内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
ブログ
  • HOME »
  • ブログ »
  • 2013年8月

2013年8月

政策提言 山本太郎と女性サポーターズの8.30集会 参議院会館 2013830

政策提言山本太郎と女性サポーターズの8.30集会                2013年8月30日(金) 参議院会館講堂  13:00~15:00                提案:内部被ばくを考える市民研究会 川根 眞也                メールアドレス:kawane@radiationexposuresociety.com                ホームページ:http://www.radiationexposuresociety.com/ 【政策の概要】1.空間線量0.23マイクロシーベルト/時は年間被ばく1ミリシーベルトではない。強制移住のレベル。年間被ばく1ミリシーベルトは外部被ばく+内部被ばくで計算。政府は強制移住のレベルを決定し、住民の明らかな健康被害を避ける行政措置を発効すべき。 2.18歳未満立ち入り禁止、妊娠する可能性のある女性の立ち入り禁止、飲食禁止の「放射線管理区域」は空間線量0.6マイクロシーベルト/時ではない。空間線量0.13マイクロシーベルト/時相当。政府は学校閉鎖の基準を決定し、「放射線管理区域」での教育活動をやめて、生徒を疎開させるべき。 3.全国で学校給食の食材の検査を実施すべき。政府は現在の市民のみならず、未来の子どもたちを健康被害から守るべき。1.0ベクレル/kg以下のレベルまで学校給食の食材を測定するべき。 4.政府の責任ですべての原発労働者の健康管理を行うカルテを作成し、少なくとも年1回の健康診断を行うべき。事故から2年半、原発労働者の死亡者数を公開すること。政府は東電OBの退職金の財源を中心に、被ばく限度量100ミリシーベルト(5年間積算)を超えた原発労働者の生涯賃金を支払うこと。 ○ 山本太郎さん後援会、という固い名称ではなく、山本太郎サポーターズ倶楽部のような親しみやすい名前を付けた会を作ってほしい。 1.空間線量0.23マイクロシーベルト/時は年間被ばく1ミリシーベルトではない。強制移住のレベル。年間被ばく1ミリシーベルトは外部被ばく+内部被ばくで計算。政府は強制移住のレベルを決定し、住民の明らかな健康被害を避ける行政措置を発効すべき。 ベラルーシでは許容値として1ミリシーベルトが定められています。これは内部被ばく換算で計算されています。年間等価線量(内部被ばく)。2004年測定結果ではセシウム137 Ⅰ~5キュリー/km2(同3.7万~18.5万ベクレル/m2)の地域住民の外部被ばくと内部被ばくは以下のようになりました。  外部被ばく  0.62ミリシーベルト  内部被ばく  0.40ミリシーベルト  合計     1.02ミリシーベルト しかし、これはあくまでも平均化されたもので、人それぞれに被ばく線量は変わってきます。セシウム137 1~5キュリー/km2(同3.7万~18.5万ベクレル/m2)の地域と言っても、森や川にはたくさん放射性物質があります。日本でも山を歩いたり、森や川の物を取ったりして食べる人は高い外部被ばく、内部被ばくをすることになります。(ベラルーシ・プロジェクト報告 p.6)ベラルーシでは年間1ミリシーベルトを超える地域は計画的移住区域に指定されています。  日本政府は、空間線量0.23マイクロシーベルト/時を年間被ばく線量1ミリシーベルトとしています。 この計算方法は以下の通りです。0.23マイクロシーベルト/時の内訳は以下の通りです。 自然放射線  0.04マイクロシーベルト/時 原発事故による放射性物質による空間線量 0.19マイクロシーベルト/時で合計0.23マイクロシーベルト/時です。0.19マイクロシーベルト/時でなぜ1ミリシーベルトになるのでしょうか?政府は、1日8時間屋外、16時間屋内で生活すると想定しています。 1日 8時間 屋外            0.19×8時間16時間 屋内 ※コンクリートの家屋内では屋外の40%の空間線量になると想定                  0.19×0.40(40%ということ)×16時間 1日の合計×365日=年間外部被ばく線量=(0.19×8+0.19×0.40×16)×365                    =996マイクロシーベルト                    =0.996ミリシーベルト                    ≒1ミリシーベルト 以上から、空間線量0.23マイクロシーベルト/時が年間被ばく1ミリシーベルトとしています。 日本政府は外部被ばくだけで1ミリシーベルトを推定するという間違いを犯しています。そして、屋内は屋外の40%になるという想定は現実には間違っています。屋外とほぼ同じというところもたくさんあります。少なくとも屋内の空間線量が屋外の80%になっている地域がたくさん存在します。人によって、屋外での生活時間は異なります。住民の実測値によって、被ばく線量を推定すべきです。ベラルーシのように、住民のガラスバッジ等での外部ひばく線量測定や、ホール・ボディー・カウンター(WBC)での内部被ばく年間等価線量の実測値に基づき、「外部被ばく」+「内部被ばく」で1ミリシーベルト相当とする地域を指定し、住民の移住を行うべきです。ウクライナ、ベラルーシ、ロシアのチェルノブイリ事故後の27年間の教訓は、年間被ばく1ミリシーベルトのレベルで明らかな健康被害が出ている、ということです。日本政府は土地汚染(ベクレル/m2)によって年間被ばく1ミリシーベルト(外部被ばく+内部被ばく)相当する地域を指定し、住民の強制および計画的移住を行うべきです。 2.18歳未満立ち入り禁止、妊娠する可能性のある女性の立ち入り禁止、飲食禁止の「放射線管理区域」は空間線量0.6マイクロシーベルト/時ではない。空間線量0.13マイクロシーベルト/時相当。政府は学校閉鎖の基準を決定し、「放射線管理区域」での教育活動をやめて、生徒を疎開させるべき。 「放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律による管理区域」(平成十二年科学技術庁告示第五号、最終改正 平成二十一年十月九日 文部科学省告示第百六十九号 第四条)の定める「放射線管理区域」とは4つの規定があります。1.外部被ばく線量が3カ月で1.3ミリシーベルト2.空気中の放射性物質の濃度 セシウム137の場合 3000ベクレル/m33.その場所の表面汚染度 セシウム137の場合 40000ベクレル/m24.外部被ばくと空気中の放射性物質の吸入による内部被ばくがある場合 それぞれの基準値の和が1 <例> 外部被ばく3カ月で0.65ミリシーベルト、空気中のセシウム137 1500ベクレル/m3(参考) 『放射線管理区域 18歳未満立ち入り禁止』     http://www.radiationexposuresociety.com/archives/1593  これを1の項目だけで考えて空間線量0.6マイクロシーベルト/時が「放射線管理区域」と紹介する事例が散見されます。しかし、これは間違いです。その計算とは 「外部被ばく線量が3カ月で1.3ミリシーベルト」 ⇒ 1.3×1000(これでマイクロシーベルトの単位になる)÷90日(3カ月)÷24時間  =0.60マイクロシーベルト/時 これはX線技師などが0.1ミリシーベルトに相当する被ばくを何回も受けることを想定した「放射線管理区域」の基準です。原発事故で問題にすべきは3のその場所の表面汚染度40000ベクレル/m2です。 そして、セシウム137の表面汚染度が40000ベクレル/m2に相当する空間線量は、高さ1mで0.13マイクロシーベルト/時です。 下は2011年5月24日の原子力委員会の資料です。(原子力発電環境整備機構NUMO 河田東海夫フェローが作成)   37kBq/m2(キロベクレル/m2)=37000ベクレル/m2≒40000ベクレル/m2  ↓空間線量0.13マイクロシーベルト/時と解説している。 空間線量が0.6マイクロシーベルト/時が「放射線管理区域」とすることは、政府の基準をぬるくする効果しかありません。先にも書いたように、0.23マイクロシーベルト/時はウクライナ、ベラルーシ、ロシアでは計画的移住区域のレベルです。「放射線管理区域」をはるかに超える規定となっています。 「放射線管理区域」は空間線量0.13マイクロシーベルト/時相当の地域です。政府は学校閉鎖の基準を決定し、「放射線管理区域」での教育活動をやめて、生徒を疎開させるべきです。 3.全国で学校給食の食材の検査を実施すべき。政府は現在の市民のみならず、未来の子どもたちを健康被害から守るべき。1.0ベクレル/kg以下のレベルまで学校給食の食材を測定するべき。 全国の学校給食の食材の放射性物質濃度を測定する動きが広がっています。福島県庁の食堂の食材の検出限界は1ベクレル/kg。札幌市教育委員会は学校給食の食材は4ベクレル/㎏の検出限界まで測定し、1度検出された食材はその後使わない方針。(2011年12月1日より)港区教育委員会は1週間ごとに給食と牛乳と検出限界0.7ベクレル/kgまで測定。一方、東京都23区内でも学校給食の食材の検査を年3回しかやらない区や年1回しか給食まるごと検査をやらない区など、まったくひどい区が多くあります。学校給食まるごと(1週間分または1食分)の検査を行っている区区  学校給食まるごとの放射性  セシウム134検出限界    放射性セシウム合計     物質濃度検査の年間回数   セシウム137検出限界     検出限界千代田区       年1回    それぞれ1ベクレル/kg  1ベクレル/kg港区    年1回・未実施校あり それぞれ0.7ベクレル/kg  1.4ベクレル/kg新宿区        年4回    それぞれ10ベクレル/kg    25ベクレル/kg文京区   年1回・未実施校あり それぞれ10ベクレル/kg    20ベクレル/kg台東区        年4回    それぞれ 5ベクレル/kg    10ベクレル/kg墨田区        年11回   それぞれ6~8ベクレル/kg  13~15ベクレル/kg品川区        年3回   それぞれ0.9~1.1ベクレル/kg 1.8~2.2ベクレル/kg大田区 学校年3回 保育施設年1回 それぞれ 5ベクレル/kg    10ベクレル/kg世田谷区       年1回?  それぞれ3.3~3.9ベクレル/kg 7.2~7.6ベクレル/kg渋谷区        年3回   それぞれ1.1~1.8ベクレル/kg 2.6~3.3ベクレル/kg杉並区        年2回   それぞれ0.3~0.5ベクレル/kg 0.7~1.0ベクレル/kg豊島区   年1回・未実施校あり それぞれ1.4~1.9ベクレル/kg 2.9~3.8ベクレル/kg北区         年2回    それぞれ 5ベクレル/kg    10ベクレル/kg荒川区        年3回    それぞれ25ベクレル/kg    25ベクレル/kg 学校給食の食材の検査を行っている区区  学校給食の食材の放射性   セシウム134検出限界    放射性セシウム合計     物質濃度検査の年間回数   セシウム137検出限界     検出限界中央区        年3回    それぞれ25ベクレル/kg    25ベクレル/kg江東区   年1回・未実施校あり    それぞれ6~8ベクレル/kg 25ベクレル/kg目黒区      年6回1品目 それぞれ3.8~6.2ベクレル/kg 7.7~12.1ベクレル/kg練馬区        年1回    それぞれ8~10ベクレル/kg  25ベクレル/kg 学校給食の食材、学校給食まるごと放射性物質濃度の検査を行っていない区中野区「区として給食食材中の放射性物質の検査は実施していません」板橋区「東京都教育委員会においても学校給食用食材の放射性物質検査を実施しており、板橋区もこの事業に参加しています。」抽出検査のみ。足立区 2012年1月 区内を5つのエリアに区分し、各エリアから小学校・中学校・保育園各1施設、合計15施設で検査したのみ。葛飾区 2012年度 調理済み給食・牛乳の放射性物質検査年1回を行ったが、2013年度は行わない。江戸川区 学校給食の食材、学校給食まるごと放射性物質の検査を一度も行っていない。江戸川は14歳までの子どもの人口が、約9万4,000人(2012年1月現在)。東京23区では世田谷に次いで多い。 『札幌市 学校給食の食材4ベクレル/kg以上の放射性物質がでたものは使わない』http://www.radiationexposuresociety.com/archives/1599『福島の県庁食堂ではキロ1ベクレル、小学校給食はキロ10ベクレルが規制値。』http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/557.html  特に中野区の『福島第一原発事故に伴う放射線に関する情報』のページの内容がひどいです。放射性セシウムと自然放射能カリウム40とをごっちゃにして説明しています。『中野区 福島第一原発事故に伴う放射線に関する情報』http://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/402000/d012663.html 食品と暮らしの安全基金の小若順一氏は4回のウクライナ調査(第1回2012年1月~第4回2013年3月)で、手足の関節が痛い、頭痛がして夜眠れない、鼻血が出る、自立神経失調症になる、風をひきやすい、といった健康被害が出る食品汚染のレベルが少なくともセシウム137で1.1ベクレル/kgであることを明らかにしています。 『食品と暮らしの安全基金 第4回ウクライナ調査報告』http://tabemono.info/report/chernobyl.html  政府は現在の市民のみならず、未来の子どもたちを健康被害から守るために、全国で学校給食の食材の検査を実施すべきです。セシウム137が検出限界1.0ベクレル/kg以下のレベルまで学校給食の食材を測定するべきです。 4.政府の責任ですべての原発労働者の健康管理を行うカルテを作成し、少なくとも年1回の健康診断を行うべき。事故から2年半、原発労働者の死亡者数を公開すること。政府は東電OBの退職金の財源を中心に、被ばく限度量100ミリシーベルト(5年間積算)を超えた原発労働者の生涯賃金を支払うこと。 すでに原発事故から2年と半年がたち、東京電力福島第一原子力発電所の事故処理作業を行っている原発作業員は実数で5万人、のべ人数では30万人にも達しようとしています。2013年8月5日の朝日新聞は、「東電の集計によると、福島第一原発で2011年3月11日の事故から同年12月末までに働いた1万9592人の累積被曝線量は平均12.18ミリで、約5割にあたる9640人が5ミリ超の被曝をした。この人たちは白血病を発病すれば労災認定される。今年6月末には累積で5ミリ超の被曝をした人は1万3667人になった。今後も汚染水対策など被曝の恐れが高い作業が予定され、白血病の『年5ミリ以上』の労災基準に該当する人は増え続けるとみられる。」と報じています。 チェルノブイリ原発事故後、除染作業にあたったリクビダートルは、数年から10数年後には明らかな健康被害にあっています。ベラルーシ。「検査を受けた53人のリクビダートル(24歳~41歳)のうち、1990年~1991年(事故から4、5年後)にかけては11人が、1993年から1998年(同7年後から12年後)にかけて26人が認定障害者に登録された。2004年(事故から18年後)には生存していた患者全員が障害者認定を受けた。」(調査報告 チェルノブイリ被害の全貌 岩波書店 2013年4月26日 p.38)      ウクライナ。チェルノブイリ原発事故後、除染作業員(リクビダートル)は事故から5年後には非悪性腫瘍の障害者として認定される人が目立って増え(1991年)、1992年には1000人に75人、1994年には1000人に140人、2000年には200人、つまり5人に1人が障害者となった。(調査報告 チェルノブイリ被害の全貌 岩波書店 2013年4月26日 p.42) 政府の責任ですべての原発労働者の健康管理を行うカルテを作成し、少なくとも年1回の健康診断を行うべきです。そして、作業中の死亡者は報道されても、宿舎での突然死や労働契約期間外での死亡が計算に入っていません。すべての原発労働者の死亡者数を公開すべきです。被ばく限度を超えると首切りになる事態はさらなる、被ばく隠しを産み、過酷な条件へと労働者を追い込むだけです。政府は東電OBの退職金の財源を中心に、被ばく限度量100ミリシーベルト(5年間積算)を超えた原発労働者の生涯賃金を支払うべきです。 ○ 山本太郎さん後援会、という固い名称ではなく、山本太郎サポーターズ倶楽部のような親しみやすい名前を付けた会を作ってほしい。    

ベラルーシ訪問報告~チェルノブイリ事故から27年、小児甲状腺がんの診断と治療~ 9月1日 14時 東京・国分寺

[ 2013年9月1日; 2:00 PM to 4:30 PM. ] 『ベラルーシ訪問報告~チェルノブイリ事故から27年、小児甲状腺がんの診断と治療~』 【日時】 9月1日 14時      14:10~15:30 ベラルーシ訪問報告 川根眞也      15:30~16:30 月桃の花歌舞団の歌 【報告者】川根眞也 【会場】 国分寺労政会館(JR国分寺駅南口駅  から徒歩5分) 【資料代】700円 【主催】 反原発アクション多摩ネット 【共催】 月桃の花歌舞団 【申し込み】中川初美 042-323-3171                    立山正隆 matho-9142@t-vodafone.ne.jp     

トリチウムの環境動態  阪上正信 核融合研究 第54巻第5号1985年11月 解説 より

トリチウムの環境動態 阪  上  正  信(金沢大学理学部附属・低レベル放射能実験施設)     (1985年9月30日受理)Low Level Radioactivity Laboratory,Kanagawa Univercity,Tatsunokuchi,Ishikawa,932-12. 核融合研究 第54巻第5号1985年11月 解説 より Environmental Behavior of TritiumMasanobu Sakanoue(ReceivedSeptember30,1985)Abstract  Various studies about the behavior of tritium in the environment are reviewed withcomments on several origins of their occurrences. For atmospheric tritium,differentchemical species and their seasonal variation have been studied. The average tritiumconcentration in river waters was found to be1.5~2times higher than that of precipitations at various sites of Japan.   The vertical distribution of tritium in ground water has raised an interest forthe samples collected from different wells in depth. The effect of the accidentalrelease of tritium and the tritium level around nuclear facilities are also mentioned.  「天然は人工の母であり,人工は天然の鍵である。」トリチウムがその取扱物質の主体となる核融合研究においても,既存の環境トリチウムがどこにどの程度のレベルで分布するか,どのように環境で挙動しているかなどを知ることは,核融合研究の環境安全管理,環境モニタリングのために不可欠であるのみならず,核融合研究それ自身の諸研究面と直接,間接に関連する課題もあり,諸情報の正しい解析のための意義も大きい。しかも環境トリチウムには人類誕生以前から宇宙線によりたえず生起するもの以外に,1960年代のはじめに顕著に行われた大気圏実験により全世界的に散布され,環境動態のサィクルに入ったものがあり,その汚染の現在にいたるまでの経過は,単に定常的状態のみならず,一過的な動的解析を可能にし,緊急時対策を含めた今後の対応にも貴重な手がかりを与えている。 以上のような意味から,ここでは環境トリチウムの生成源とその環境動態の情況を解説してみよう。 1.環境トリチウムの発生源1.1 天然トリチウムの発見とその存在量 ウランの化合物や鉱物をもとに発見された放射性物質(放射能)が,われわれの日常生活をいとなむ環境にもあまねく存在することが認められるようになったのは,空気の電気伝導度を研究していたJ.ElsterとH.Geitelが,今世紀初頭,地下室や洞穴の空気電気伝導度が高いことはラドンとその娘核種の存在によることを証拠づけたことにはじまる。以来,種々の天然放射能が,測定法の進歩とあいまって発見されていった1)。にもかかわらず,現在は環境放射能の代表的な核種としてその存在量のかなり多い14Cそしてトリチウムの存在予想とその発見が,約40年以上も遅れたのは注目すべきことである。これはこれらが純β放射体でその最大エネルギーがあまり大きくないことによるが,このことからも,目にみえないものの天然における存在と,一方これを認識する人智の展開には大きなへだたりのあることを思わせ示唆することが多い。 さて,そもそも天然環境とくに大気中にトリチウムが存在することが示唆されたのは1939年ごろ加速器による核反応研究において,大気からのヘリウムを照射粒子として用いたときと,地中から採取されたヘリウムを用いたときで反応生成物の収率が異なることからである。これにより大気中には3Heが多いことが認められ,それは大気中に天然トリチウムが生成存在し,その壊変により3Heが蓄積しているためとされた。このことをもとに第2次世界大戦後W.F.Libbyが,宇宙線起源による14Cおよびトリチウムの生成を論じ,その検出に挑戦したのである。まず1947年バルチモァの排水処理場のメタンガスからの濃縮試料により天然14Cの存在を発見し,つづいて1950年やっと天然トリチウムの存在が,ハンブルグの液体空気製造工場からのHe-Ne部分中の水素を精製してその放射能測定により発見された2)。また1951年には,ノルウェー製の重水にも放射能のあることが,それから調製したメタンガスの気体計数法による放射能測定により確認された3)。 このような天然トリチウムの由来は,宇宙線によって生れた速中性子(>4.4MeV)が大気中の窒素と反応したもの〔14N(n,T)12C〕や,酸素と反応したもの〔16O(n,T)14N〕を主とし,その他に一次宇宙線の陽子による核破砕反応があり,また太陽等から直接やってくる粒子としてのトリトンもある。  それらの生成率(P)がどの程度であるか,そして宇宙線強度が過去から著しい変動なしとしてその平衡存在量(E)はどの程度であるかについては色々の推定がなされてきた。トリチウムの壊変定数λ,全存在原子数N,地球の全表面積5.1×108Km2=Scm2とすれば,E=P・S=λ・N。現在では0.25~0.2atom/cm2秒とされており4)5),平衡全存在量は約1110PBq(ペタベクレル)となる。この量はトリチウム重量として約3Kgに相当し,将来プラズマ核融合実現のさいの1サィト内の取扱い量はこれに匹敵することには注目したい。なお他の天然放射性核種の大気を含む地球全存在量の概量は 14C 11100PBq(ペタベクレル) , 40K 7400PBq(ペタベクレル) , 87Rb 740PBq(ペタベクレル) , ウラン系列 222PBq(ペタベクレル) ×14 , トリウム系列 284PBq(ペタベクレル)×10 である。 (編者注) 1Ci(キュリー)=3.7×1010Bq(ベクレル)本文ではすべてキュリー(Ci)の単位であったが、川根がすべてベクレルの単位に直しました。 単位の接頭辞        単位 読み方    意味           単位 読み方    意味        k   キロ     ×103           m   ミリ     ×10-3         M  メガ     ×106           μ   マイクロ   ×10-6         G  ギガ     ×109           n   ナノ     ×10-9         T  テラ     ×1012           p   ピコ     ×10-12         P  ペタ     ×1015       30MCi(メガキュリー)=1110PBq(ペタベクレル)  なお天然環境でのトリチウム生成反応としてほかに,リチウム鉱物と天然環境の中性子〔ウランなどの自発核分裂やα線と軽元素との(α,n)反応由来〕が反応して,6Li(n,α)3Hによる生成も考えられるが,せいぜい0.0001atom/cm2秒程度で,宇宙線由来に比しとるに足らぬ程度である。 1.2 核爆発実験の寄与  1952年からさかんに行われるようになった水爆実験では,初期にはトリチウム自身も原料として用いられたが,通例はリチウムを原料として6Li(n,α),7Li(n,nα)3Hの反応により生成供給される。核爆発TNT相当1メガトン当たりのその生成量は370~740PBq(ペタベクレル)と推定される。なお核分裂にさいし,三体分裂(ternary fission)によっても生成するがその生成量はTNT相当1Mt(メガトン)核爆発あたり740~25.9TBq(テラベクレル)と推定されている。 (編者注)     1TBq=0.001PBq   過去の核実験の核分裂と核融合の規模別推移とそれによる降水中のトリチウム濃度の変化を図1に示す。これらによるトリチウムの生成量は全330Mt(メガトン)規模の核融合爆発により約240500PBq(ペタベクレル),全220Mt(メガトン)規模の核分裂爆発により約5.5PBq(ペタベクレル)とされている6)。そしてその約75%は地上10Km以上の成層圏に注入された。しかも核実験は主として北半球で行われ,南半球に移動またはそこで生成した量は全注入量の20%の約48100PBq(ペタベクレル)程度とされている。このことは他の放射性降下物と同様にトリチウムについても北半球の雨水中トリチウム濃度が南半球に比しかなり多かったことにあらわれている。また,ほぼ同緯度地点でも内陸部と海洋部で雨水中濃度に差があるのは,濃度の希薄な海水の蒸発による希釈効果のためである(図1の下部オタワ・ウイーンとバレンチナの比較)。  以上のような大気圏核爆発実験は1963年の部分的核実験停止条約締結以来,フランスや中国など非加盟国によってしか行われなかったので,その後の雨水中濃度は漸減した。しかし軍事用のみでなく石油や天然ガス採掘や土木工事のための地下核爆発実験もトリチウムを環境に供給する可能性があり,局所的なものとして将釆はそれらに配慮しなければならない。 1.3 原子炉・核燃料再処理その他による放出  核分裂を利用する原子炉では,約1×10-4程度の収率で三体分裂によるトリチウムが生成する。100万KW熱出力の原子炉では1日約0.48TBq(テラベクレル)のトリチウムがこのために生れる。このほかに一次冷却水中に過剰反応制御剤として10~1000ppmのホウ素が添加されている加圧水型軽水炉(PWR)では,10B(n,2α)3H,10B(n,α)7Li(n,nα)3H,11B(n,3H)9Beなどの反応によってもトリチウムが生れる。またpH調整剤としてのLiOHからも6Li(n,α)3Hによるトリチウムの生成が考えられるが,最近は7Li99.9%の濃縮同位体が使用されるようになったのでその寄与は少ない。 このようにして生れたトリチウムのうち,三体分裂により核燃料中に生じたものは,主として核燃料再処理工程まで被覆材料も含めた燃料体内に保持され,環境への放出は再処理工場でおこる。一方,一次冷却水中に生じたものは原子炉サイトから液体または気体廃棄物として環境に放されるが,その量は100万KWのPWR原子炉で年間約0.030PBq(ペタベクレル)足らずであり,BWR軽水炉ではこれより少ない。しかし重水炉では2H(n,γ)3H反応により多量のトリチウムが生成し,100万KW重水炉では年間66.6PBq(ペタベクレル)に達する。このトリチウムはそのまま環境に放出されると影響が大きいので,劣化重水を貯蔵したり,トリチウムの回収を行うなどして放出低減化がはかられている。なお高温ガス炉でも3He(n,p)3Hによりトリチウムが生成する。 再処理工場において核燃料の切断,溶解のさいそれから出たトリチウムは,例えば湿式Purex法処理ではその約1/3~1/4が水蒸気となって放出され,他は液体廃棄物となる。 以上のような原子力施設のほか,トリチウム利用施設,標識化合物製造施設なども環境へのトリチウム放出源であり,これに将来はプラズマ核融合施設が多量のトリチウムを取扱う施設として重要となると考えられる。 以下このような種々の成因により生じたトリチウムが各種の環境にどのように分布し挙動しているかを,従来からの調査砺究の結果のほかに,昭和58年度からエネルギー特別研究(核融合)の一環としてはじまった環境トリチウムの測定とその動態に関する総合研究班の成果もまじえ,また,事故放出の場合の環境影響の事例にも言及しつつ述べてみよう。 2.環境トリチウムの分布と挙動  まずノルウェー産重水に濃縮されたトリチウム放射能の発見により環境トリチウムを確認したLibbyらの研究室は1953年より精力的に雨水,雪,陸水,海洋水さらに年代もののブドウ酒などを対象に環境トリチウムの測定をはじめた7)。そして1953年代の試料では雨水数0.1Bq/L(ベクレル/リットル),湖水,海水数0.01Bq/L(ベクレル/リットル)の値を得ており7),そのなかには阪大菊地正士教授から提供された1953年の神戸の雨水について6.5±0.4TU(約0.78Bq/L)の値もあり,わが国の核実験による影響をうける以前のトリチウムのレベルとして注目したい。しかし1954年2月~3月太平洋エニウェトックで行われたCastle熱核爆発実験(核融合17.5Mt,核分裂29.6Mt相当)の影響をうけて同年3月19日からのシカゴの雨水トリチウム濃度は急上昇し,4月末には数十倍に達している。その後の世界でのトリチウム雨水濃度の変動は図1にすでに示したとおりである。 以下環境各圏別にトリチウム濃度とその動態についての状況を述べてゆこう。 (編者注) 1pCi/L(ピコキュリー/リットル)=0.037Bq/L 2.1 大気中のトリチウム  その成因が宇宙線でも,核実験でも,成層圏に注入されたトリチウムの一部は酸化されて水の形(HTO)となり,約1年の平均滞留時間ののち,対流圏に移動し,水文学的循環を行う,しかし最初の環境トリチウム発見が液体空気分留のHe-Ne部分中の水素ガスの形でなされたことからもわかるように,大気中には水素の化学形(HT)のものもある。さらにメタン(CH3T)など有機物の化学形をとるものもあり,これらの化学形のものも1954年ごろからの核実験により増加したとの報告がある8)。 経年的に大気中のこれらの化学形を弁別測定した研究例は少なく,わが国においては前記研究班の仕事ととして九大および新潟大理学部および動燃において大気申のHTOとHTの弁別測定が行われ,さらに九大においてはそれ以外のCH3Tとみられる化学形の測定も行われた。 図2はその結果を示す。この結果からわかるようにHTO化学形のものは当然湿気の多い夏期に,大気1m3あたりの濃度(Bq/m3)が高く,かなりの季節変動があるがHT濃度およびCH3T濃度はいずれも年間大きな変動はなく,それぞれ約0.044Bq/m3,0.010~0.017Bq/m3である。このようなHTO濃度が夏期に高く,一方HT濃度は年間あまり変化しないという傾向は新潟大および動燃東海のデータでも同じようにみられる。とくに天燃レベルのHT濃度の変化が少ないことは,トリチウムを水素ガスとして取扱うプラズマ核融合施設周辺のモニタリングのさいは施設寄与を判定するためには都合がよい。なお大気中でのHTの酸化によるHTOへの転換速度について今後さらに検討を要するが,あまり早くないとの推定がある。 その証拠として各化学形の比放射能が下記のようにかなり相異することもそれを裏付けるものである。  HT;約106TU(大気中のH2体積濃度約0.5ppm) CH3T;約4×104TU(大気中のCH4体積濃度約1.3~1.6ppm) HTO;約10~70TU(湿度4~25g/m3)  この様に比放射能が異なるものが大気中で共存することは,同位体交換の速度が大層おそいことを示すものである。 なお天然の環境トリチウムの全量を100%とすれば,HTO化学形で地表の水文圏に存在するものが90%と最も多いが,大気圏でも,成層圏にHTO 10%,HT 0.004~0.007%,対流圏HTO 0.1%,HT 0.02~0.2%,CH3T<0.04%との推定もなされている。 ある地点の対流圏水蒸気を経日的に連続的に採取して測定していると,前線通過などによる風向,風速など気象要因の変化によってトリチウム濃度がかなり変化することが研究班の一成果として報告されており,その地点の水蒸気気団の由来と関係すると考えられている。 事故放出などによりどの程度大気中水蒸気のトリチウム濃度が上昇し,それがどのように変化したかの例として,図3に米国Savannah River Plantの例を示す。同所では1974年5月2日トリチウム処理施設でパイプの故障がおこり17.7 PBq(ペタベクレル)のトリチウムガスが高さ60mのスタックを通じて放出され,HTO/HT実測比は0.0023であった。なお1975年の平常放出全量は11.3 PBq(ペタベクレル)(86%がHTO,14%がHT)であるが,この年の12月31日夜には6.73 PBq(ペタベクレル)のトリチウムが事故放出された(99%はHT)。 これらの事故の影響とその減少が,10Kmおよび40Km地点で採取された大気水分および野菜水分のトリチウム濃度にうかがわれる。 2.2 降雨(雪) 雨水についての環境トリチウムの継続測定は前述したようにまずシカゴ大学の研究室においてなされ,その後原水爆実験がさかんになるとともに,世界各国の関心の的となり,1961年からは国際原子力機関(IAEA)が世界気象機構(WMO)と共同で全世界的規模で降水中のHTO濃度のデータを収集し,その結果を発表しており,図1下部に示したのもその一例である。 わが国でも1962年当時大阪市大の西脇,河合によって1957年の大阪市降水を濃縮して測定した結果が発表され,さらに理研高橋らは1961年からの東京,高知,新潟の降水について測定し,学習院大の木越は年輪試料をもとに間接的に1954年以前にさかのぼるデータを推定した。その後わが国で111Bq/L以上の最高値が1963年にみられ,気象研や近畿大でも継続測定データが出された9)。さらに近年は低バックグランド液体シンチレーション測定装置の普及とともに,放医研や原子力施設のある各県の衛生研究所なども降雨中のトリチウム濃度を測定し,前記研究班でも諸大学が日本各地で雨水のトリチウム測定を行い,気象変化にもとづく解析などが試みられつつある。これまでの結果の要点をまとめると下記のごとくである。  (1)経年変化;北                                     (1)経年変化;北半球では1963年の最高値以来,注入トリチウムは次第に海洋等に拡散してゆくため,雨水中濃度はほぼ約1年のみかけの半減期で約5年間は減少していったが(図1),中国やフランスの核実験による付加などの影響により減少のみかけの半減期は5~6年とゆるやかになり,最近まで減少がつづいていることは,わが国各地の観測結果にも認められている。図4には愛知県雨水の経年変化を後述する各河川水の結果とともに示した。 最近はトリチウム放出施設近傍を除けば3.7Bq/Lを越えるデータは少なくなり,原水爆実験以前の天然起源トリチウムレベルにほぼ近い値までになっている。  (2)季節変動;北半球の降水中HTO濃度にはトリチウムレベルが高かった図1の場合にみられるように,  (編集者注) 180pCi/L=6.7Bq/L160pCi/L=5.9Bq/L140pCi/L=5.2Bq/L120pCi/L=4.4Bq/L100pCi/L=3.7Bq/L 80pCi/L=3.0Bq/L 60pCi/L=2.2Bq/L 40pCi/L=1.5Bq/L 初夏6~7月に高く,冬1~2月に低いというかなり顕著な季節変動が認められた。しかしレベルの低くなった最近のわが国のデータをみると,海洋気象等の影響をうけやすいため,それほど顕著な季節変化はみられず,地域的特徴に応じた季節変化,例えば春やや高く秋低い傾向(愛知県)や,初夏に高い傾向(日本海側の新潟,富山,石川の各県)が認められる。  (3)海洋の影響;降水中のHTO濃度は,大陸内地域は海洋地域よりも高いことが世界的に認められており,米大陸でも同緯度地点で比較して,海洋濃度に比し純内陸や大陸東岸では3~4倍あるいはそれ以上,西岸は西風の影響をうけて希釈されるため1.2~2倍というデータがみられる。わが国は海洋中の列島で面積も大きくないのでそれほど大きな地域差は認められず,むしろ気象状況により,気団が大陸起源か,太平洋起源かによって高低の変動がみられると考えられる。  (4)緯度による影響;多数の海洋観測個所の降水中HTO濃度は緯度によって異なり,北半球では緯度約13°ごとに,南半球では緯度約16°ごとに赤道に近づくにつれトリチウム濃度は減少する。なお他のフォールアウトのように中緯度地帯に降下のピークは認められず,極地近くでもHTO濃度は高い。これは極地では成層圏から対流圏への移行が支配的であるとともに,温暖地域では海洋水の蒸発による希釈効果が大きいためと考えられる。なお核実験以前の天然トリチウム濃度も同様の緯度依存性のあることは各地の水や,各地産ブドウ酒などの測定値から推定されている。 なお水蒸気の大気中滞留時間約1~2月を降水トリチウム濃度をもとに求めた例があり,小雨には対流圏下層の水蒸気中のHTO濃度が反映し,中程度や大雨ではこれら水蒸気との交換は無視できるとの見解がある。  (5)施設周辺の降雨によるトリチウムの洗浄沈着;たえずHTOを放出している施設周辺でそれらがどの程度降雨により洗浄沈着するかについての研究班の成果を述べておこう。                             図5に示すように茨城県東海村の重水減速研究炉では炉内中性子の2H(n,γ)3H(T)反応によりたえずHTOが生成し,その一部が蒸気として大気放出される。放出源の南~南西方向の約0.5Km~2.0Kmの範囲に降雨採取器を設けて月間降雨を採取し,それを測定して,核実験およぴ天然トリチウム寄与分を差引き,施設由来分の降雨による沈着量量を求めた値をプロットしたのが図5である。なお本図には単位面積あたりの降雨による沈着量を,放出量,観測点の放出源からの距離,降雨の頻度,強度などのパラメーターから求める式をつくり,それを一定地点の観測値にあてはめて比例定数を求め,その比例定数により沈着量の距離依存性を計算した曲線も記入してある。詳細は昭和59年度環境動態研究班報告書を参照されたい。 3.地表水(河川,湖沼)および地下水 降雨量をあつめて地表を流れる河川水さらにその滞留する湖沼水のトリチウム濃度も核実験の影響をうけて上昇し,図4の愛知県河川の例にみるように最近にいたるまで減少をつづけており,そのみかけの半減期は5~6年と見積もられ,その年間変動幅も降水に比し少ない。また同時期の雨水のレベルと比較すると図4でもわかるように最近10年間では一般に河川水の方がトリチウム濃度が高い傾向がある。これは河川水の由来が単にその時期の降水に由来するもののみでなく,核実験による影響の大きかった何年か前の降水が一度地下水として貯留されてのち,再び地表に出て河川水となっているためと考えられ,大河川や高い山に由来する河川ほどこの寄与は大きく,その経年的減少もゆっくりと現われる。なお図6には富山県の河川でかなりの雪の多い高い山岳地帯に源をもつ2つの河川のトリチウム濃度測定結果を示した。これらは最近の同地方の降水のトリチウム濃度の約2倍近くである。しかも季節変化はあまりなく,雪国で河川水の流量が増大する融雪期でもトリチウム濃度低下が認められない。これは融雪期の増水も雪融け水の直接の流入によるのでなく,雪融け水が地下に滲透しそのため地下水が押出されて増水することを示唆する。しかも図6には同一試料水について測定された重水素濃度の標準水との偏差(δD)の測定値も示したが,D/H比は融雪期には少しづつ低下する場合のあることが認められ,これは雪融けがD/Hの大きい低地からD/Hの小さい高地へ移り,それに伴って地下水の流出の行われる場所も低地から高地へその中心を移すことを表わすものとして,単にトリチウムの測定のみでなく,D/H比や18O/16O比などの安定同位体比の測定も同時に行えばトリチウム測定をもととしてより多くの知見の得られることを示す。  (編集者注) 100pCi/L=3.7Bq/L  50pCi/L=1.9Bq/L  湖沼水のトリチウム濃度についても,その表面水の経年変化には河川水と同様の傾向が宍道湖について認められ,一方海岸に開口している島根県中海では海洋水の影響で濃度も低く,また経年変化も少ない。なお360mの深度をもつ北海道支笏湖と,233mの深度をもつ鹿児島県池田湖について,トリチウムの深度分布が九大の研究者により調査されたが,後述する深海水のような大きな濃度変化はなく,これら湖水の循環がトリチウムの半減期よりはるかに短い期問内に行われていることが認められている。ただし表面水にはやや変動が認められている。 一方,地下水のトリチウム濃度は井戸の水を供給している地層の深さとその地域の地質構造に関係がある。その実例として金沢市の井戸水について行われた私共の研究成果を図7に示そう。同市小立野台地の1Km範囲内の異なる深度に採水のためのストレーナーのある6つの井戸と,同台地の両側を流れる浅野川1,犀川の水のトリチウム濃度の状況は同図右下の図にみるようにかなりの変動がある。最深部(No.2)の水は電解濃縮を行ってもそれほどトリチウム濃度の上昇がみられぬほどトリチウム濃度は低く,トリチウム測定のバックグランド水として使用されているが,ほぼ同じ地点で深度60m程度からの水(No.1)はトリチウム濃度が約2.3Bq/Lと高く,このことはほぼ同一深度の水(No.4)についても認められた。一方,深度10m程度からの水(No.3,No.5)は約1.1Bq/L前後であり,山から水を供給されている洞川水のトリチウム濃度はそれよりやや高めである。このことから浅層地下水は現在の降雨を貯留したものであり,一方中層地下水は核実験の影響をうけて降雨中のトリチウム濃度の高かったころの水がなおかなり貯留していること,さらに深度の深い深層水はトリチウム放射性壊変による減衰のためトリチウムがほとんど認められなくなるほど古い水であることがわかる。このことはこの地域のボーリング・コアーによる不透水粘土層の存在等の地質構造の解析,さらに融雪用の井戸水も含めた広範な地下水の調査によっても裏付けられており,その詳細は別に報告する10)。  このように地下水のトリチウム濃度のある地域での深度別の研究は,その地域の水文学的状況を解明するためのかけがえのない手がかりを与える。このことは,将来反応プラズマ・核融合実験施設など大規模なトリチウム取扱施設が建設されようとする地域では,なるべくその地域と周辺全般の種々の深度からの地下水をボーリング等で採水し,その特性を把握しておくことが,環境モニタリング,緊急事態での対策確立のため望ましい。  定常的に運転を行っている重水減速原子炉周辺では,環境にある程度のトリチウムが注入されることはやむをえず,環境モニタリングには図5に示したような降雨による洗浄沈着量の直接観察のほかに,その施設周辺レベルの分布を知るには,井戸水などの浅層地下水を数多く採水してそれらのトリチウム濃度を測定することが有効である。そのわが国での実例として東海村原研南南西方向の状況を図8に示しておこう。なおこの地域の地下水は私共研究班のトリチウム測定法のク9スチェックのためにも使用された。昨年訪れた中国北京の原子能研究所では1958年から運開した重水炉(1980年10MWから15MWに増強)があり,1978年まででもその5トンの重水に0.078TBq/Lのトリチウムが蓄積しており,平常時のモニタリングのほか,事故時の貴重なデータも得られている。なお,スイスの夜光時計用のトリチウム取扱工場では1983年12月13~14日,約0.019PBq のトリチウムの放出事故(平常時でも排水濃度は数3.7Bq/L 以上と高い)があった。それがラィン川の支流の山域の地下水や本流の表面水のトリチウム濃度をどのように変動させたかのデータを,今夏訪欧のさいその研究に参加したベルン大の研究者から提供されたので,その要点を図9,10により示しておこう。                                         4.沿岸海水および海洋 地球上の水の97.5%を貯蔵する海洋のトリチウム濃度は,河川水の影響の程度,海洋水の深度による混合と貯留減衰時間の相異によって大きな影響をうける。表面水ではかなり希釈混合がはやく行われ,沿岸海水でもよほど河口に近いものを除けばそのトリチウム濃度にあまり大きな相異がないことが,九大の研究者の日本列島沿岸海水の広範な調査で認められ,1983年度には0.48~1.0Bq/L(平均0.77±0.18Bq/L )である。なお放医研の研究者による1971年から1980年にかけての一定箇所の沿岸海水のトリチウム濃度の経年変化では約1.9Bq/Lの値が約10年間に約0.74Bq/L まで漸減したことが報告されており,それに比し同年度の河川水や湖水の値は約3~5倍高い値を示している。 一方,太平洋,大西洋など海洋水の深度別トリチウム濃度の変化も研究されている。その結果,水深50    ~100mまでの混合層の水と,それより深い海水温がかなり低温となる温度躍層(Thermocline)の水は,相互に混合しにくく,より深海層の海水と混合層の海水の上下混合を妨げているため,南北の高緯度地帯以外では,トリチウム濃度が海水の深度とともにトリチウムの放射性減衰のためかなり低下していることが知られている。 このような海洋水のトリチウム濃度の深度変化とその各海域的動態は,海洋科学的研究として興味あるのみならず,原子力施設等から海洋に放出されたトリチウムの挙動を考える場合に重要である。 5.陸上の動植物のトリチウム濃度 トリチウム取扱施設や生成施設周辺のモニタリングや食物連鎖を通じての生物影響を考える場合には,野菜など食用植物もふくめた各種植物の付着水,含有水分,さらに有機成分のトリチウム濃度,さらに人尿等もふくめた動物についてのトリチウム濃度の研究も重要である。 環境モニタリングの目的で,松葉の付着水が,環境のトリチウム汚染の指示として有効に利用できるとの放医研等の研究もあり,また飲料水に比し,人尿のトリチウム濃度が高いとの報告もあるが,有機成分混入のための疑似計数など測定面でなお検討する点もあり,今後の研究が期待されている。また生物機能における同位体効果のため有機成分にトリチウムの濃縮がみられるかどうかなど,生物を含めた広義の環境トリチウムの動態研究についてはなお研究すべき課題が多く,現時点では簡単にまとめるには尚早と考えられる。               参  考  文  献1)阪上正信:名古屋大学RIセンターTracer 9(1984)18.2) V.Falting and P.Harteck:Naturforsh.5A(1950)438.3) A.V.Gross et al.:Science113(1951)1.4) S.K.Aegerter  et al.:IAEA,STI/PUB152(1967)49.5〉 B.J.Teegarden: J.Geophy.Res.72(1967)4863.6)J.A.Miskel: Tritium(A.Moghissi and M.Carter Eds,Messenger Graphics,Phoenix and  Las Vegas,1973)p79~85.7)阪上正信:環境トリチウムの測定とその動態に関する研究資料要覧(昭和58年科学研究費補助金  印刷,金沢大・低レベル放射能実験施設,1984)p3~5.8)E.A.Martell:J.Geophy.Res.68(1963)3759.9)文献7)p.6~10.10)山田芳宗,翫幹夫,加藤岩夫,阪上正信:地球化学(日本地球化学会)に投稿中。

福島県の子どもの甲状腺がん確定6人増え18人に 疑いは25人 2013年8月21日各紙朝刊

 第12回「福島県県民健康管理調査」検討委員会は、2013年8月20日、子どもの小児甲状腺がんの患者が6人増え18人に、小児甲状腺がん疑いが10人増え25人になったことを発表しました。  資料2 「甲状腺検査」の実施状況及び検査結果等について<PDFファイル2.6MB>  各紙朝刊はこのことを報じていますが、非常に小さい扱いです。東京新聞でも3面、朝日新聞では38面、毎日、読売はベタ記事扱いです。                                              福島の子どもたちをこれ以上、高放射能汚染地帯にほっておくことができません。  福島市の子どもで検査を受けた46,805人から小児甲状腺がんおよび疑いの患者が11人も出ています。郡山市でも検査を受けた50,997人から小児甲状腺がんおよび疑いの患者が8人も出ています。ところが、原発事故後埼玉県に全村避難した双葉町では検査を受けた903人から小児甲状腺がんおよび疑いの患者が誰も出ていません。もし、このまま双葉町から小児甲状腺がんの患者が出ず、福島市や郡山市などから出た場合は、ヨウ素131の初期被ばくだけでなく、高線量放射能汚染地帯に生活することによる、内部被ばく、外部被ばくによる影響と考えるべきではないでしょうか。2ミリシーベルト未満だから原発事故による小児甲状腺がんではないというのは明らかに間違っています。理論が破綻しています。そうではなくて、初期被ばくが決定的であること。ヨウ素131を中心とする放射能プルームを吸ったか、吸わなかったかが決定的だったのではないでしょうか。  ただちに高放射能汚染地帯から子どもたちを始め、住民を避難させるべきです。  福島県や国は、年間100ミリシーベルトまでは安全とする専門家の「放射線 出前授業」をただちにただちにやめ、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアの被害を体験し、低線量被ばくで何が起きるかを学んだ専門家を現地に派遣すべきです。    

環境試料・人体臓器中のプルトニウム等の濃度測定  放射線医学総合研究所 岡林 弘之

環境試料・人体臓器中のプルトニウム等の濃度測定                放射線医学総合研究所 岡林 弘之 以下は、1975年に発表された、科学技術庁 第18回放射能調査研究成果 論文抄録集(昭和50年度) p.138~140(手書き原稿)を川根が打ち直したものである。 注:編者 μCi/k m2をBq/m2に変換した。 http://www.kankyo-hoshano.go.jp/08/ers_lib/ers_abs18.pdf 1 諸言  核爆発実験によって生成したプルトニウム、およびSNAP-9A(注1)の事故によって放出されたプルトニウム238はいずれも大気圏内に広範囲に拡散し、徐々に地球上に降下している。今日までの降下量は、気象研究所に測定された結果が発表されているが、それによると、東京における全降下量は、1974年末までにプルトニウム-(239+240)が1,160μCi/km2(=42.92Bq/m2 ※編者)、プルトニウム-238が54μCi/km2(=2.0Bq/m2 ※編者)に達している。  更に将来、使用ずみ核燃料の再処理業務が実施されるようになると、環境中のプルトニウム量が増加するおそれがある。  これら環境中に放出されたプルトニウムは、浮遊塵と共に吸入摂取され、あるいは食物と一緒に体内に取り入れられている。体内に取り入れられたプルトニウムはその化合物の化学形によって体内での挙動が非常に異なると思われるが、主として骨・肝臓などに蓄積する。  人体内の蓄積量・環境試料中の濃度・環境試料と人体の間の循環経路を知ることは、内部被曝線量を推定する上に重要である。 (注1)1964年、アメリカの軍事衛星SNAP-9Aが大気圏突入の際に破壊した事故。1kgのプルトニウム238(630兆ベクレル)が全地球上にばらまかれた。プルトニウムの降下は遅く、1970年になっても5%が大気中に残っていた。  2 調査研究の概要  日本各地(札幌・東京・京都・大阪)で1962年より1971年の間に採取した骨、1963年より1973年までに新潟地方で採取した成人の各種臓器中のプルトニウム-(239+240)の濃度は夫々表1、表2の通りであった。また1967年~1969年に、札幌市・京都市で採取した日常食中の濃度は、表3に示す通りであった。  プルトニウムは、骨・肝臓に蓄積するといわれているが、日本人の臓器内分布をみると、卵巣・心臓・脾臓の濃度が高くなっている。臓器内のプルトニウム分布は均一ではなく、試料間のばらつきの大きいことは、標準偏差の値からも推定できる。この点を考慮して、更に検体数を増し、臓器間濃度差の関係を明らかにしたい。  また、人体内へのプルトニウムの取り込みは、飲食物による経口摂取と、呼吸による経気道摂取が考えられるが、消化管によるプルトニウムの吸収は極めて少ないと考えられ、経口摂取されたプルトニウムが臓器に移行する割合は、ICRPのPub.2およびMRCの”The toxicity of plutonium ”によると、骨に対して2.4×10-5~4.5×10-7、肝臓に対しては4.5×10-6~4.5×10-7という値が与えられている。これに対して、吸入摂取されたプルトニウムの移行割合は、骨に対して0.2~2.3×10-2、肝臓に対しては3.8×10-2~2.3×10-2とされている。 ICRPのPub.2に示されている臓器負荷量を算出する式 Q=P(1-e-λt)/λ   Q:臓器の放射性核種負荷量(μCi).   λ:有効崩壊数=0.693/T.   T:有効半減期(日).   t:被曝期間(日).     P:放射性核種の1日当たり摂取量(μCi)×f(a)またはf(ω).     f(a):経気道摂取された放射性核種が臓器に移行する割合.     f(ω):経口摂取された放射性核種が臓器に移行する割合. を用い、プルトニウムの臓器内半減期を骨については100年、肝臓については40年とし、前述の移行係数を用いて、臓器負担量を計算してみる。  表3に示した日常食中濃度から、プルトニウムが経口摂取された場合の臓器内蓄積量を算出すると、骨・肝臓の負荷量は、表2に示した実測値の数100分の1となる。これに対して、表2に示す骨・肝臓中の濃度から算出した夫々の臓器負荷量が経気道摂取されたものとして、成人の呼吸量を1日20m3として、空気中濃度を算出すると、各国で測定された実測値と大体合致した値となる。  このような事実から、人体臓器に蓄積したプルトニウムは経気道摂取されたものの寄与が大きいと思われる。 3 結語  以上のように、昭和50年度までは、ごく一部の人体臓器・環境試料中のプルトニウム濃度を測定したのみであり、昭和51年度以降は、全国的な規模で人体臓器・日常食・土壌・浮遊塵などの環境試料に含まれているプルトニウムの測定を行い、現在の日本における汚染状況を把握すると共に、体内に取り入れられたプルトニウムの各臓器への移行係数・プルトニウム化合形のちがいによる体内の挙動の相異などの問題解決に努める予定である。         表1  人骨中プルトニウム-(239+240)濃度 試料採取年 試料部位 試料数 プルトニウム濃度(範囲)・fCi/g・f・ω 1962 1963 1965 1968 1969 1970 1971 大腿骨・肋骨 肋骨 肋骨 肋骨 肋骨 肋骨 肋骨 3 7 8 71 14 17 48 0.43±0.15(0.3~0.6) 0.90±0.57(0.2~1.7) 2.17±1.05(0.9~3.9) 2.67±1.82(0.5~5.8) 3.33±2.74(0.9~4.8) 1.88±0.97(0.9~4.5) 4.89±2.21(0.6~6.0) 1969 1971 肋骨 肋骨 39 9 0.82±0.54(0.2~2.2) 1.39±1.35(0.1~3.7)     表2  人体臓器中プルトニウム濃度-(239+240)濃度 臓器 試料数 プルトニウム濃度(範囲)・fCi/g・f・ω 脳 肺 心臓 肝臓 脾臓 腎臓 睾丸 子宮 卵巣 骨 7 27 7 19 12 19 4 5 6 14 0.49±0.69(0.03~1.8) 1.18±1.78(0.02~6.9) 2.28±1.84(0.09~5.3) 0.81±1.13(<0.01~3.9) 1.07±1.44(<0.01~4.8) 0.58±0.58(<0.01~1.9) 0.86±0.38(0.4~1.3) 0.79±0.61(0.03~1.7) 3.38±1.84(0.8~5.6) 2.66±2.60(<0.01~7.6)    表3  日常食中プルトニウム濃度-(239+240)濃度 札幌 京都 試料採取年月 プルトニウム濃度・fCi/日/人 試料採取年月 プルトニウム濃度・fCi/日/人 1968・2 〃 ・4 〃 ・6 〃 ・8 〃 ・10 〃 ・12 1969・2 119 32 266 69.5 236 202 82 1967・12 1968・2 〃 ・10 〃 ・11 〃 ・12 1969・1 〃 ・2 84 21.4 130 84 122 292 157 平均 143.8 平均 127.2 出典:科学技術庁 第18回放射能調査研究成果 論文抄録集(昭和50年度)    p.138~140    http://www.kankyo-hoshano.go.jp/08/ers_lib/ers_abs18.pdf 編集:川根眞也  手書き原稿であったものを川根が文字で打ち直した。       注:編者 μCi/k m2をBq/m2に変換した。 環境試料・人体臓器中のプルトニウム等の濃度測定 岡林弘之 1975年 

『理科の先生によるまじめな放射能の授業』 in 北本 8月25日(日)10時

[ 2013年8月25日; 10:00 AM to 12:00 PM. ] 理科の先生によるまじめな放射能の授業 お父さん。お母さん。 理科の先生の真面目な放射能の授業ぜひ受けてみませんか!! メディアで言われ続けている安全論や風評被害という言葉。その情報、正しい根拠があるのでしょか?川根先生が3.11から調べ続けてきた様々な情報をもとにわかりやすくお父さん、お母さんに向けて説明します。ぜひ、足をはこんでみて下さい! 【日時】8月25日(日) 午前10時~12時 【会場】北本市コミュニティーセンター 【参加費】無料 ※保育あり おやつ代200円 【主催】北本母親大会実行委員会 【連絡先】杉田 048-591-1467 ○川根先生のプロフィール○ 埼玉県さいたま市公立中学校理科教愉 埼玉県、東京都内で『東京第一原発事故と放射能~内部被ばくを避けるために~』等、いろいろな講演活動をこなし、常に新しい発信をしてます。  

『日本の原発事故はどうなっているの? 福島の子どもたちは大丈夫? ~原発事故の今と小児甲状腺がん多発の真実を考える~』 8月16日(金) 12:30 ニュージーランド、クライストチャーチ

[ 2013年8月16日; 12:30 PM to 3:00 PM. ] 『日本の原発事故はどうなっているの? 福島の子どもたちは大丈夫?~原発事故の今と小児甲状腺がん多発の真実を考える~』【スピーカー】川根眞也(埼玉県さいたま市中学校理科教員、放射能防御プロジェクト、内部被ばくを考える市民研究会代表) 【話の時間】2時間くらい(質疑応答20分を含む)【日時】 8月16日(金) 12:30~15:00 【場所】South City Christian Centre (Cr Colombo St and Moorhouse Ave) 【主催】内部被ばくを考える市民研究会 川根眞也 021-1830-443(~8/17) 【お話し会の内容】・もう原発からは放射能は出ていないの?・福島の除染、住民帰還は可能なの?・これから起きる健康被害・福島で多発している小児甲状腺がん・チェルノブイリで高濃度に放射能汚染された、ベラルーシのゴメリ州を訪れて・ベラルーシで廃村になった線量と、福島市飯坂温泉の線量の比較・多発する小児甲状腺がん 年内に50人を超えるのでは・福島だけではなく東日本全域に・1.1ベクレル/kgでも健康被害・ニュージランドはこれからも非核・原子力に依存しないエネルギー国家で・4号機の倒壊の際の日本人避難者の一時的受け入れ体制をニュージランドでも 【スピーカーの自己紹介】川根眞也 2011年3月14日から放射線量計で身の回りの線量を測り続ける。3月15日に埼玉県さいたま市、川口市でも1.0マイクロシーベルト/時を超える放射線量を計測。2011年8月29日内部被ばくを考える市民研究会を発足。現在、代表。埼玉県さいたま市の中学校の教員を続けながら、全国で原発と内部被ばく問題について講演会を行っている。2013年3月、チェルノブイリへのかけはし代表の野呂美加さんと日本人医師5人とともに、ベラルーシを訪問。現地の甲状腺がん診断と治療の実際について研修を受ける。冊子『ベラルーシ・プロジェクト報告』(1部700円)を執筆。 【講演の費用】無料。内部被ばくを考える市民研究会へのカンパにご協力下さい。 <参考>『僕の測った空間線量』http://blog-imgs-49.fc2.com/r/a/d/radiationexposure/20120108054721b59.jpg『ベラルーシ・プロジェクト報告の申し込み』http://www.radiationexposuresociety.com/archives/2909

チェルノブイリ事故当時とそれ以外の時期における、イギリス、ドイツ、ギリシャにおける乳児白血病の患者数

 チェルノブイリ事故当時とそれ以外の時期における、イギリス、ドイツ、ギリシャにおける乳児白血病の患者数  クリストファー C.バズビーが2009年に『チェルノブイリ事故による非常に低レベルの胎児性被曝によるヨーロッパにおける乳児白血病の増加と、それがもたらす現在の放射線リスクモデルへの疑問』を書いています。                                Very Low Dose Fetal Exposure to Chernobyl Contamination Resulted in Increases in Infant Leukemia in Europe and Raises Questions about Current Radiation Risk Models   Christopher C. Busby  International Journal of Environmental Research and Public Health 2009, 6, http://www.mdpi.com/1660-4601/6/12/3105  この論文の分かりやすい説明は、長山淳哉『胎児と乳児の内部被ばく』(緑風出版 2013年7月10日)p.208~216にあります。是非、お読み下さい。  結論は、胎児がたった0.067ミリシーベルト追加で被ばくすると、乳児白血病の子どもが43%も増えるということです。国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルは破綻しています。LNT仮説(100ミリシーベルトを超えると健康被害が線量に比例して増えていく。100ミリシーベルト以下でも線量<ミリシーベルトのこと>に比例して数は少ないが健康被害が起きるだろう)は間違いです。  クリス・バズビーは国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルは少なくとも100倍、多ければ1000倍間違っている、と結論しています。  上記長山淳哉『胎児と乳児の内部被ばく』にも、国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルの間違いが詳しく解説されています。  年間1ミリシーベルトは許容できる被ばく線量ではありません。生殖期を迎える子どもたち、妊婦、乳幼児を持つお母さん、お父さんの被ばく線量は0.1ミリシーベルトでも高すぎると思います。 長山淳哉『胎児と乳児の内部被ばく』緑風出版 2013年7月10日刊

川根眞也さんによる日本の原発の現状とベラルーシ訪問報告 ニュージーランド・クライストチャーチ 8月17日(土)12:30

[ 2013年8月17日; 12:15 PM to 2:15 PM. ] 川根眞也さんによる日本の原発の現状とベラルーシ訪問報告  第3回お好み焼き募金企画 2011年3 月におきた福島第一原子力発電所の事故は、収束の兆しがみえません。いまだ現在進行形で大量の放射能を放出しています。日本の原発事故の現状と小児甲状腺がんの発症状況、また原発事故健康被害の経験があるベラルーシに学ぼうということで、埼玉の公立中学校理科教諭で「内部被ばくを考える市民研究会」代表の川根眞也先生が、理科の授業のようにわかりやすくお話をしてくださいます 【日時】 8月17日(土) 12時30分~14時(14:15まで質疑応答) 【場所】 8 Overdale Drive, Cashmere, Christchurch, NZ 【参加費】 「内部被ばくを考える市民研究会」への寄付 【主催】 クライストチャーチの風 【申し込み・問い合わせ】 moeka38@gmail.com                                        

フクシマ災害についての反核トーク Anti-Nuclear – Reflections from the Fukushima Disaster’ ニュージーランド・クライストチャーチ 8月14日(水) 18時

[ 2013年8月14日; 6:00 PM to 9:00 PM. ] フクシマ災害についての反核トーク Anti-Nuclear Talk re Fukushima Disaster   【日時】 8月14日(水) 18時~21時 ※その後、懇親会あり 【会場】 Aldred Church at St Albans Uniting Parish,Cristchurch 【講演者】川根 眞也 Shinay Kawane Begins at 6:00 pm with a shared supper (Please bring a plate of finger food to share) followed by the speaker’s presentation from 7:00 pm. 【主催】Pressbyperian Church Joohong牧師 【問い合わせ】 021-1830-443 川根(~8/17まで)  ’Anti-Nuclear - Reflections from the Fukushima Disaster’ Wednesday 14th August   Shared supper at 6pm; Speaker’s presentation from 7:00 pm. St Alban’s Uniting Church (Corner of Nancy Avenue [...]

Copyright © 内部被ばくを考える市民研究会 All Rights Reserved.
Powerd by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.