内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
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2012年5月

札幌市長 上田文雄氏 声明『東日本大震災により発生したがれきの受入れについて』 2012年3月23日

東日本大震災により発生したがれきの受入れについて  東日本大震災から一年が過ぎました。地震と津波による死者・行方不明者が18,997人という未曽有の大災害は、福島第一原子力発電所の大事故とともに、今なお人々の心と生活に大きな影を落としています。改めて被災者の皆さま方に心からお見舞い申し上げ、亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。  震災から一年後となる、今年の3月11日前後、テレビの画面に繰り返し映し出されたのは、膨大ながれきの山と、その前に呆然と立ちすくむ被災者の姿でした。これを視聴した多くの人々の心には、「何とか自分達の町でもこのがれき処理を引き受けて早期処理に協力できないか」という、同胞としての優しい思いと共感が生まれたものと思います。  政府は、岩手県・宮城県の震災がれき約2,045万トンのうち、20%に相当する約401万トンを被災地以外の広域で処理するという方針を出し、今、その受入れの是非に関する各自治体の判断が、連日のように新聞紙上等をにぎわせています。 私は、これまで、「放射性物質が付着しないがれきについては、当然のことながら受け入れに協力をする。しかし、放射性物質で汚染され安全性を確認できないがれきについては、受入れはできない。」と、市長としての考えを述べさせていただきました。  『放射性廃棄物は、基本的には拡散させない』ことが原則というべきで、不幸にして汚染された場合には、なるべくその近くに抑え込み、国の責任において、市民の生活環境に放射性物質が漏れ出ないよう、集中的かつ長期間の管理を継続することが必要であると私は考えています。非常時であっても、国民の健康と生活環境そして日本の未来を守り、国内外からの信頼を得るためには、その基本を守ることが重要だと思います。  国は、震災がれきの80%を被災地内で処理し、残りの20%のがれきを広域で処理することとし、今後2年間での処理完了を目指しています。 これに対し、「現地に仮設処理施設を設置し精力的に焼却処理することで、全量がれき処理が可能であり、また輸送コストもかからず、被災地における雇用確保のためにも良い」という意見も、被災県から述べられ始めています。  また放射性物質についてですが、震災以前は「放射性セシウム濃度が、廃棄物1kgあたり100ベクレル以下であれば放射性物質として扱わなくてもよいレベル」だとされてきました。しかし現在では、「焼却後8,000ベクレル/kg以下であれば埋立て可能な基準」だとされています。「この数値は果たして、安全性の確証が得られるのか」というのが、多くの市民が抱く素朴な疑問です。全国、幾つかの自治体で、独自基準を設けて引き受ける事例が報道され始めていますが、その独自基準についても本当に安全なのか、科学的根拠を示すことはできてはいないようです。  低レベルの放射線被ばくによる健康被害は、人体の外部から放射線を浴びる場合だけではなく、長期間にわたり放射性物質を管理する経過の中で、人体の内部に取り入れられる可能性のある内部被ばくをも想定しなければならないといわれています。 チェルノブイリで放射線障害を受けた子ども達の治療活動にあたった日本人医師(長野県松本市長など)をはじめ、多くの学者がこの内部被ばくの深刻さを語っています。放射性物質は核種によっても違いますが、概ね人間の寿命より、はるかに長い時間放射能を持ち続けるという性質があります。そして誰にも「確定的に絶対安全だとは言えない」というのが現状だと思います。  札幌市の各清掃工場では、一般ごみ焼却後の灰からの放射性物質の濃度は、不検出あるいは1キログラム当たり13~18ベクレルという極めて低い数値しか出ておりません。私たちの住む北海道は日本有数の食糧庫であり、これから先も日本中に安全でおいしい食糧を供給し続けていかなくてはなりません。そしてそれが私たち道民にできる最大の貢献であり支援でもあると考えます。 私も昨年4月、被災地を視察してきました。目の前には灰色の荒涼たる街並みがどこまでも続き、その爪痕は、あまりにも悲しく、そしてあまりにも辛い光景で、今も私のまぶたに焼き付いています。 また私は、若い時に福島に1年半ほど生活していたことがあり、友人も沢山います。福島は、桃やリンゴなどの優れた農作物で知られており、それらを丹精こめて生産されている人々が、愛着のある家や畑から離れなければならない、その不条理と無念さに、私は今も胸を締めつけられるような思いでいます。  札幌市はこれまで、心やさしい市民の皆様方とともに、さまざまな支援を行ってまいりました。今なお札幌では、1,400人を超える被災者を受け入れており、あるいは一定期間子どもたちを招いて放射線から守る活動などにも積極的に取り組んできたところです。そのほか、山元町への長期派遣をはじめとした、延べ1,077人に及ぶ被災地への職員派遣、等々。今までも、そしてこれからも、札幌にできる最大限の支援を継続していく決意に変わりはありません。  またこのところ、震災がれきの受け入れについて、電話やファクス、電子メールなどで札幌市民はもとより、道内外の多くの方々から、賛同・批判それぞれの声をお寄せいただき、厳しい批判も多数拝見しています。ご意見をお寄せいただいた方々に感謝を申し上げます。これらのご意見を踏まえ、何度も自問自答を繰り返しながら、私は、「市長として判断する際に、最も大事にすべきこと、それは市民の健康と安全な生活の場を保全することだ」という、いわば「原点」にたどり着きました。  私自身が不安を払拭できないでいるこの問題について、市民に受入れをお願いすることはできません。 市民にとって「絶対に安全」であることが担保されるまで、引き続き慎重に検討していきたいと思っています。 2012年3月23日 札幌市長 上田文雄

札幌市 学校給食の食材4ベクレル/kg以上の放射性物質がでたものは使わない

学校給食食材の放射性物質検査を実施します  札幌市教育委員会のホームページより 札幌市教育委員会では、12月から定期的に、学校給食に使用する食材の放射性物質検査を実施します。福島原子力発電所事故以降、学校給食に使用している食材への関心が高まっていることから、子どもたちにより安心して給食を食べていただけるよう実施するものです。 1 検査項目について  (1)放射性セシウム(セシウム134及びセシウム137)  (2)放射性ヨウ素(ヨウ素131) 2 検査時期について  平成23年12月から検査を開始し、その後定期的(月2回程度)に実施します。 3 検査方法について  使用前日、納品業者に保管されているものの中から2品目程度抽出し、専門の検査機関でゲルマニウム半導体検出器を用いて測定します。 4 主な検査対象食材について  (1)放射性物質の検査対象とされている1都16県で生産された青果物   (福島県、茨城県、栃木県、群馬県、千葉県、神奈川県、宮城県、岩手県、青森県、秋田県、山形県、新潟県、長野県、埼玉県、東京都、山梨県、静岡県)  (2)上記生産地の食肉(鶏肉・牛肉)  (3)その他(魚介類)    ※当分の間青果物を中心に検査を実施します。 5 検査後の対応について  検査の結果、検出限界値である4ベクレル/kg以上の値が検出された場合は、念のため学校給食での使用を控えます。 6 検査結果の公表について  このページに結果を掲載します。 

放射線管理区域 18歳未満立ち入り禁止

放射線管理区域  人工放射線を取り扱う作業所などにおいて、特に放射線レベルの高い場所を放射線管理区域とし、一般公衆の立ち入りを禁止している。また、管理区域内で18歳未満の就労を禁止している。放射線管理区域の設置基準は法律ごとに多少表現は異なるが、概ね次のような条件である。 ●放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律による管理区域放射線を放出する同位元素の数量等を定める件(平成十二年科学技術庁告示第五号)最終改正 平成二十一年十月九日 文部科学省告示第百六十九号 第四条 1.外部放射線に係る線量については、実効線量が3月あたり1.3mSv 2.空気中の放射性物質の濃度については、3月についての平均濃度が空気中濃度限度の1/10 (編集者注)別表1の空気中濃度限度の10分の1とはーヨウ素131なら 1×10-4ベクレル/cm3以下 セシウム134なら 2×10-4ベクレル/cm3以下 セシウム137なら 3×10-4ベクレル/cm3以下 ストロンチウム90なら 3×10-5ベクレル/cm3以下(チタン酸ストロンチウムの場合、それ以外の化合物の場合は 7×10-5ベクレル/cm3以下) 3.放射性物質によって汚染される物の表面の放射性物質の密度については、表面汚染密度(α線を放出するもの:4Bq/cm2、α線を放出しないもの:40Bq/cm2)の10分の1 4.外部放射線による外部被ばくと空気中の放射性物質の吸入による内部被ばくが複合するおそれのある場合は、線量と放射能濃度のそれぞれの基準値に対する比の和が1 ●関連するその他の法律医療法令:医療法及び同施行規則第30条の16労働安全衛生法令:労働安全衛生法、電離放射線障害防止規則人事院規則:人事院規則10-5により定められている。

親子講演会、小学生のためのほうしゃのうの授業の企画申し込みはこちら

 中学校の理科の教員、川根眞也が親子講演会、小学生のためのほうしゃのうの授業を行っています。  日程や講演会の内容等はご相談下さい。  企画(案) ① 保護者向けの親子講演会(お話し会) 所要:3時間30分~4時間 ② 小学生のためのほうしゃのうの授業 所要:45分授業×2+しつもん30分 ③ ママとパパのための作戦会議 所要:2時間30分 ④ その他 パネリストとのコラボなど。  問い合わせ:kawane@radiationexposuresociety.com   過去の講演、ほうしゃのうの授業を動画で見ることができます。 ① 福島県福島市 http://www.radiationexposuresociety.com/archives/976 ② 群馬県高崎市 http://www.radiationexposuresociety.com/archives/1335

国際放射線防護委員会(ICRP)パブリケーション111 日本語版

 国際放射線防護委員会(ICRP)パブリケーション111 日本語版 が日本アイソトープ協会 によって公開されています。  「ICRP Publication 111原子力事故または放射線緊急事態後の長期汚染地域に居住する人々の防護に対する委員会勧告の適用」  この28ページのグラフが重要です。セシウム137を1回だけ1000ベクレル摂取した場合は、700日後(約2年後)には体内に蓄積したセシウム137は0ベクレルになります。しかし、毎日1ベクレル摂取し続けると700日後(約2年後)には体内に蓄積したセシウム137は200ベクレル弱になり、毎日10ベクレル摂取し続けると700日後(約2年後)には体内に蓄積したセシウム137は1400ベクレルを超えます。  ベラルーシ、ウクライナの医師 ユーリ・I・バンダジェフスキー博士は、子どの体重1kgあたり10ベクレル セシウム137が蓄積しただけでも、不整脈を起こす危険性がある、と警告しています。チェルノブイリ事故後、子どもも大人も突然死が増えた、と。福島でも甲状腺の検査だけでなく、心電図の検査もやるべきだと2012年3月来日されたときの講演で語っていました。  国際放射線防護委員会(ICRP)は、チェルノブイリ事故後の健康被害で起きたのは「ヨウ素131による小児甲状腺がんだけ」としています。セシウム137による健康被害は一切認めていません。このような機関の勧告によって、日本の放射線防護の対策が立てられています。市民の健康を守るのには、役に立ちません。即刻、このような勧告ではなく、欧州放射線リスク委員会(ECRR)の放射線リスクのモデルにたった、市民の放射線防護策を立てるべきです。  

IAEA-WHO 協定 (1959 年)  市民放射能測定所CRMSより

市民放射能測定所CRMSが真下俊樹さんに依頼して翻訳してもらった、IAEA-WHO 協定 (1959 年)です。 市民放射能測定所 CRMS  1959年のWHO-IAEA協定文書の翻訳 この協定では「世界保健機関(WHO)は国連安全保障会議に従属する国際原子力機関(IAEA)の了解なしに情報を公開したり、研究したり、住民の救援をしたりしてはいけない」とうたわれています。スイス・バーゼル大学名誉教授のミッシェル・フェルネクスさんは、チェルブイリ事故後5年間、世界保健機関(WHO)が現地に入らなかったことを強く抗議しています。 動画『真実はどこに?―WHOとIAEA 放射能汚染を巡って』

100ベクレル/kg以上を放射性廃棄物として管理することをうたった法令

(編集者 注)  放射性セシウム 100ベクレル/kg以上を放射性廃棄物として管理することをうたった唯一の法令が以下です。一番最後の「別表 (第2条関係)放射能濃度」に134Cs(セシウム134のこと) 0.1 ベクレル/g 137Cs(セシウム137のこと) 0.1 ベクレル/g と書いてあります。つまり ベクレル/kgに直すと、それぞれ100 ベクレル/kg までということです。2種類以上放射性物質がある場合はその平均を基準とする、と 第2条の2に書いてあります。 つまり、セシウム134とセシウム137はそれぞれの放射能濃度が100ベクレル/kgまでが基準値ですから、平均も100ベクレル/kgまで、ということになります。例えば、セシウム134が40ベクレル/kg、セシウム137が60ベクレル/kgあるとすると、40÷100(平均の基準値)=0.4   60÷100(平均の基準値)=0.60  それぞれの割合を合計すると、0.4+0.6=1.0なので、基準値以内となります。これが40と61だとすると、0.4+0.61=1.01 なので、基準値超えとなります。簡単に考えると、セシウム134とセシウム137の濃度の合計が100ベクレル/kgを越えると、低レベル放射性廃棄物として管理しなくてはいけない、ということです。                      【編集者:川根眞也】   核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第61条の2第4項に規定する製錬事業者等における工場等において用いた資材その他の物に含まれる放射性物質の放射能濃度についての確認等に関する規則(平成17年11月22日経済産業省令第112号)   核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律 の一部を改正する法律(平成17年法律第44号)の規定に基づき、及び 同法 を実施するため、核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第61条の2第4項に規定する製錬事業者等における工場等において用いた資材その他の物に含まれる放射性物質の放射能濃度についての確認等に関する規則を次のように定める。 (定義)第1条  この省令において使用する用語は、 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律(以下『法』という。)において使用する用語の例による。2  この省令において『放射能濃度確認対象物』とは、製錬事業者、加工事業者、特定原子炉設置者( 法第61条の2第4項 に規定する者をいう。以下同じ。)、使用済燃料貯蔵事業者、再処理事業者及び廃棄事業者(旧製錬事業者等、旧加工事業者等、旧原子炉設置者等(特定原子炉設置者に係る者に限る。)、旧使用済燃料貯蔵事業者等、旧再処理事業者等及び旧廃棄事業者等を含む。)が工場等において用いた資材その他の物であって、これらに含まれる放射性物質の放射能濃度について 法第61条の2第1項 の規定に基づく確認を受けようとするものをいう。(放射能濃度の基準)第2条  特定原子炉設置者が原子炉を設置した工場等において用いた資材その他の物のうち金属くず、コンクリートの破片及びガラスくず(ロックウール及びグラスウールに限る。)に含まれる放射性物質の放射能濃度についての 法第61条の2第1項 の経済産業省令で定める基準は、次に掲げるものとする。(1)  評価に用いる放射性物質(別表の第1欄に掲げる放射性物質に限る。次号において同じ。)の種類が1種類である場合にあっては、測定及び評価を行う範囲(以下『評価単位』という。)における当該放射性物質の平均放射能濃度の値が同表の第2欄に掲げる当該放射性物質に応じた放射能濃度の値を超えないこと。(2)  評価に用いる放射性物質の種類が2種類以上である場合にあっては、評価単位におけるそれぞれの放射性物質の平均放射能濃度の値を同表の第2欄に掲げるそれぞれの放射性物質に応じた放射能濃度の値で除して得られるそれぞれの割合の和が1を超えないこと。(確認の申請)第3条   法第61条の2第1項 の規定に基づく確認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。(1)  氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名(2)  放射能濃度確認対象物が生じる工場等の名称及び所在地(3)  放射能濃度確認対象物の種類、評価単位毎の数量及び重量(4)  放射能濃度確認対象物に含まれる放射性物質の放射能濃度の測定及び評価に用いた方法(5)  前条に規定する評価に用いる放射性物質の種類毎の放射能濃度の値並びに前条第2号の規定に基づく割合及びその割合の和(6)  確認を受けようとする期日(7)  放射能濃度確認対象物の保管場所2  前項の申請書には、同項第4号に掲げる方法が 法第61条の2第2項 の規定に基づき認可を受けた放射能濃度の測定及び評価の方法に従って行われていることを説明した書類を添付しなければならない。3  第1項の申請書及び前項に係る書類の提出部数は、正本1通、副本1通及び写し1通とする。(確認証の交付)第4条  経済産業大臣は、 法第61条の2第1項 の規定により次に掲げる事項を確認したときは、当該確認に係る確認証を交付する。(1)  評価に用いる放射性物質の放射能濃度の値が第2条に規定する基準を満たしていること。(2)  放射能濃度確認対象物の放射能濃度の測定及び評価の方法が第5条第1項の規定に基づき認可を受けた方法に従って行われていること。(放射能濃度の測定及び評価の方法の認可の申請)第5条   法第61条の2第2項 の規定により、放射能濃度の測定及び評価の方法の認可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を経済産業大臣に提出しなければならない。(1)  氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名(2)  放射能濃度確認対象物が生じる工場等の名称及び所在地(3)  放射能濃度確認対象物が生じる施設の名称(4)  放射能濃度確認対象物の種類(5)  評価に用いる放射性物質の種類(6)  放射能濃度の評価単位(7)  放射能濃度を決定する方法(8)  放射線測定装置の種類及び測定条件(9)  放射能濃度確認対象物の管理方法2  前項の申請書には、次に掲げる事項について説明した書類を添付しなければならない。(1)  放射能濃度確認対象物が生じる施設に関すること。(2)  放射能濃度確認対象物の発生状況、材質、汚染の状況及び推定量に関すること。(3)  評価に用いる放射性物質の選択に関すること。(4)  放射能濃度の評価単位に関すること。(5) [...]

「100ベクレル以下」でも厳重管理

「100ベクレル以下」でも厳重管理 2012年4月20日の朝日新聞 新潟   ドラム缶に入れられ、保管される低レベル放射性廃棄物=19日、柏崎刈羽原発    東京電力は19日、柏崎刈羽原発内で出た低レベル放射性廃棄物の管理方法を公開した。同原発では再利用が認められている1キロあたりの放射性セシウムが100ベクレル以下のゴミもドラム缶に入れて厳重に管理し、搬出後もコンクリートや土で外に漏れ出さないようにしている。長岡や新潟など県内5市は同100ベクレル以下の震災がれきを受け入れる考えだが、その焼却灰をどう管理するのか、より分かりやすい住民への説明が求められそうだ。        ◇    公開されたのは、柏崎刈羽原発内で放射性物質が付く可能性のある「放射線管理区域」から出た低レベル放射性廃棄物のうち、針金やスプレー缶などの燃えないゴミの処分方法。    ゴミはまず、ポリ袋に入れられて「固体廃棄物処理建屋」へ。ポリ袋から出し、手袋やマスクをした作業員がドラム缶に詰め込む。ゴミのかさを減らすため、切ったり、圧縮したりすることも。ドラム缶の中身が動いたり、漏れ出したりするのを防ぐため、砂とセメントを混ぜたモルタルを流し込んで固める。    ドラム缶はコンテナに積まれ、青森県六ケ所村の「低レベル放射性廃棄物埋設センター」へ運ばれる。    1キロあたりの放射性セシウムが1千億ベクレル以下の低レベル放射性廃棄物については原子炉等規制法で地下数メートルに埋め立てできるとされている。六ケ所村のセンターでは土を掘ってドラム缶を入れ、周囲をコンクリートで固め、放射性物質を吸着しやすい土をかぶせるという。    同法で再利用してもよいとされている同100ベクレル以下のゴミも扱いは同じ。東電の担当者は「柏崎刈羽原発では、100ベクレル以下でも原発内で汚染されたゴミはすべて低レベル放射性廃棄物として厳格に管理することになっている」と話す。    手袋や作業服など、放射性物質がわずかに付着した燃えるゴミは、洗濯をして何度か使った後、原発内で燃やしてドラム缶に保管される。処分方法は決まっていないが、東電の担当者は「燃えないゴミと同様、モルタルで固めて処分することになるのではないか」と話している。(富田洸平)

汚染土焼却灰に雨、セシウム溶出心配 近畿大

汚染土焼却灰に雨、セシウム溶出心配 近畿大 朝日新聞 2012年5月22日朝刊   放射性物質に汚染された下水汚泥や土は、焼却すると雨水などにさらされた際に放射性セシウムが溶け出しやすくなることが、近畿大の実験でわかった。焼却灰を粘土と混ぜることで、溶け出しを防げるという。  近畿大の山崎秀夫教授(環境解析学)らは福島県南相馬市の汚染土壌やその焼却灰に少量の雨水を加えて2時間振り混ぜ、放射性セシウムがどれだけ移るかを調べた。  すると、汚染土そのままでは、雨水にセシウムの移行はなかったが、焼却すると0.11%が移り、セメントを加えると2.87%に上がった。粘土を混ぜると移らなくなった。粘土は兵庫県淡路島産の瓦用を使った。  セシウムは下水汚泥や土壌中では、含まれる粘土と強く結びついていて動かない。焼却することで粘土が壊れ、溶け出しやすくなるという。アルカリ性のセメントを混ぜるとさらに溶けやすくなるらしい。  汚染された汚泥や土は東日本各地で見つかり、処分が問題となっている。焼却灰は、放射性セシウム濃度が1キロあたり8千ベクレル以下なら埋め立てできる。東京都などは灰にセメントと水を混ぜて処分場に埋め立てている。引受場所がなく下水処理施設に積まれている自治体も多い。山崎教授によると、焼却灰に粘土を加えてコンクリートにすれば、低コストで安全に埋め立てられるという。(鍛治信太郎)

放射性物質、風で再浮遊か 風向きで放射能濃度変化

放射性物質、風で再浮遊か 風向きで放射能濃度変化 朝日新聞 2011年11月12日朝刊  東京電力福島第一原発から放出され、地面に落ちた放射性物質が、風によって再び大気中に浮遊している可能性が高いことが茨城大学や東京大学などのチームの調査で分かった。  チームは3月末から8月にかけて、福島市や水戸市など関東、東北の計11地点で、福島第一原発から出たとみられる大気中のセシウム134やヨウ素131などの放射性物質をフィルターで捕らえて24~72時間おきに測った。  このうち、分析が終わった福島市、茨城県日立市、水戸市の6月以降の測定値を見ると、放射能濃度は風向きに依存し、原発の方角から風が吹くと事故前の10万倍の10ミリベクレル程度と高い値を示す一方、それ以外の風向きの時でも、事故前の千倍の0.1ミリベクレル程度と一定の濃度があった。このため、放射性物質は地面に落ちた後、泥などに吸着し、土ぼこりなどとして浮遊しているとみられる。  茨城大学の北和之教授は「台風が来ても、それほど濃度は上がらなかった。浮遊には風よりも地面の乾燥の影響が強いのではないか」と推測する。空気が乾燥する冬は土ぼこりの量が増える可能性がある。北教授は「ただちに健康被害が出る濃度とは考えにくいが、監視の強化が必要だ」と話す。  名古屋市である日本気象学会で11月17日に発表する。(小坪遊)

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