内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
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ホステスが明かす関西電力“原子力のドン”の北新地「500万円豪遊」 – 「週刊文春」編集部 2019年10月16日 文春オンライン

ホステスが明かす関西電力“原子力のドン”の北新地「500万円豪遊」 – 「週刊文春」編集部 2019年10月16日  文春オンライン  関西電力の豊松秀己元副社長(65)が、大阪の歓楽街・北新地の高級ラウンジXで豪遊していた際の様子が「週刊文春」の取材で判明した。すでに関電の幹部ら20人が、福井県高浜町の森山栄治元助役(故人)から3億2千万円相当の多額の金品を受領していたことが明らかになっているが、中でも特に突出していたのが豊松氏だ。判明分だけでも約1億1千万円の金品を受領していた豊松氏は、技術者として、電気事業連合会の原子力開発対策委員長を務めていたこともある“原子力のドン”でもある。 【写真】関西電力の本店 そびえたつ「関電ビルディング」   豊松秀己氏 ©共同通信社    ラウンジXの元ホステスが明かす。 「トヨちゃん(豊松氏)はカラオケ付きのVIPルームをよく借り切っていました。20人以上入る部屋を7人から10人くらいで使い、多い時は部下など15~16人くらい連れてきた。みんなが彼にペコペコしていました。料金は2時間で1人約2万円。それにVIPルーム代、ボトル代が加算されますが、ウイスキーなどをポンポンあけて羽振りよく飲んでいたのを覚えています。支払いはトヨちゃんで、いつも現金。毎日のように店に来ていた時期もあり、月に軽く400~500万円は落としていました」    関西電力の広報室に聞くと、こう回答した。 「(ラウンジXでの飲食の)事実を把握していないため、回答を差し控えます」  現在は非常勤嘱託となった豊松氏にも取材を申し入れたが回答はなかった。  関電が把握していないのならば、豊松氏個人でどうやって月500万円も支払ったのか。資金の出所についてもさらに注目を集めそうだ。    10月17日(木)発売の「週刊文春」では、豊松氏の店内での様子やお気に入りの女性の存在などについても詳報している。 (「週刊文春」編集部/週刊文春 2019年10月24日号)

台風19号、静岡県から上陸し東京電力福島第一原発の真上を通過。The latest on Super Typhoon #Hagibis NIWA Weather 2019年10月10日 動画

台風19号、静岡県から上陸し東京電力福島第一原発の真上を通過。 The latest on Super Typhoon #Hagibis NIWA Weather  2019年10月10日 動画 The latest on Super Typhoon #Hagibis: •Wind gusts to 315 km/h as of Thursday. •Category 5 equivalent strength. •2nd strongest storm on Earth in 2019. •Makes landfall in Japan late Saturday with destructive impacts possible. https://t.co/X3VQKl5YMl

アメリカの若者に広がる ソーシャリズム なぜいま社会主義? 2019年10月11日 13時45分 NHK

アメリカの若者に広がる ソーシャリズム なぜいま社会主義? 2019年10月11日 13時45分 NHK トランプ政権下のアメリカ社会で新たな現象が起きています。社会主義に傾倒する若者が増えているのです。若者を対象にした世論調査では「社会主義に好意的」と答えた人は51%にのぼり、資本主義の45%を上回りました。民主主義や資本主義の象徴とも言われてきたアメリカで、今、何が起きているのか。「ソーシャリズム=社会主義」に希望を見いだす若者たちのことばに耳を傾けました。(ワシントン支局記者 西河篤俊) シェアする アメリカ最大の社会主義団体 全米集会を訪ねると… 南部ジョージア州アトランタ。コカ・コーラ社が本社を置くことでも知られるこのまちの中心部で、全米最大の社会主義団体の2年に1度の全米集会が行われていました。その団体の名は、「DSA=Democratic Socialists of America」(アメリカ民主的社会主義者) 参加しているのは、社会主義を普及させる活動を全米各地で進めているメンバー1000人余り。会場で目立っていたのが若者の姿です。このDSA、3年前、2016年の時点で、会員数は5000人。それが前回の大統領選挙を機に急増。トランプ政権誕生後に格差に不満を持つ若者が次々と加入し、現在ではその10倍以上の6万人と爆発的に増えています。集会では、富を分配して、福祉を充実させることで、公平な社会を目指すという理念をいかに実現するか、3日間にわたって、熱を帯びた議論が続けられました。 スチュアートさん 集会に参加していた1人、スチュアート・ストレーダーさん(33)。4000キロ以上離れた西海岸のシアトルからはるばるやって来たと言います。 「この集会は、アメリカで社会主義が最高潮を迎えていることを象徴する歴史的なイベントです。この左派の運動を盛り上げれば、社会を根本的に変えることができると信じています。私の地元では、若者たちが切迫した状況に苦しんでいます」(スチュアートさん) なぜ社会主義にひかれるのか 若者たちの間で、何が起きているのか。私はスチュアートさんの地元シアトルに向かいました。スチュアートさんはシアトル市内にあるアパートに7年前に結婚した妻のブリンさん(31)と2人で暮らしていました。大学を卒業したあと、大手企業のウェブサイトの管理を行う会社に就職し、ウェブデザイナーとして働いていたスチュアートさん。しかし、4年ほど前に辞めました。理由は、いくら必死で働けど、給料が上がらず、経営陣が利益を独占していると感じたからです。 シアトルやその周辺には、アマゾンやマイクロソフトなど世界に名だたる巨大企業が本社を置いています。しかし、それが原因で住宅費が高騰。家賃は、この10年で50%以上も上がっています。 今は、電気の配線工事などで生計を立てるスチュアートさんの収入は、月21万円。そのうち毎月14万円が家賃に消えます。車もなく、移動はバスなど公共交通機関のみ。外食したり、休みの日に遠出することもほとんどありません。妻は、より給料の高い仕事に就こうと今、大学院に通っています。 取材中、スチュアートさんが複雑な表情で、妻に「食費も家賃も携帯代も切り詰められるところは全部切り詰めている。もし大学院に通いたいなら、アルバイトしてもらわないと…」と語りかける場面がありました。 「私たちは資本主義の恩恵を受けていない世代です。アメリカでは富を持たない人が99%、持つ人が1%。そして、トランプ大統領が就任してから、格差はさらに広がっています。だから社会主義を支持するようになったんです」(スチュアートさん) 困窮する若者たち 夜、まちなかでは、1年ほど、車で生活を続けているカップルにも出会いました。カイル・フラズィさん(25)とガールフレンドのジョダナ・ペタチアさん(30)。食事の宅配の仕事をしていますが、家賃を払うだけの収入は得られず、しかたなく車内で寝泊まりを続けています。後部座席には洋服や生活用品が所狭しと置かれていました。トランクも同様で、いったん開けると簡単には閉められないほど洋服が詰め込まれていました。ジョダナさんは狭い車内の助手席で猫を抱いていました。1か月ほど前、路上で捨て猫2匹を見つけたものの、自分たちの状況と重ね合わせて放ってはおけず、ともに暮らすようになったのです。ただ、今ではその猫にあげる餌代も負担になっていると言います。 「毎日働いているものの、今の仕事では、家賃を払えるレベルは稼げません。なんとかこの生活から抜け出したいですが、めどは立っていません」(カイルさん) さらに、シアトルのあちこちで見かけるのが、ホームレスが暮らすテント村です。シアトルやその周辺では、ホームレスは実に1万1000人を超えているのです。そのうちの1つのテント村で取材をしていると、赤ちゃんを抱いた若い女性がわれわれに話しかけてきました。 カーラ・コイヤーさん(28)。10か月の娘ウタちゃんとテントでの生活を続けています。アラスカ州出身のカーラさん。夫と別れて、住む場所がなくなり、しばらくは路上で生活していましたが、貯金も底をつき、NGOが運営するこのテント村にたどりついたそうです。ただ、赤ちゃんのための離乳食や服などはなく、この生活を続けるのは、もはや限界だと感じています。 取材中、赤ちゃんが誤って食べ物をのどに詰まらせてしまいました。するとカーラさんは動揺し「私を責めないでください。この子のために早くこんな場所からは出ていきたいんです。でも、頼れる身内もいなくて、私の力ではどうしようもないんです」とまくしたてました。カーラさんの目からは涙があふれ出ていました。 「今のシステムは機能していません。なんとか早く変わってほしいです。この子が大きくなった時に今のような不平等な社会であってほしくないです。社会主義は『正しい』というより、『今よりはマシな選択』だと思います」(カーラさん) 政治の世界で変化も こうした若者の不満の高まりを受けて、政治の世界でも変化が見えています。アメリカ最大の社会主義団体DSAのメンバーで、ジャーナリストのショーン・スコットさん(34)です。 8月のシアトル市議会の予備選挙に立候補。11人中2位の得票を獲得し、その結果は地元でも驚きをもって受け止められました。 選挙戦でも社会主義的な政策を前面に押し出しています。シアトル市が所有する4か所の公営のゴルフ場。これを低所得者向けの公営住宅に変えると訴え、支持を広げています。 「誰もが住む場所を持ち、屋根の下で暮らすべきです。人としての基本的な欲求です。これからアメリカで社会主義は、もっと広がっていくと思います」(ショーンさん) 来年の大統領選挙を見据え 1年後に迫ったアメリカ大統領選挙でも、「社会主義」を支持する若者の動向が鍵を握ると見られています。打倒トランプを目指す民主党の候補者争いでも、すでに“勢い”が数字で表れています。支持率で優位に立っているのは、▽「中道派」のバイデン前副大統領▽「左派」のウォーレン上院議員▽「左派」のサンダース上院議員の3人です。 富裕層への増税や国民皆保険の実現などを掲げ、社会主義を求める若者が支持する左派がトップ3のうちの2人を占めているのです。 一方のトランプ大統領。先月(9月)の国連総会での演説で、力強くこう語りました。 「アメリカが直面している最も深刻な課題は、社会主義だ。社会主義は国家や社会の破壊者だ/アメリカは絶対に社会主義の国家にはならない」(トランプ大統領) 冷戦時代にソビエトをはじめとする社会主義陣営と厳しく対立したアメリカでは、「社会主義」ということばに抵抗感やアレルギーを感じる人が特に中高年の間では多くいます。社会主義の否定的なイメージを呼び起こさせて、支持固めを図るとともに、民主党への攻撃材料にしようという思惑が透けて見えます。若者の間で社会主義が広まりつつあるというのは、格差が広がる今のアメリカを象徴する現象と言えます。来年に迫った大統領選挙の行方を左右する、新たな潮流となりそうです。 ワシントン支局 記者 西河篤俊 シェア

10月例会のお知らせ 2019年10月20日(日) 13:30 埼玉県さいたま市 浦和

[ 2019年10月20日; 1:30 PM to 4:30 PM. ] 10月例会のお知らせです。 ※ 偶数月に埼玉県さいたま市で開催しています。 日 時 10月20日(日) 13:30〜16:30(17:00まで延長の可能性あり)場 所 浦和コミュニティセンター ラウンジ (浦和パルコ9階)参加費 会員の方300円    一般参加の方600円    高校生以下は無料 <テーマ> 1.東電福島第一原発の汚染水の海洋放出をめぐって  トリチウムだけではない、高濃度放射能汚染水。トリチウムの健康被害をめぐって 報告:川根 眞也 2.なぜ「これくらいの放射能は安全」になるのか?国際放射線防護委員会(ICRP)、 国連科学委員会(UNSCEAR)の発足の歴史をたどる   −それは1945年8月6日、8月9日から始まっていた 報告:川根 眞也 3.繰り返される福島第一原発からの放射能拡散。その評価を巡って 報告:川根 眞也 4.第36回福島県県民健康調査検討委員会の虚構(10月7日開催) −甲状腺検査のメリット、デメリットの強調の真実は?  報告:川根 眞也 <休憩> 14:50~15:05   5.内部被ばくに関する最新情報 報告:川根 眞也    ・日本の食品の放射能汚染の実態     ・大阪湾でトリチウム汚染水放出を狙う、大阪維新の会  報告:川根眞也    15:05~16:10  6.会員のみなさんからの意見交流会 ※ この部分はツィキャスしません。 ※ 懇親会もあります。お時間のある方はどうぞ。 ※ 諸事情によりプログラムが変更になる場合があります。 ※ 当日はツイキャス中継もしますので、会場に来れない方は是非、視聴参加ください。 http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/ こちらでは、生中継の他、過去の動画を見ることも出来ます。 聞き逃した情報などもチェックしてみてください。 それでは、沢山のご参加をお待ちしています。   【お問い合わせ】entry.naibu@gmail.com 内部被ばくを考える市民研究会事務局 内部被ばくを考える市民研究会

関東甲信越7つのダムで緊急放流やその可能性(午前1時現在) 2019年10月13日 1時21分 NHK

関東甲信越7つのダムで緊急放流やその可能性(午前1時現在) 2019年10月13日 1時21分 NHK 台風19号の接近に伴う大雨でダムの水位があがっていることを受けて関東甲信越では、ダムの機能を確保するため、5つのダムで緊急放流を行っているほか2つのダムで今後、緊急放流を行う可能性があります。 緊急放流は異常洪水時防災操作と呼ばれ、通常の放流と異なって、これ以上ダムに水をためられないと想定される際に、ダムに流れこんでくる大量の水を下流に流す操作です。 茨城県によりますと台風19号の影響で、北茨城市にある水沼ダムはダムの水位があがり、12日午後8時50分から緊急放流が行われています。 また12日午後9時半から神奈川県相模原市にある城山ダム、長野県伊那市にある美和ダム、それに、栃木県那須塩原市の塩原ダムで、それぞれきょう緊急放流を行っていて、命を守る行動を取るよう警戒を呼びかけたり、流域の住民に注意を呼びかけたりしています。 さらに茨城県は常陸太田市にある竜神ダムについて、13日午前0時35分から緊急放流を開始しました。 このほか栃木県では県が塩谷町の西荒川ダムについて、水位が上昇していることから、緊急放流を行う可能性があると発表したほか、日光市の中禅寺ダムについて、水位が上昇していることから、緊急放流を行う可能性があると発表しました。 一方、国土交通省の関東地方整備局は緊急放流を行うとしていた埼玉県秩父市にある荒川の二瀬ダムと栃木県日光市にある鬼怒川の川俣ダムと川治ダム、それに埼玉県と群馬県の境にある、神流川の下久保ダムについて、水位の上昇ペースが予想を下回ったとして、緊急放流を行わないことを決めました。 国土交通省では、緊急放流を行う場合、実施する3時間前に改めて発表するとしています。

阿武隈川 上流で氾濫発生 2019年10月13日 00時37分 NHK

阿武隈川 上流で氾濫発生 2019年10月13日 00時37分 NHK  国土交通省福島河川国道事務所と福島地方気象台によりますと、阿武隈川が上流の須賀川市の江持付近で氾濫が発生したと発表しました。 5段階の警戒レベルのうち、最も高いレベル5にあたる氾濫発生情報を発表し、最大限の警戒を呼びかけています。河川がすでに氾濫した場合は外に出て避難をすると危険な場合があることから、建物のできるだけ高いところに避難するなど、命を守る最大限の行動をとるよう呼びかけています。

東電福島第一原発の汚染水を「水」と呼び「解決」を訴える安東量子氏の言説をめぐって 2019年10月10日朝日新聞論座

 [解説]   安東量子氏は、国際放射線防護委員会(ICRP)のジャック・ロシャール氏ともに、福島の住民に被ばくを避けつつ住み続けるためのダイアログを主催してきた人物です。 エートスいわき議事録 2012年1月15日 福島県いわき市久之浜町勉強会 (1) 2011年12月18日  福島に住みながら、「放射能が怖い」という住民の気持ちを受け止め、なおかつ「科学的な対話」を通じてその不安を解消していく活動を行ってきた人物です。  編集者は「不安の解消」より「避難ではないのか」と思います。朝日新聞の論座は以下の大石雅寿氏の投稿に引き続き、国際放射線防護委員会(ICRP)の福島エートス路線を宣伝したいようです。 <参考> 「放射線副読本」はなぜ回収されたのか 放射線誤情報に翻弄されるメディア・政治・行政 大石雅寿 国立天文台特任教授(天文学) 2019年7月2日 朝日新聞 論座  エートス運動とは、チェルノブイリ原発事故で放射能汚染された住民への支援としてフランスのNGO(建て前は)が取り組んだ活動で、放射能で汚染された食べ物を塩ゆで、酢漬けなどをして放射能を減らして食べる方法を教え、母親たちと相談しながら、空間線量の高い場所で子どもを遊ばせないようにする取り組みです。これをエートス運動と呼びます。  安東量子氏は東電福島第一原発事故後にこのエートス運動に福島で取り組んでいます。 ブログ ETHOS IN FUKUSHIMA  食品と暮らしの安全基金の小若順一氏が2012年からウクライナ調査に入っていますが、日本では「汚染状況重点調査地域」は空間線量率で0.23マイクロシーベルト/時以下の地域ですが、小若氏が2012年に入った地域は空間線量率が0.12マイクロシーベルト/時の場所。ノビィ・マルチノビッチ村。日本の埼玉県三郷市などの「汚染状況重点調査地域」の半分の空間線量率です。しかし、ノビィ・マルチノビッチ村では、大人も子どもも関節や足腰が痛い、鼻血が出る、風邪をひきやすいの症状がありました。小若氏が地元の食品のセシウム137汚染を調べてみると、以下の通り。 <参考> マルチノビッチ村(かつてのポリシア地区)とノビィ・マルチノビッチ村の食品の放射能汚染  左のマルチノビッチ村は、チェルノブイリ原発から35kmの場所にあった村。高濃度に土地が汚染されたため、政府が住民を移住させました。それがノヴィ・マルチノビッチ村。「ノヴィ」とはウクライナ語で「新しい」という意味です。セシウム137が牛乳6ベクレル/kg、じゃがいも4ベクレル/kgなど、これは特定避難勧奨地域(年間20ミリシーベルトを超えているとして地域が国の避難指示に指定された)であった、南相馬市の原町区で生産されている農作物の汚染レベルに相当します。  この住民25人の健康状態が以下でした。 <参考> ノヴィ・マルチノヴィッチ村 住民25名の健康状態   大人も子どもも7割が頭痛がして、5割が鼻血が出て、風邪をひきやすい。その住民の健康被害の原因として、放射性セシウムが考えれました。ノビィ・マルチノビッチ村立学校長に、子ども1日分の食事を用意してもらい、そのセシウム137の濃度を測りました。その結果が以下です。 <参考> 非汚染地域で健康被害が出ている学校の子ども1日の食事の放射能 1.1ベクレル/kg セシウム137 小若順一  つまり、食品のセシウム137がたった1.1ベクレル/kgで、このような健康被害が出ていたと考えられるのです。   以下の論座の中で、安東量子氏は、福島県沖で行われている試験操業について、「2015年以降、ほとんどの魚種から放射性物質はほぼ検出されていない。」と書いていますが、日本政府の基準はセシウム137について100ベクレル/kgです。このノビィ・マルチノビッチ村の住民で健康被害が出ている食品汚染の、何と90倍も緩い基準です。ウクライナでは食品の汚染についてはセシウム137だけでなく、ストロンチウム90についても測定して規制を設けていますが、日本ではセシウム134,137だけを測っています。東京電力福島第一原発からは今も放射能汚染水が垂れ流されており、核燃料デブリを冷やすために注入された放射能汚染水は高濃度にストロンチウム90を含んでいます。ですから、台風などの度に大量のストロンチウム90が海に流れ出ているのです。  事実、2017年1月28日に木戸川沖合2kmのところで獲れたクロダイでは、セシウム137の汚染が43ベクレル/kgであるのに対して、ストロンチウム90の汚染が30ベクレル/kgもありました。このストロンチウム90のクロダイが採れたのは、試験操業が禁止されている原発20km圏内の境界線のあたりであり、容易にこのクロダイが試験操業地域に泳いで出ていくことが考えられます。  すなわち、セシウム137の汚染だけを測っているだけではだめなのです。特に魚介類についてはストロンチウム90を必ず測るべきです。体内にストロンチウム90が蓄積すると白血病や骨がんの原因となります。 <参考>クロダイ 放射性セシウム 502Bq毎kg ストロンチウム90 30 魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域> 第4四半期 東京電力 2017年7月13日  以下の、安東量子氏は、このストロンチウム90汚染について、一言も語りません。  そもそも、安東氏が「安全」と言っている科学は、国際放射線防護委員会(ICRP)の科学であり、国際放射線防護委員会(ICRP)は発足当初から、アメリカの原子力委員会(AEC)のコントロール下にあります。第2次世界大戦後にアメリカは、米核兵器開発計画に参加した3国、アメリカ、イギリス、カナダで調整して、3国の原子力開発をスムーズに進めることを目的に、アメリカがまとめた放射線の「許容線量」で三国会議で合意を取り付け、1937年以来開店休業状態だった「国際X線およびラジウム諮問委員会(IXRPC)」の再開に着手しました。戦後の「国際X線およびラジウム諮問委員会(IXRPC)」はアメリカ、イギリス、カナダにスウェーデンを加えた4カ国でした。ここから1950年科学的権威の集まりとされる「国際放射線防護委員会(ICRP)」が結成されますが、そのメンバーの実に3分の2が先の原子力推進の3国協議のメンバーでした。  戦前の「国際X線およびラジウム諮問委員会(IXRPC)」は、放射線による職業病を防ぐため、放射線関連学協会を中心として結成されたものでしたが、戦後の「国際放射線防護委員会(ICRP)」はアメリカの主導の下に、核兵器と原子力開発の推進者による組織であり、これは核兵器と原子力開発の推進体制に沿うものとして作り出されたのでした。 <参考> 中川保雄「<増補>放射線被曝の歴史ーアメリカ原爆開発から福島原発事故までー」明石書店,2011年 pp.34~35  安東量子氏の語る「科学」とは、アメリカの核兵器開発と原発推進の政策に沿った、「放射線防護学」であり、基本的には、多少の内部被ばくは健康に影響がないとする「科学」です。  また、安東量子氏とタイアップして福島での市民の対話集会を行っている、ジャック・ロシャール氏は国際放射線防護委員会(ICRP)副委員長であり、チェルノブイリ原発事故の際にも、現地に入り、エートス運動を主催した人物です。下記のグラフはこうしたエートス運動に協力したチェルノブイリ原発事故の高放射能汚染地住民のからだの内部被ばくの測定データから作られたものです。 <参考>1000Bqのセシウム137を一度に摂取した場合と、毎日1Bqまたは10Bqのセシウム137を摂取した場合の全身放射能の複数年にわたる変化 ICRP pub111  これは、チェルノブイリ原発事故で高濃度に汚染された住民が、どの程度セシウム137で汚染された食べ物を食べていて、どの程度体内がセシウム137で汚染されたかを調べたデータに基づいて作られたものです。ジャック・ロシャール氏は、高放射能汚染地帯の住民に放射能で汚染されていない食べ物を食べるように勧めるのではなく、放射能を低減して食べるように教えたのでした。また、放射能汚染が高すぎる食べ物は食べない、高線量地域には立ち入らない、と教えたのでした。ウクライナの高放射能汚染地帯ナロジチ市の中央病院院長マリア・パシュック氏は2017年7月29日の講演で以下のように語りました。 「私はずっとナロジチに住みながら、多くの放射線の専門家や支援団体が入ってくるのを見てきました。しかし、どの取り組みも成功の見込みがありませんでした。住民は希望を失いかけていました。」 「よく言われるように『祈りはいつか通じる』ものです。小若さんたちがやってきて、この『日本プロジェクト』の放射能汚染されていない食べ物を食べることで内部被ばくを減らせること、健康を取り戻せることを証明してくれました。」  すなわち、ジャック・ロシャール氏らの取り組みは、住民の健康状態を改善することができなかったのです。唯一、住民の健康状態を改善できたのは、食品と暮らしの安全基金の「日本プロジェクト」、つまり、放射能で汚染されていない食べ物を食べるプロジェクトだけでした。  上記の国際放射線防護委員会(ICRP)のグラフの解説文には、非常に重要なことが書かれています。それが以下です。   【出典】ICRP Publication111 原子力事故または放射線緊急事後後の長期汚染地域に居住する人々の防護に対する委員会勧告の適用 2008年10月 日本語版 pp.7~8 (17) 汚染された食品の経口摂取による被ばくは,地域で生産される食品の食習慣における相対的な重要性に応じて,慢性摂取または一回摂取のいずれからも生じる可能性がある。一例として,図2.2 に,1000 Bq の137Cs を一度に摂取した場合(一回摂取)と,毎日1 Bq または10 Bq の137Cs をそれぞれ1000 日間摂取した場合(慢性摂取)の全身放射能の変化を示す。同じ総摂取量に対して期間末期における全身放射能は著しく異なる。これは,汚染された食品を日常的に毎日経口摂取する場合と,断続的に一回摂取する場合との負荷が本質的に異なることを示している。実際には,汚染地域に居住する人々の場合,全身放射能は食品の出所と食習慣に依存する日常的摂取と一回摂取の組合せによってもたらされる。(18) チェルノブイリ事故から20 年後,チェルノブイリ周辺の汚染地域における成人の137Cs の典型的な平均日常摂取量は10~20 Bq の範囲である。また,付加的なより高い一回摂取は,例えば野生のキノコやベリー類の経口摂取による数百Bq の範囲が一般的である。これによる年間実効線量は0.1 mSv 程度である。しかしながら,情報をほとんど得ていない一部の者や非常に特殊な食習慣を持つ者は100 Bq から数百Bq の範囲の日常摂取量を示す場合がある。これは1 mSv から数mSv の範囲の年間実効線量に相当する。  つまり、ジャック・ロシャール氏らは、チェルノブイリ原発事故で放射能で汚染された土地に住む住民で人体実験をやったのです。この文章には、毎日1ベクレル摂取したり、毎日10ベクレル摂取したりする住民の体内に蓄積するセシウム137の量の変化がグラフで書かれていますが、問題なのは、健康状態に一切触れずに年間実効線量が0.1ミリシーベルト程度であるとだけ書いてあることです。国際放射線防護委員会(ICRP)が主張する、一般人公衆の年間線量限度は年間1ミリシーベルトですから、年間0.1ミリシーベルトはまったく問題がないことになります。しかし、先にみたようにノビィ・マルチノビッチ村の住民は、1.1ベクレル/kgの食品を毎日食べて、頭痛や関節・足腰の痛み、風邪をひきやすいなどの健康被害にあっているわけですから、毎日2.2ベクレル摂取(大人は毎日2kg食べるから。1.1×2=2.2)の摂取でも健康被害が出る、ということです。  チェルノブイリ原発事故後に、「エートス・プロジェクト」はベラルーシで1996年から1998年までのエートス1、1999年から2001年までのエートス2が行われています。この計画の主催者は建て前はフランス原子力防護評価研究所(CEPN)と呼ばれるNGOですが、参加している会員は①フランス原子力庁(CEA)、②フランス電力公社(EDF)、③コジェマ社(現在はアレバ社)、④放射線防護と原子力安全研究所(IRSN)の4団体だけです。つまり、原子力推進派のみで構成された団体です。このフランス原子力防護評価研究所(CEPN)と呼ばれるNGOの所長であり、国際放射線防護委員会(ICRP)第4委員会の委員長がジャック・ロシャール氏でした。彼は、過去にフランス原子力庁にも勤務していたことがあります。エートス・プロジェクトには被ばく医療に関する専門家や医師が一人もおらず、病気の子どもや住民の診療や治療を支援する計画はまったくありませんでした。健康に関しては一般的な医療以外は手つかずでした。せいぜい、母親グループを組織して、線量の高いところに子どもを行かせない、と言った指導だけでした。ホールボディーカウンターで内部被曝線量を測っても、ワシーリー・ネステレンコ教授が奨励していた、アップル・ペクチンを使い体内の放射性セシウムを除去する療養法をまったく採用せず、むしろ、アップル・ペクチンの効果はない、としてネステレンコ教授の療養法を排除しました。彼らは広島・長崎でABCC(アメリカ原子爆弾傷害調査委員会)がやったように、データを収集するだけが目的であり、放射線による健康への悪影響を解明するつもりはそもそもありませんでした。 <参考>コリン・コバヤシ『国際原子力ロビーの犯罪』以文社,2013年 pp.94~99  まったく、同じことが今、福島で安東量子氏とジャック・ロシャール氏によって行われています。福島では避難指示解除が次々に行われています。今年2019年4月10日には、東電福島第一原発がある、大熊町の38%が避難指示解除されています。そして、住民の健康管理のためと称して、市町村にホールボディーカウンターを設置し、住民の内部被ばくを測っています。地元で採れる食品は100ベクレル/kgを超えなければ安全だという、学者、医者をそれぞれの自治体に配置して。 <参考>浪江町 飯舘村 川俣町 富岡町 帰還住民の状況 2017年4月3日 読売新聞 <参考>大熊町避難指示一部解除へ 朝日新聞 2019年2月20日朝刊 1面  すでに三春町と南相馬市原町区には、福島県と国際原子力機関(IAEA)との協定に基づいて、「環境創造センター」が設立されています。ベラルーシと同じように、住民が被ばくし続ける様子を観察しながら、環境中の放射能の推移を研究するための機関です。かつて、ABCC(アメリカ原子爆弾傷害調査委員会)が、「被爆者を診察しながら治療しない」と批判されたこととまったく同じことが、チェルノブイリで、そして、福島で繰り返されようとしています。そして、その結論は「人間には放射線による遺伝的影響はない」更には「年間20ミリシーベルトまでは人間の健康影響はない」という結論を導くために。  安東量子氏はその研究に加担している人物であると判断できます。この朝日新聞論座の記事の即時、削除を求めます。 <参考> 国際原子力機関(IAEA)と福島県、協働覚書に署名 2012年12月15日 福島第一原発の「水」問題は本当に八方塞がりか ステークホルダーを交えた本当の協議はまだ尽くされていない 安東量子 NPO法人福島ダイアログ理事長 2019年10月10日 朝日新聞論座  溜め続けるほど厄介になることはわかっていた  原田義昭元環境大臣の退任時の「海洋放出するしかない」との唐突にも聞こえる発言をきっかけに、東京電力福島第一原子力発電所構内のタンクに溜められ続けている「水」が注目を集めることになった。続く松井一郎大阪市長の「大阪湾で放出を行ってもよい」との発言も大きな話題となり、波紋は今も広がっている。だが、この一連の流れについて、戸惑いを覚えているのは私だけではないだろう。 小泉進次郞氏に引き継ぎを終えた原田義昭・前環境大臣=2019年9月12日、東京都千代田区  原田義昭元環境大臣の発言に端を発した動きについて、私が戸惑いを覚えている理由から書いてみたい。まず、「水」問題は、今にはじまったことではない、ということ、これが最大の理由だ。というよりも、東京電力福島第一原子力発電所事故が起きて以来、ずっと水との戦いであったと言ってもいい。NHKの原発事故後のニュースをアーカイブサイト「40年後の未来へ福島第一原発のいま」で確認してみると、2011年4〜6月のニュースの見出しの半数近くが「水」関連のニュースで占められている。  これは、冷却機能が失われた原子炉を冷やすために、緊急的な放水などを行う必要があったためである。事故直後の東京消防庁のハイパーレスキュー隊の高所放水車による放水作業をご記憶の方も多いだろう。その後、安定を取り戻すにつれ、水は「垂れ流し」の状態ではなくなり、急造されたタンクに蓄えられることになった。2013年には冷却に用いた水から放射性物質を取り除く多核種除去装置(ALPS)が稼働し、時折小さなトラブルは発生しながらも、「水」は安定的に管理ができるようになった。そして、ニュースとして報じられる機会は激減した。  ただ、報道が消えた後も、「水」は構内のタンクに蓄えられ続けており、敷地が無限でない以上、その後の処分方法を決めなくてはならないということは、状況を多少なりとも知っている人間ならば誰でも知っていたことであった。  福島第一原発の「水」は、冷却用に使用されたものだけではなく、もうひとつ発生ルートがある。それは地下水からの流入である。こちらは、元々の福島第一原発が地盤を切り下げて造成された敷地に建てられたことに起因しており、事故前から地下水のコントロールは必要とされてきた。ところが、事故が起きたため、その地下水が事故を起こした建屋に流入してしまうこととなり、冷却水とはまた別に地下水の管理が必要となった。  このため、約350億円の国費をかけ、地下に「遮水壁」と呼ばれる工事を2014年から2017年にかけて行い、地下水の流入と流出を防ぐ作業を行う一方、井戸を掘って地下水を汲み上げて建屋への流入を防ぐなどの作業も並行して行ってきた。  「水」問題はこのように、1年や2年前にはじまった問題ではなく、当初から大きな問題であり、溜め続ければ続けるほど対応が厄介になることはわかりきっていたことであった。  ちなみに、現在、「処理水」と呼ぶか、「汚染水」と呼ぶかといった議論がときおり見られるが、おおもとを辿れば、複数の経路から発生する「水」問題があり、その「水」が放射性物質に汚染された原子炉や建屋と接触し「汚染水」となり、「汚染水」がALPSを通して放射性物質が除去されることによって「処理水」になるわけだから、私はたんに「水」問題と呼ぶことにしたいと思う。 迷走が続いた小委員会での「話し合い」  さて、ここまでが長い前置きである。なぜ福島第一原発事故構内に「水」が蓄えられ続けてきたのだろうか。そこには、福島の漁業をめぐる長い経緯がある。  原発事故直後、アンコントローラブルな状況の中、放射性物質が多量に含まれた汚染水は何度か緊急的な海洋放出が行われている。これは、管理を大原則とする放射性物質の処理としては禁じ手であったが、こうした手法をとらざるを得ないほど、事態は切迫していた。この緊急放出のニュースを聞き、もはや福島の海は駄目になってしまった、と思った人は少なくなかったろう。私も、もはや福島沿岸の海産物をこの先二度と口にすることはできないだろうし、また海で泳ぐこともできなくなるのだろう、と思っていた。 底引き網漁でヒラメやアナゴなどが水揚げされている福島県の試験操業=2017年6月30日、福島県いわき市・沼之内漁港  ところが、諦めなかった人たちもいた。2012年6月から、福島県沿岸では試験操業がはじめられ、徐々に対象魚種を広げながら、慎重に粘り強く漁業本格再開への道を探ってきた。  現在までに試験操業は、安全性を確認しながら対象魚種を拡大し続け、2019年9月25日には、2魚種を残し全魚種が試験操業の対象となっており、ほぼ同時に、漁連によって本格操業再開への協議がはじめられることも伝えられた。ちなみに、試験操業というのは操業日と漁獲対象魚種に制限が加えられるという意味であり、漁獲された海産物は市場に流通している。2015年以降、ほとんどの魚種から放射性物質はほぼ検出されていない。  だが、この漁業再開への動きに対して、大きな問題となったのが、「水」問題であった。  汚染水流出等トラブルが伝えられる度に、試験操業は延期をやむなくされた。また、先述した福島第一原発構内で発生した地下水のうち、「井戸水」と「サブドレン水(注)」については、現在も海洋に放出されている。この放出を行う前に、政府と東電は県漁連と交渉を行ってきたが、汚染水流出によってシラスの試験操業の延期をやむなくされるなどの経緯もあり、交渉は難渋し、漁連の苦渋の判断のうちに2015年9月から放出が行われている。 (注)サブドレンとは、原子炉建屋周りの井戸。この井戸から水を汲み上げて建屋への地下水の流入を防ぐ  この交渉の時に、漁連はいくつかの申し入れを東電に行っている。そのなかのひとつに「多核種除去装置(ALPS)で処理した汚染水は漁業者の理解を得られない限り海に放出しない」との条件があり、このことがタンクに水が溜められてきた大きな理由のひとつとなっている。  この間の政府は、2013年12月20日、原子力災害対策本部での「東京電力(株)福島第一原子力発電所における廃炉・汚染水問題に対する追加対策」の決定を受け、12月25日に「トリチウム水タスクフォース」を立ち上げ、ALPS処理水の取り扱いを決定するための基礎的な情報の整理を行った。ここでは、リスク、環境影響、費用対効果等の評価すべき項目を整理し、総合的な評価を行うことが目的とされ、その結果は、2016年6月3日付けで「トリチウム水タスクフォース報告書」として取りまとめられている。  松井大阪市長は、海洋放出受入の条件として、政府が科学的な見解を示すことを求めたが、2016年6月には、政府としての科学的見解は既に取りまとめられている。だが、それだけでは漁業者は放出を認めるわけにはいかなかった。もともと福島県沿岸も津波で被災しており、それだけで既に大きな被害を受けている。それに加えての原発事故による放射性物質流出だ。事故から八年半を経て、現在も漁獲量は震災前の15%にとどまり、風評被害も根強い。  これまでの過程で、東電による情報隠しなども度重なって起きており、不信感も募っている。既に苦渋のなかでサブドレン水放出は受け入れた。これ以上の苦労を引き受けなくてはならないのか。やっとの思いで再開にこぎ着けた漁業が再び駄目になり、一から苦労を繰り返すのか、との思いはあって当然のことだろう。  そこで、トリチウム水タスクフォースの結論を受けて、政府は、風評被害などの社会的観点から対策を検討する「多核種除去設備等処理水の取り扱いに関する小委員会」を2016年11月に立ち上げ、そこでの議論が現在も継続されている。  私の印象としては、2016年からの一連の小委員会での議論は「迷走」の感が拭えない。なぜならば、いつまで経っても実効的な対策が打たれることはなく、延々と話し合いを続けられているように感じられるからだ。政府・東電としては漁連の理解なくして、海洋放出はできない。漁連としては、これまでの経緯や風評被害のことなどを考慮すれば、海洋放出は到底認められないだろう。 スリーマイル島の経験に学ぶ  ここまで書けば、「八方塞がり」の印象を持たれる方も多いだろう。では、どうすればいいのか。政治的判断の名の下に、海洋放出を強行するしかないのか。幸いなことに、国外に先例は存在する。  たとえば、アメリカで1979年にアメリカ合衆国で起きたスリーマイル島の事故処理である。 事故後、1号機の運転が再開されたスリーマイル島原発=1988年、米国ペンシルバニア州  スリーマイル島原発事故は、福島第一原発事故のような大規模なサイト外への放射性物質流出は起きなかったが、冷却に用いた水の処理は同様に問題となった。   スリーマイル原発は海ではなく、サスケハナ川という河川に面しており、処理済みのトリチウムを含んだ水はサスケハナ川に放出することが最も安価で合理的なものとして検討された。しかし、この川には下流域にも都市があり、漁業への影響のみならず、子供たちの川遊びの場所にもなるなどの理由から、放出に対する感情的反発は非常に大きく、実行することができなかった。  最終的に選択されたのは、水蒸気として蒸発させるという手法であった。もっとも福島第一原発と比べ、スリーマイル島の「水」の量は桁違いに少なく、福島でそのまま同じことができるわけではない。このことも既に「トリチウム水タスクフォース」で検討済みである。ここで強調したいのは、この意思決定が行われるまでの過程についてである。トリチウム水処理を行うにあたって、アメリカ政府と電力事業者は、地域の住民との協議を繰り返し、結論を出した。なぜならば、そうしなければ、事態は一向に進展しなかったからである。  原子力災害後に、政府と専門家への信頼が大きく失墜するのは、日本のみならず、世界的に共通の現象である。日本における特殊な事情ではない。イギリスのセラフィールド原子力発電所、チェルノブイリ原発事故後のソ連国内、そして、その影響を受けたヨーロッパ各国でも、同様の状況は伝えられており、そのため事故後の対応にあたっては、住民との意思疎通をいかにうまく行うかが重大な問題となった。  原子力災害を経験したどの国においても、「科学的に正しい」と言っても、専門家と政府への信頼は失墜しており、正当性そのものが受け容れられない。そこで世界的に行われて、効果が実証されているのが、利害関係者を交えた息の長い協議で結論を見いだしていく方法である。  このことは、トリチウム水タスクフォースでも議論の俎上に上がっており、2014年3月26日の第6回会議の際に、海外関係者のヒアリング結果が報告されている。そこでは具体的にどのようなことが課題となり、どのような人を「ステークホルダー(利害関係者)」とみなすかと言ったことが聞き取りをされている。   ただ、その後のタスクフォースの議論においても、ごくたまに「ステークホルダー」という文言は入るものの、ステークホルダーを交えた協議の重要性を認識している形跡は見えず、議事概要を追っても、技術的なやりとりに終始しているように見受けられる。  福島第一原子力発電所事故後の私自身の経験からも、利害関係者を交えた話し合いの重要性は、大いに頷けるところである。  「感情も含めて人間だ」  2012年から私はいわき市の最北端に位置する末続(すえつぎ)という小さな集落で測定の活動を行ってきた。7年が経過し、昨年から住民に対して活動を振り返る聞き取りを行っている。事故当初の放射線に対する知識を尋ねたときに、予想外の反応が返ってきた。 福島第一原発の敷地にならぶ貯水タンク=2016年11月10日  何人かの人は既に、自分達の地域の放射線量を喫煙などの他の健康リスクと比較した場合に極端に大きなものとなるわけではない、といった一般的なリスク論は「知っていた」と回答したのだ。ただ、それを信じられなかった。なぜ信じられなかったのか、と尋ねると「あんたたちの言うことなんて信じるもんか、と思っていたのかもね」とのことだった。事故を起こし、その上責任逃れの発言に終始し、都合の悪い情報を隠し、しかもそこに暮らす自分達の困難をわかろうともしない政府や専門家の言う事なんて、と意地になっていたのかも知れない、と言うのが落ち着いてみてから当時を振り返っての言葉だ。  なぜ、私たちの測定は信じられたのか。そこに通い(実に7年間)、そして「つまらない」質問にも丁寧に答え、かといって結論を押しつけるわけでもなく、気が済むまで測定に付き合って対応を一緒に考えた、それが理由だ。科学的に正しいことは前提条件ではあるが、しかし、それだけでは足りないのだ。  スリーマイル事故の収束作業にかかわった関係者が述べる、「感情も含めて人間だ」という言葉は、シンプルだが真を得ている。(「平成26年度 技術研究組合国際廃炉研究開発機構シンポジウム 「廃炉への道」を切り拓く」 IRID国際顧問・コンサルタント レイク・バレット氏の講演より)  今年の8月3日、私たちが開いた「福島ダイアログ」という集まりでは、漁業をテーマとした。何人かの漁業関連の人たちにも参加してもらい、話を聞くことができた。その際に「水」問題についても問いを投げかけてみた。わずか数名の話であり、それが漁業関係者の総意であるなどと言うつもりは毛頭ないが、内容は非常に示唆的であった。  「水」問題については、尋ねたいこと、確認したいこと、要望したいことも多くある。だが、それらを直接尋ねることも、対策に反映してもらう機会もない。そのくせに、放出するかどうかを決めるのは漁業者や地元である、との判断責任だけは押しつけられる、そのことに対する不信感である。  これは至極当然のように思える。結論は既にほぼ決められている。だのに、その結論によって引き起こされる不利益を蒙るのが確実な漁業者や地元に判断責任だけは押しつけるという構図は、あまりに無責任なものであり、感情的に大きな反発が出るのはやむを得ないだろう。  こうした無責任な構図ではなく、利害関係者の疑問や要望を汲み取りつつ、意思決定に反映させていくための具体的な協議こそが、いま求められていることではないだろうか。こうした協議の重要性は、国際廃炉機構の主催する第1回国際廃炉シンポジウムでも、セラフィード事故の経験者からも語られており、政府関係者も知らないわけではないだろう。  だが、これらを現実化させようという動きは、何年経っても国内では起きてこない。本来であれば、トリチウム水タスクフォースでの検討が終わった2016年の段階で、具体的な協議の場の設定に入るべきであったろう。こうした協議の場での話し合いプロセスを経ずには、「水」問題を収束させることは不可能であることは、過去の海外の事例が証明している。  廃炉と「水」問題が長期にわたる以上、この先も、地元を中心とした住民との意思疎通と信頼関係構築は政府・東電にとっては決定的に重要なものとなる。それならば、今からでも、協議の場の設定をはじめるべきだ。信頼なしには、なにごとも為し得ない。海外の先例を日本は生かすことができるかどうか、いま、それが問われている。

汚染水、浄化後も基準値超え 89万トンの8割超 福島第一 2018年9月29日 朝日新聞

汚染水、浄化後も基準値超え 89万トンの8割超 福島第一 2018年9月29日 朝日新聞 朝刊1面  東京電力は28日、福島第一原発のタンクにたまる汚染水について、浄化したはずの約89万トンのうち、8割超にあたる約75万トンが放射性物質の放出基準値を上回っていたことを明らかにした。一部からは基準値の最大約2万倍の濃度が検出されていたという。今後、追加の処理が避けられなくなり、東電が進めてきた汚染水対策の見直しが迫られるのは必至だ。  東電や経済産業省によると、多核種除去設備(ALPS)で処理した汚染水約94万トンのうち約89万トン分を分析したところ、一部のタンクから、基準値の約2万倍にあたる1リットルあたり約60万ベクレルのストロンチウム90が検出された。  東電はこれまで、ALPSで処理すれば、化学的に水素と同じ性質をもつトリチウム(三重水素)以外の62種類の放射性物質を除去できるとしていた。ストロンチウム90は半減期が約29年と長く、人体では骨にたまりやすい性質がある。  東電は今後、汚染水の海洋放出などの処分法を決めた場合は、再びALPSなどに通して処理する方針も示した。現状の処理量は1日340トン程度にとどまる。再び処理することになれば、追加の費用に加え、年単位の時間がかかるとみられる。一方、汚染水は年5万~8万トン増えており、敷地内のタンクの増設は2020年に限界が迫る。  基準値を超えた原因について、東電は、13年度に起きたALPSの不具合で、高濃度の汚染水が処理しきれずに混入したことや、放射性物質を取り除く吸着材の交換が遅れたことなどを挙げている。  今後、吸着材の交換時期を見直すなど対応を検討するという。ただ、今後も基準値超えの放射性物質が検出される可能性は否定できないと認めた。  東電は、こうした測定値をホームページに掲載していたが、積極的には説明してこなかった。「掲載しただけで満足していたのは大きな反省点」としている。  今年8月に福島県などで開かれた経産省の公聴会では、汚染水の中にトリチウム以外の放射性物質があることに批判が集まっていた。(小川裕介、石塚広志) 汚染水、浄化後も基準2万倍の放射性物質 福島第一原発 小川裕介、石塚広志 編集委員・大月規義、川原千夏子 2018年9月29日 朝日新聞 朝刊3面   新たな汚染水処理のイメージ  福島第一原発の敷地内のタンクにたまる汚染水について、東京電力は28日、一部のタンクから放出基準値の最大約2万倍にあたる放射性物質が検出されていたことを明らかにした。今回分析した浄化されたはずの汚染水約89万トンのうち、8割超にあたる約75万トンが基準を上回っていたという。  東電や経済産業省によると、多核種除去設備(ALPS)で処理した汚染水を分析したところ、一部のタンクの汚染水から、ストロンチウム90などが基準値の約2万倍にあたる1リットルあたり約60万ベクレルの濃度で検出された。東電はこれまで、ALPSで処理すれば、トリチウム以外の62種類の放射性物質を除去できると説明していた。  東電は今後、汚染水の海洋放出などの処分法を決めた場合は、再びALPSに通して処理する方針も示した。タンクに保管されている処理済みの汚染水は現在94万トン。現状の処理能力は1日最大1500トンにとどまっており、再び処理することになれば、追加の費用や年単位の時間がかかるのは必至だ。  基準値を超えた原因について、東電は、2013年度に起きたALPSの不具合で、処理しきれなかった高濃度の汚染水がそのまま保管されていることや、処理量を優先し、放射性物質を取り除く吸着材の交換が遅れたことなどを挙げている。今後、吸着材の交換時期を見直すなど対応を検討するという。ただ、今後も基準値超えの放射性物質が検出される可能性は否定できないと認めた。  東電は、こうした測定値をホームページで公表していたが、積極的には説明してこなかった。「掲載しただけで満足していたのは大きな反省点」としている。  今年8月に福島県などで開かれた経産省の公聴会では、汚染水の中にトリチウム以外の放射性物質があることに批判が集まっていた。(小川裕介、石塚広志) 【解説】住民側の指摘で明らかに  東京電力福島第一原発事故の汚染水処理のずさんな実態が露呈した。28日、汚染水の8割超が基準値を超えていたことを東電が初めて公にした。汚染水問題が浮上した2013年以降、「(汚染水は)コントロールされている」とし、東京五輪に向け問題を矮小(わいしょう)化してきた経済産業省の責任も重い。  基準値超えのデータの公表は、経産省が8月末に開いた、住民向けの公聴会がきっかけだ。それまでは、原子炉内にある溶け落ちた核燃料を冷やした後の高濃度の汚染水は、特殊な浄化装置にかければ、トリチウム(三重水素)以外は含まれていないことが前提だった。  だが、実際は放射性のヨウ素やストロンチウムも基準を超えていると、公聴会直前の報道や住民側の指摘で明かされた。指摘がなければ、今回の汚染水の分析結果は埋もれたままだったかもしれない。  東電は28日、「個々のデータはホームページに載せていた」(松本純一・廃炉推進室長)と釈明した。しかし、原発事故から7年超の膨大なデータの中から、基準を超えた汚染水が存在している実態を第三者がつかむのは、極めて困難だ。情報開示の姿勢に大いに問題が残る。  東電は「汚染水タンクの用地に限界がある」、政府は「東京五輪までに福島復興を世界に見せたい」と対策を急ぎすぎた。今後はさらに浄化させる方針を示したが、汚染水処理の技術的な「頼りなさ」と、住民の疑念は解消できるのか。週明けに再開する経産省の小委員会で、解決策を一から議論しなおすべきだ。(編集委員・大月規義、川原千夏子)    

台風19号 接近・満潮・大潮重なるおそれ 高潮警戒 2019年10月09日 日本気象協会 tenki.jp

台風19号 接近・満潮・大潮重なるおそれ 高潮警戒 2019年10月09日 日本気象協会 tenki.jp 日本気象協会 本社瀬田 繭美 台風19号は12日から13日にかけて近畿~関東甲信地方に接近。接近時間帯と満潮時刻など悪条件が重なるおそれがあるため、高潮への警戒が必要です。 ポイント 台風の接近と満潮などの悪条件重なるおそれ 過去の高潮被害:2018年台風21号 大阪などで最高潮位記録更新・関西空港浸水 高潮に備えて今やるべきこと 早め早めの避難を もし高潮が迫っていたら・・・落ち着いて「高い所」へ 台風の接近と満潮などの悪条件重なるおそれ 台風19号は、12日から13日にかけて、非常に強い勢力を保ったまま、近畿~関東甲信地方付近に接近・上陸する可能性が高くなっています。今回の台風では、暴風や大雨はもちろんですが、沿岸では高潮に十分な警戒が必要です。その理由は・・・ ①台風の吸い上げ効果台風の中心は気圧が低くなっているため、気圧の高い周辺の空気は海水を押し下げ、中心付近の空気が海水を吸い上げる「吸い上げ効果」が起こり、その結果、海面が上昇します。気圧が1ヘクトパスカル下がると、潮位は約1センチ上昇すると言われています。 9日正午現在、12日午前9時の台風の中心付近の気圧は950ヘクトパスカルと予想されており、この効果によって、60センチ近く潮位が上昇するおそれもあると考えられます。 ②台風の吹き寄せ効果さらにこの「吸い上げ効果」に加えて、台風の強い風が沖から海岸に向かって吹く際に、海水が海岸に吹き寄せられることによって海岸付近の海面が上昇する「吹き寄せ効果」も加わり、台風接近時は、特に東側の沿岸部を中心にさらに潮位が上昇する危険性があります。 ③台風接近時刻に満潮時刻重なるおそれさらに、台風の接近する時間帯に、ちょうど満潮時刻が重なる可能性があります。満潮と高潮が重なると、潮位が一層上昇して大きな災害が発生しやすくなります。 ④大潮の時期も重なるさらに、14日は望(満月)で、この前後数日間は、1日の満潮と干潮の潮位差が大きくなる「大潮」にあたります。このため、満潮時刻前後は、さらに潮位に注意が必要な時期でもあります。 このように、「台風による潮位上昇」と「満潮」、「大潮」の悪条件のタイミングが揃うことが予想されます。高潮の高さによっては、波が堤防を越えて(=越波)、沿岸部が浸水する危険もあります。厳重に警戒するようにしてください。 過去の高潮被害:2018年台風21号 大阪などで最高潮位記録更新・関西空港浸水 台風による高潮被害で思い出されるのが、昨年2018年9月に日本列島に上陸した台風21号です。9月4日に非常に強い勢力で徳島県南部に上陸後、勢力を保ったまま兵庫県神戸市付近に再上陸し、近畿地方を縦断した台風21号の影響で、大阪湾では、第2室戸台風のときに観測した過去の最高潮位を超える329センチを観測し、関西空港の滑走路やターミナルビルなどが浸水するなど、近畿地方を中心に、高潮による被害が相次ぎました。あの時、多くの方が、「高潮」の恐ろしさに驚愕したのではないでしょうか。今回の台風19号でも、同じような高潮被害が発生する可能性もありますので、厳重に警戒してください。 高潮に備えて今やるべきこと 高潮により、浸水被害が発生するおそれがあります。そうした「万が一」に備えて、今からできることの準備をしておきましょう。 ●周囲の高潮危険度を把握しておく各自治体では「高潮ハザードマップ(浸水想定区域図)」などを配布しています。普段あまり見たことがない、という方も、Webサイトなどで公開している自治体も多くあり、お手持ちのスマートフォンなどで手軽に確認することができます。沿岸部にお住まいの方は、ご自身が生活されている地域がどれくらい危険があるのかを、ぜひ一度は見るようにしてください。また、海岸付近の低地、湾奥部や河口部、遠浅な海底地形、V字谷のような地形は、高潮の危険が特に高い場所です。もしハザードマップに危険と示されていなくても、危険な場所だという意識を持つようにしましょう。また、地震などと避難場所が異なる場合もあります。避難場所と避難経路も合わせて確認してください。 ●非常持ち出し品の準備を万が一に備えて、避難時に持ち出せるような荷物の準備をしておきましょう。 <準備品の例>水や食料、救急用品、貴重品、懐中電灯、携帯ラジオ、スマートフォン用の充電器および携帯充電器(充電は満タンに)、衣類、下着、タオルなど (参考:国土交通省HP http://www.mlit.go.jp/index.html) 早め早めの避難を 高潮から身を守るためには、台風接近時は、できるだけこまめに気象情報や自治体からの情報確認するようにし、避難情報などが出たら、すぐに避難をするようにしましょう。また、状況によっては、自ら判断して早めの避難をしておくことで、「万が一」のリスクを減らすことができます。雨風が強まる前に、対応をしておくと安心です。 もし高潮が迫っていたら・・・落ち着いて「高い所」へ 高潮が迫っている状況下では、無理して避難所に行くのではなく、高いところに逃げて待機することも大切です。もし、気付いた時にすでに高潮が迫っていた場合は、あせらず、落ち着いてできるだけ高い所に避難して下さい。

「スーパー台風」高潮で東京23区の3割浸水 都が想定 一週間以上水が引かない地域も 2018年3月30日 日本経済新聞

[解説]  東京都は、昨年2018年3月に、過去最大規模のスーパー台風が、首都圏を襲来した場合の被害想定を出していました。今回2019年10月12日,13日に首都圏を襲来する台風19号(台風ハギビス)がまさに史上最大の勢力のまま、横浜、東京から上陸しようとしています。日本経済新聞が報じた記事を紹介します。 「東部を中心に23区の3分の1の面積にあたる約212平方キロメートルが浸水。堤防の決壊などで、広範囲にわたって1週間以上、水が引かない地域が発生すると予測」   この東京都の被害想定が起こりうる、として、災害対策、避難準備を行う必要があります。2階以下に居住する方で、浸水5メートルと想定されている地域に居住されている方は今すぐ避難するべきだ、と考えます。史上最大の台風が来る、ということは、これまでの経験にないことが起きるのだ、と肝に銘じて、命を守る最善の行動を採って下さい。 「スーパー台風」高潮で東京23区の3割浸水 都が想定 一週間以上水が引かない地域も 2018年3月30日 日本経済新聞   東京都は30日、過去最大規模の「スーパー台風」が上陸し、高潮が発生した場合に想定される浸水区域図を発表した。東部を中心に23区の3分の1の面積にあたる約212平方キロメートルが浸水。堤防の決壊などで、広範囲にわたって1週間以上、水が引かない地域が発生すると予測している。都と各区は想定をもとに住民の具体的な避難方法などの検討を進める。 政府は、2015年に水防法を改正。最大規模の高潮を想定したハザードマップの作成や、スムーズな避難などの対策を自治体に求めた。 都が発表した浸水想定区域図は同法に基づいて作成。1934年に史上最大の勢力で高知県・室戸岬付近に上陸、高潮などで約3千人の死者を出した室戸台風と同等の910ヘクトパスカルの台風を想定している。 都は17区で住宅などが水につかる被害が出ると予測。地盤が低く、河川が近くを流れる墨田区、葛飾区、江戸川区は区域の9割が浸水する。丸の内や新橋、銀座の一部など、オフィス街や繁華街にも浸水域は広がり、浸水域内の昼間人口は約395万人に達するとしている。 浸水の深さは最大で10メートル以上。墨田区や江東区などでは深さが平均7メートルになるエリアが広がる。 高潮による堤防の決壊や、排水施設が停止する可能性を踏まえ、浸水の継続時間も試算した。50センチ以上の浸水の深さが1週間以上続く区域は都東部を中心に約84平方キロメートルに及ぶ。 都は今回公表した区域図をもとに、19年度までに、住民の避難勧告の基準となる高潮の「特別警戒水位」の設定を進める。各区にも高潮時のハザードマップ作りを促す。 浸水想定区域では、大きな被害予測に驚きや戸惑いの声が広がった。浸水深が5メートル以上と想定される東京都江東区亀戸駅周辺。無職の女性(71)は「このあたりは水はけが悪く、たびたび台風や大雨で浸水被害が起きている。近くの高層マンションに逃げようにも中に入れてもらえないかもしれない」と心配する。 商業施設が集まる銀座の東部でも1~3メートル以上まで浸水する見通し。東京メトロ東銀座駅近くで岩手県の産物を販売する「いわて銀河プラザ」の清水吉彦副店長(40)は「こんな繁華街が3メートルも水につかるなんて想像もできない」と驚いた。防水板の備えはあるが「防げるのは1メートルくらいの浸水まで。水が来たらビルの上に逃げるしかない」と話した。 想定は1千年に1度クラス 「災害大型化へ備え必要」  東京都が発表した高潮の浸水被害の想定は「室戸台風の規模を持ち、伊勢湾台風のスピードで進み、東京に最も被害を与えるコースを通る」という前提に基づいている。 こうした状況が発生する確率は1千~5千年に1度。担当者は「海外で多発する台風や高潮による災害を踏まえ、大きな被害を想定して備える必要がある」と意義を強調した。 2005年に米国を襲った大型ハリケーン「カトリーナ」(死者1800人以上、避難者約130万人)や、13年のフィリピンの台風30号(死者・行方不明者7千人以上、避難者約400万人)など、近年、海外では大規模な高潮災害が頻発する傾向にある。 地球温暖化に伴う海面水位の上昇や台風の大型化が進むことを指摘する声もある。今のところ日本に接近する台風に温暖化の影響は明確には出ていない。ただ、台風の大型化のメカニズムは解明できていない部分があり、気象庁の担当者は「巨大な台風が上陸する可能性は否定しきれない」と指摘している。 東京都の被害想定は、東京都港湾局の津波・高潮に関するホームページ(http://www.kouwan.metro.tokyo.jp/yakuwari/takashio/index.html)で閲覧できる。

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