被害~   ここでは、チェルノブイリ原発事故の放射能の被害を受けた人々の罹患率は、小児だけではなく、大人も増えていることが記されています。1987年(チェルノブイリ原発事故の翌年)に10,000人あたり1,372人だった罹患率は、その17年後の2004年には10,000人あたり5,732人と4.2倍になったことが報告されています。  子どもの罹患率は、1987年(チェルノブイリ原発事故の翌年)に10,000人あたり455人だった罹患率が、その17年後の2004年には10,000人あたり1,423人と3.1倍になったことが報告されています。 また、アレクセイ・V・ヤブロコフ博士他『調査報告チェルノブイリ被害の全貌』岩波書店2013年4月25日も是非とも読むべき本です。     この本が重要なのは、国際放射線防護委員会(ICRP)や国際原子力機関(IAEA)、国連科学委員会(UNSCEAR)が研究論文として採用していない、ロシア語、ウクライナ語、ベラルーシ語などのスラブ系言語の文献、論文5000点以上の資料をまとめたものだからです。アメリカを頂点とする核兵器開発、原発開発、放射線医療推進の経済的団体は、チェルノブイリ原発事故がたいしたものではないかのように、あの手この手で市民をだまそうとしています。チェルノブイリ原発事故の被害の実相は、国際放射線防護委員会(ICRP)や国際原子力機関(IAEA)、国連科学委員会(UNSCEAR)の研究からは分かりません。これら被害現地の研究論文をすべて無視しているからです。放射線による健康被害についての論文は、すべてmSv(ミリシーベルト)と健康被害との関係に比例関係がないと、国際的な学術誌には掲載されない仕組みを、彼らが作り上げています。しかし、人間は部品の集まりのロボットのような存在ではありません。被ばく線量mSv(ミリシーベルト)と健康被害との関係に比例関係がないものばかりです。そもそも、初期被ばくの被ばく線量mSv(ミリシーベルト)は測定されていません。原発事故後の被ばく線量も、外部被ばくだけでは説明がつかない健康被害ばかりです。また、内部被ばくはそもそも測りようがありません。ストロンチウム90やウラン、プルトニウム239などは、ベータ線やアルファ線しか出さず、ガンマ線を出さないため、ホールボディーカウンターでは測れないからです。死後に死体を解剖し、骨からストロンチウム90を、各種臓器のスライド片からウラン、プルトニウム239の出すアルファ線を見つけるしかありません。国際放射線防護委員会(ICRP)や国際原子力機関(IAEA)、国連科学委員会(UNSCEAR)は、こうした人間の解剖学的な研究結果や、健康被害の疫学調査を無視した、原子力推進に都合がいい研究論文のつまみ食いしかしていません。  その原子力推進の学術研究の中心人物の1人が山下俊一氏です。  福島民友新聞さま。福島民報社さま。山下俊一氏について、特集記事を書きませんか。山下俊一氏の発言やさまざまな「放射線の専門家」たちの言説を報道してきた、責任がみなさんにはあると考えます。  また、今回の東京新聞の記事では、放射線医学総合研究所の理事、明石真言氏が、「福島県で疫学調査は必要性が薄い」と進言したことが報道されています(2019年2月19日付け、東京新聞朝刊20面)。そもそも、放射線医学総合研究所は、第五福竜丸が米水爆実験で被曝したビキニ事件をきっかけに1957年に設立されました。元乗組員の健康診断をしています。しかし、この放射線医学総合研究所は、かつての広島、長崎に設置されたABCC(アメリカ原爆障害調査委員会)と同様、ヒバクシャの調査研究はしますが、治療はしない機関です。第五福竜丸の乗組員23名のうち、1955年以降生き残った22名は、放射線医学総合研究所で毎年1回健康診断を受けていますが、うち12名の乗組員が肝臓がん・肝硬変をわざと見逃しにされたまま、それが原因で亡くなっています。 参考:放射線医学総合研究所の実態は、ヒバクシャの調査・研究。放射線防護や治療ではない     以下、東京新聞の記事、全文を紹介します。福島民友新聞さま、福島民報社さまの今後の報道姿勢を再検討する資料にしていただければ幸いです。 福島原発事故で放医研理事 官邸に「疫学調査不要」 国が見送る一因に2019年2月18日 東京新聞 朝刊 1面 東京電力福島第一原発事故後の二〇一一年四月、国の研究機関・放射線医学総合研究所(放医研)の明石真言(まこと)理事が福山哲郎官房副長官(当時)に、住民の疫学調査は不要と進言していたことが分かった。原発事故の疫学調査では一般的に、多発が心配される甲状腺がんの患者数や分布を調べ、放射線の影響を分析する。しかし、国は本格的な調査に乗り出さず、福島県が「県民健康調査」を始めた。(榊原崇仁)=結論ありき まん延<20><21>面  甲状腺がんの原因となる甲状腺内部被ばくの測定も、国は千八十人で終えていた。明石氏はこの測定を問題視しなかった上、甲状腺がんの状況も調べなくてよいと提案したことになる。  本紙は、同年四月二十六日に明石氏らが福山氏と首相官邸で面会し、住民の被ばくについて説明した会合の議事概要を情報開示請求で得た。文部科学省が作成し、放医研が保有していた。  それによると、経済産業省の幹部が「論点として疫学調査の必要性の有無があろうが…」と切り出し、明石氏が「住民の被ばく線量は最も高くても一〇〇ミリシーベルトに至らず」「(疫学調査は)科学的には必要性が薄い」と述べていた。  明石氏は現在、量子科学技術研究開発機構執行役。取材に応じ、「健康影響が確認できる基準は一〇〇ミリシーベルトと理解していたが、外部被ばくは原発の正門付近の空間線量からそこまでにならないと判断した。甲状腺の内部被ばくは国の測定で線量が高い人でも五〇ミリシーベルト、一〇〇ミリシーベルトにならなかったはず」と説明。「必要性が薄い」と判断した理由に、平常時との差が確認できるほど病気が増えると考えにくかったことを挙げた。  放医研は文科省所管で一九五七年に発足した。緊急被ばく医療体制の中心的機関として位置付けられ、福島の事故では官邸や各省庁の助言役として活動。国が疫学調査をする場合は、実施主体になる可能性があった。国がこの調査をしなかったのは、放医研が否定的だったことが影響したとみられる。 こちら特報部 背信の果て(5)(下) 「50ミリシーベルトでもリスク」突然却下 「行政的圧力に寄り倒された」東京新聞 2019年2月19日 朝刊21面 そもそも健康調査が不要とまで言えたのか。  国の公表資料や明石氏らの説明によれば、甲状腺の内部被ばくで一〇〇ミリシーベルトを、がんが増えうる目安にしていた。国が一一年三月下旬に行った測定ではそこに達する子どもがいなかったため、「被ばく線量は小さい」「健康調査を行うまでもない」と判断されてきたようだ。  しかし、国の測定は、対象地域が原発から遠い三十キロ圏外で、調べたのも千八十人だけ。地域的に偏りがあり、数が少ない。被ばくの全容は分からない。  そもそも一〇〇ミリシーベルトも注意が必要。福島県が行っている健康調査に携わる国際医療福祉大の鈴木元(げん)・教授が重要な指摘をしている。  時は二〇〇一年一月までさかのぼる。長く勤めた放医研を離れ、原爆放射線の影響を調べる「放射線影響研究所」にいた鈴木氏は、原子力安全委員会(原安委)の会合で「チェルノブイリでは五〇ミリシーベルトの甲状腺被ばくでもがんが増えたと言われる」と紹介する文書を示した。  鈴木氏は「ピーター・ヤコブというドイツ人の研究者がいて、学術雑誌の『ネイチャー』なんかで現地の話を書き、五〇ミリシーベルトでもリスクがあると分析していたから」と振り返る。  〇一年は茨城県東海村の臨界事故の翌々年。防災体制の見直しが進んでいた。原安委の会合では、甲状腺被ばくを抑える安定ヨウ素剤の服用基準を議論していた。鈴木氏は「がんは五〇ミリシーベルトでも増える」と考え、この値になりそうな場合は服用するという手順を提案しようとしていた。  公表資料によると、原安委は〇一年八月、本格的に服用基準を協議する「ヨウ素剤検討会」を始めた。委員の鈴木氏は、米国で「五〇ミリシーベルトで服用」を採用する動きがあると説明。年末に事務局が示した提言案に五〇ミリシーベルトが盛り込まれた。  しかし二週間後にあった上部会合の被ばく医療分科会で突然、服用基準から五〇ミリシーベルトが削除され、一〇〇ミリシーベルトになった。屋内退避基準の下限と同じ値だった。  鈴木氏は反発したが、そのまま〇二年四月に提言はまとめられ、国の指針に反映された。ただ、同時期にあった原安委の別会合の議事録を見ると、ヨウ素剤検討会に名を連ねた前川和彦・東京大名誉教授が一連の経過に触れ、「行政的な圧力に寄り倒された」と述べたことが記されていた。  「よう分からん。科学者が関わる話じゃない」。何があったか鈴木氏に聞くと、こう述べるだけだった。  ちなみにヨウ素剤検討会の主査は長崎大の山下俊一教授だった。福島原発事故からまもない一一年三月下旬、専門家に「避難指示区域内の被ばくは考慮すべきだ」と見解を示した一方、一般向けの講演で「放射線の影響はニコニコ笑う人に来ない」と話した人物だ。  ヨウ素剤の服用基準は、がんが増えうる目安としても使われた。ただ、実は一二年三月、原安委は国際的な動向を踏まえ「服用基準は五〇ミリシーベルトが適当」と記した文書をまとめていた。  後継組織として同年九月にできた原子力規制委員会は国の指針にそう書き込んでいない。甲状腺被ばく線量で服用基準を記さず「規制委が必要性を判断」などとなっている。がんの判断基準を曖昧にしたいのだろうか。  鈴木氏は規制委の会合でも「がんは五〇ミリシーベルトでも増える」と訴えてきた。微妙な成果が、事務方のまとめた文書の目に付きにくい場所に残されている。具体的には、ヨウ素剤服用の解説書にある付属資料。甲状腺がんの用語説明として、こう記される。  「甲状腺等価線量で五〇~一〇〇ミリシーベルト以上の場合、がんが発生する可能性がある」  

雨に含まれる自然放射能と、原発事故や廃炉作業に伴うフォールアウトの見分け方

 2019年1月31日~2月1日、関東地方では空間線量の急上昇が見られました。いったん、茨城県東海村、核燃料サイクル工学研究所でのプルトニウム被ばく事故(前日の2019年1月30日14:24に発生)の影響を考えました。  結論としては、この関東地方の空間線量の急上昇は、自然放射能の影響であると考えます。信州ラボの一ノ瀬修一氏からていねいな説明をいただき、川根も独自に裏付け調査を行いました。  「雨が降ると急に空間線量率が上昇するのは、降雨とともに自然放射能が降ってくるからです。」という説明は、すべての場合で正しいとは限りません。しかし、2013年8月15日に長野県諏訪市や松本市で起きた、原発事故前のレベルを超える、空間線量率の急上昇は、自然放射能が原因であると結論します。一方、同じ年に発生した、福島県南相馬市旧太田村の120ベクレル/kg,150ベクレル/kg,180ベクレル/kgの放射性セシウム汚染のお米の発生は、東電福島第一原発3号機の屋上のがれき撤去作業による、放射性物質の飛散(風が原因)であると考えます。 (1)降雨によるフォールアウトまたは、風によるフォールアウトの実例 グラフ:福島県双葉町郡山(郡山公民館)空間線量率 2013年8月14日~8月21日 信州ラボ、一ノ瀬修一氏のアドバイスで作成しました。感謝いたします。 グラフ:東京都新宿区 モニタリングポスト 2011年3月1日~7月31日 ようこそ日本の環境放射能と放射線からデータをダウンロードし、作成。  東京都新宿区の場合は、降雨とともに、放射性セシウムなどが降下したため、空間線量率が上昇したまま下がりませんでした。福島県双葉町郡山(郡山公民館)の場合は、風によって、汚染された可能性があります。こちらも、空間線量率が急上昇したあとも放射線量率が高いまま、下がりませんでした。  ちなみに、東電福島第一原発3号機がれき撤去作業で、連続ダストモニタの警報が鳴り、作業員のからだが4万ベクレル/m2を超える放射能汚染になったのは2013年8月に2回。8月12日と8月19日でした。上の福島県双葉町郡山(郡山公民館)空間線量率の最大のピーク13:50に1.195マイクロシーベルト/時は、2013年8月19日警報が鳴った10:04から約4時間後です。この作業員2名の頭やからだが13万ベクレル/m2と7万ベクレル/m2に汚染されました。放射線管理区域は4万ベクレル/m2ですから、数時間の作業で、放射線管理区域の3倍や、2倍近くにもなったのです。そしてセシウム137などの核種が半減期30年という長寿命核種であるため、その後、以前の空間線量率より上がったままの状態がずっと続きました。 <参考>『福島県南相馬市旧太田村2013度産米 180ベクレル/kg 2013年12月20日 と 3号機屋上がれき撤去作業』 (2)自然放射能由来による空間線量率の急上昇と減衰の実例  川根は当初、2013年8月15日の長野県諏訪市の異常の空間線量率の上昇は、雨による自然放射能のビスマス214や鉛214の降下のせいではなく、東電福島第一原発3号機屋上のがれき撤去の影響である、と考えていました。原発事故前の過去のデータを分析すると、長野県でたとえ雨があっても、空間線量率が0.10マイクロシーベルト/時を超えることがなかったからです。原発事故前は、長野県には長野市にしかモニタリングポストがありませんでした。長野県長野市でのモニタリングポストでの日最大値は、2008年度は0.0634マイクロシーベルト/時(2008年8月19日)、2009年度は0.0627マイクロシーベルト/時(2009年11月2日)がでした。この日、長野県諏訪市では、空間線量率が最高0.147マイクロシーベルト/時まで上がりました。これは、先の2008年度、2009年度の最高値(ただし長野県長野市)のなんと2.3倍もの空間線量率になります。ここから、いったんは川根はこれは東電福島第一原発3号機屋上のがれき撤去の影響、と考えた次第です。 グラフ:長野県諏訪市 諏訪合同庁舎モニタリングポスト 空間線量率の推移と降雨 2013年8月14日00:00~8月21日00:00  しかし、信州ラボの一ノ瀬修一氏からのアドバイスにより、原子力規制委員会の放射線モニタリング情報から過去のデータをダウンロードし、グラフ化、分析しました。また、独自に国土交通省 気象庁の各種データ・資料から過去の気象データをダウンロードし、分析しました。すると、以下のことが分かりました。 ① 2013年8月15日の長野県諏訪市の降雨は観測史上最大の1時間あたりの降雨がありました。74.5mm/1時間あたり。長野県の山沿い以外は日本列島は高気圧に覆われ、快晴でした。 図:2013年8月15日(木)8割の地点で真夏日 長野県諏訪市で観測史上1位を記録する74.5/1hの雨 気象庁予報部予報課 [解説文] 2013年8月15日(木)  8割の地点で真夏日高気圧に覆われた西~東日本は猛暑が続き、午後は山沿いを中心に局地的な雨。沖縄は暖湿気の流入により断続的な雨。長野県諏訪で観測史上1位を更新する74.5mm/1hの雨。つまり、日本列島のかなりの範囲で降るべき雨が長野県諏訪市地方に集中的に降った。自然放射能のビスマスや鉛も東日本あたりに降る分が諏訪市あたりだけに落ちた、と考えることができます。しかし、逆に考えると、これほどの条件がそろわないと、0.10マイクロシーベルト/時を超える空間線量率は、長野県では観測され得ない、と推定できます。やはり、0.10マイクロシーベルト/時を超える超える空間線量率は危険信号です。 表:長野県諏訪 2013年8月15日(10分ごとの値) 国土交通省 気象庁 過去の気象データから 2013年8月15日10分ごとの値  ② 長野県諏訪市で、この最大0.147マイクロシーベルト/時を観測した2013年8月15日20:40pmからちょうど、4時間30分後の2013年8月16日1:10amに、長野県諏訪市の空間線量率は、降雨前の0.052マイクロシーベルト/時に戻りました。この4時間30分は鉛214の半減期26.8分のちょうど約10倍の時間(268分=4時間28分)にあたります。放射性物質は、半減期を迎えると0になる訳ではありません。半分の放射能になるだけです。放射性物質がほぼなくなるには、少なくとも半減期の10倍の時間が必要です。それは、1半減期で1/2になり、2半減期で1/2×1/2=1/4に。3半減期で1/8に、……、10半減期では1/2×1/2×……×1/2(10回かけ合わせる)=1/1024、と約1000分の2になるからです。つまり、1000ベクレル放射能で汚染されていても、10半減期後には1ベクレルになる、ということ。1ベクレルの放射能はないか、あるか、と問われればあります。しかし、あえて無視できるとすれば、1000が1になる、10半減期で放射性物質がほぼなくなる、と考えることができます。  雨で落ちてくる自然放射能のビスマス214や鉛214はそれぞれ3.3時間と4.5時間で1000分の1、ほぼ0になります。逆に考えると、セシウム137の半減期は30年、つまり、300年経たないとほぼ0にはなりません。ストロンチウム90の半減期は29年。つまり、290年経たないとほぼ0にはなりません。福島県の森林面積は97万2000ha、県面積の7割を占めます。この森林の放射能は300年の期間なくならない、ということになります。福島市や郡山市で除染したものの、雨や風が吹けば元通り、場合によっては、除染前よりも高い放射能汚染になることもあります。それは町のそばに森林があるからです。すなわち、高濃度に汚染された福島の地は300年かかって人が住めるか、住めないかです。  2013年8月15日の雨で長野県諏訪市は、自然放射能のビスマスや鉛によって、いったんは3万8800ベクレル/m2に汚染された、と考えることができます。空間線量率が0.10上昇すると、放射性セシウムの換算では、4万ベクレル/m2の放射能汚染に相当するからです。日本の法令上の放射線管理区域(法令上の名称は「管理区域」)の規定は4つありますが、その場所の表面汚染では4万ベクレル/m2と規定されています。2013年8月15日の雨で、いったん長野県諏訪市は、放射線管理区域相当になったのです。しかし、原因はビスマス214や鉛214でした。  ですから、4時間30分後には元通りです。 <結論>自然放射能のビスマス214や鉛214が降雨によって降ってきて大地が汚染された場合は、最大4時間30分後に元の空間線量率に戻ります。元に戻らなかったら、長寿命核種により大地が汚染された、ということです。その場合はセシウム137の場合、300年かかって1000分の1の放射能になります。ストロンチウム90の場合は290年かかります。  ただし、自然放射能でも、空間線量率は0.01や0.02の変動(上昇)は当たり前にあります。降雨の場合は0.03弱(上昇)あります。しかし、0.01マイクロシーベルト/時の上昇であっても、セシウム137の場合は、4000ベクレル/m2の汚染相当がある、ということです。これは、放射能汚染がないとは言えません。EUの規定では、「放射能汚染がないとされるのは2000ベクレル/m2」ですから(※)。長寿命核種セシウム137やストロンチウム90で、0.01マイクロシーベルト/時相当の汚染があった場合は、モニタリングポストの数値には表れない、ということは肝の銘ずるべきです。ちなみに、ストロンチウム90はガンマ線を出しません。ベータ線だけです。モニタリングポストや多くの空間線量計はガンマ線しか測れないので、ストロンチウム90の汚染は分かりません。ベータ線にも反応できる、ガイガーカウンターの空間線量計を放射線防護のために持つことが大切です。 ※ ピエルパウロ・ミッティカ『原発事故20年ーチェルノブイリの現在』柏書房 2011年10月1日 pp.40                      

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