疎開・移住
玄海原発4号機、一次冷却水ポンプ交換だけで再稼働。2018年6月17日から再稼働工程か?
2018年05月29日内部被ばくと健康被害 疎開・移住
九州電力、玄海4号機は本来2018年5月18日から再稼働工程に入る予定でした。しかし、一次冷却水の循環ポンプで水漏れ、原因を調べていました。しかし、九州電力は、原因不明のまま、一次冷却水ポンプを交換するだけで2018年6月17日より再稼働工程を始めようとしています。朝日新聞などは、玄海原発4号機のトラブルは、全国版には書かず、西部本社版にだけ書いています。また、原発再稼働の情勢を書いた記事で、玄海原発3号機、玄海原発4号機の二次冷却水の脱気器空気抜き管トラブル、一次冷却水のポンプトラブルについて一切書いていません。また、東電が再稼働を目論んでいる、柏崎刈羽原発6号機、柏崎刈羽原発7号機のダクトに開いた穴についても書いていません(下記、記事をご覧下さい)。頼りになるのは、佐賀新聞や西日本新聞です。 朝日新聞の「脱原発ポーズ」、次々と起きる原発トラブルを一言も書かない 2018年5月13日2面 玄海4号機のポンプ異常、水の熱膨張で隙間 九電が原因発表佐賀新聞 2018年5月16日 9:20am 九州電力は15日、玄海原発4号機(東松浦郡玄海町)で発生した原子炉容器内の水を循環させる一次冷却水ポンプの異常について、ゴム製のリングが機器の隙間にかみ込んだことが原因だったとする調査結果を発表した。4台全てのポンプで該当箇所の部品を新品に交換する復旧作業を同日から始めた。終了まで約10日間を見込み、再稼働は6月になる可能性が高い。 ポンプの軸部分の隙間からモーター側への冷却水流入を防ぐための「シール部」と呼ばれる装置で3日に流入防止用の水が通常の倍の量になる異常が分かり、5日から分解点検していた。 九電によると、ポンプの点検前に配管内のセンサーがうまく機能するように、内部を水で満たした。ところが予想以上に気温が上昇したため、水が膨張。機器の隙間を埋めるためのゴム製のリング(直径27センチ、厚さ5・5ミリ)が水に押し上げられて機器が固定されたことで隙間が空いた。そこから本来流れ込まないはずの水が流れ込み、異常を示した。 対策として、部品を新品に交換するほか、水の膨張に対応する余裕を確保するため、これまで閉じていた弁の一部を開くよう運用を見直す。同日は、原子力規制委員会や佐賀県、玄海町、唐津市、伊万里市にも報告した。 玄海4号、6月中旬再稼働九電、原子力規制委に申請佐賀新聞 2018年5月28日 21:19pm 九州電力は28日、玄海原発4号機(佐賀県玄海町)に関し、1次冷却水を高い温度で循環させるなどして冷却機能の性能を確認するといった再稼働前に実施する最終段階の検査を6月10日以降に行うとの申請書を原子力規制委員会に提出した。3月に再稼働した玄海3号機の日程などを踏まえると、再稼働は6月17日前後になるとみられる。 九電はこれまで5月24日にも再稼働するとの申請書を出していたが、3日に1次冷却水を循環させるポンプに不具合が見つかったことを受け、いったん取り下げていた。 今回の申請書によると、再稼働の前後に安全設備が正常に機能するかなどを確かめる検査は、当初の5月中に終えるとしていた日程を6月までに変更した。再稼働後、原子炉の発電出力がフル稼働状態になってから行う検査は7月に入ってから実施。営業運転は7月中旬になるとみられる。 3号機では、再稼働して1週間後の3月30日に、穴が開いた配管から蒸気が漏れるトラブルが発生。同タイプの配管を交換するなどし、5月16日に営業運転に復帰した。 平成30年5月28日九州電力株式会社 玄海原子力発電所4号機に係る使用前検査申請書の変更及び試験使用承認の再申請を行いました 玄海原子力発電所4号機については、起動工程を一旦止め、1次冷却材ポンプシール部の点検をおこなっておりましたが、点検・復旧の後、同ポンプの健全性を確認し、起動工程を再開しました。 このことから、今後の起動工程を踏まえ使用前検査工程の見直しを行い、原子炉等規制法等に基づき、原子力規制委員会等へ申請している使用前検査申請書について、本日、変更手続きを行いました。 また、発電所の総合的な性能を確認する最終の使用前検査(五号検査)を受検するにあたり、平成30年6月10日から使用前検査の合格日まで原子炉本体を試験使用する必要があるため、原子炉等規制法に基づき、本日改めて、試験使用承認を同委員会へ申請しました。 当社は、引き続き、国の検査に真摯かつ丁寧に取り組むとともに、再稼働工程を慎重に進めてまいります。 以上添付ファイル 玄海原子力発電所4号機に係る使用前検査申請書の変更及び試験使用承認の再申請を行いました(本文) (別紙)玄海4号機に係る使用前検査申請書の変更内容及び試験使用承認の再申請内容について
ウラジミール先生と野呂美加さんの講演会 2018年3月14日(水)14:00 大阪
[ 2018年3月14日; 2:00 PM to 8:00 PM. ] ウラジミール先生と野呂美加さんの講演会のご案内 3月11日の札幌を皮切りに、それぞれ形式は違いますが、ウラジミール先生と野呂美加さんの全国での講演会がスタートします。 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 3.11から七年目を迎え、今あらためてベラルーシの経験に学ぼう ウラジミール先生と野呂美加さんの講演会 「ベラルーシで、海外保養は、なぜ必要だったか?どうやって実現したか?」 日時 2018年3月14日(水) 会場 大阪府男女共同参画・青少年センター(ドーンセンター)セミナー室(五階)(定員50人) 〒540-0008大阪市中央区大手前1丁目3番49号 京阪「天満橋」駅、地下鉄谷町線「天満橋」駅1番出入口から東へ約350m。(徒歩6分) http://www.dawncenter.jp/shisetsu/map.html 講師 ウラジミール先生(ベラルーシのゴメリ州・チャウチャスク地区の元体育教師。 海外保養送り出しのための活動に参加。) 野呂美加さん(「チェルノブイリへのかけはし」代表 ) https://www.kakehashi.or.jp/ 第一部 受付開始 13時30分 開会 14時 閉会 16時30分 第二部 受付開始 17時30分 開会 18時 閉会 20時 ※第一部と第二部のお話は、基本同じですが、第二部の方がはじめてベラルーシの海外保養についての話を聞く人向けです。 参加費 第一部1000円 第二部1000円 (一部二部通し参加の方がおられたら 1500円となります) 避難者半額 学生・専門学校生 無料 第一部のみ別室保育あり(13時から17時半)(要申し込み 締め切り 3月10日12時) 《申し込み先》 申し込み先アドレス piasup314@yahoo.co.jp お名前と連絡先 第一部希望 第二部希望 通し参加希望などご記入の上、申し込みください。 ※メールが不自由な方はお電話でも受け付けます。070-3325-0808 お名前と連絡先 第一部希望 第二部希望 通し参加希望などご記入の上、申し込みください。(先着順 定員になり次第締め切ります) 《特別上映》一部と二部の間の休憩時間に、5時から30分同じ会場で、「サクリフェイス」を上映します。第一部でも第二部でも、講演会に参加いただいた方は無料でご覧ください。 主催 ドーン避難者ピアサポートの会協賛 心援隊 講師紹介【ウラジミール・マグリシェフ先生、プロフィール】チェルノブイリの高汚染地帯のチェチェルスク地区で体育の教師をしていたときにチェルノブイリ事故が発生。生徒たちの体調異変、小児甲状腺がんの発症などに危機感を感じ、NGOグループ「チェルノブイリの子どもたちに」参加。子どもたちを海外へ保養に出すために、さまざまな圧力のもと活動を続けた。 【野呂美加さんプロフィール】NPO法人「チェルノブイリヘのかけはし」代表。1992年に、チェルノブイリ原発事故(1986年)で被災した子どもたちを、日本で転地療養させる活勣を始める。これまでに招待した子どもは19年間で648人、2005年国際交流基金より「地球市民賞」受賞、2009年末に夫の仕事のため北見市に移住。東日本大震災後、フクシマ原発事故による放射能汚染と、その子どもへの彫響について、チェルノブイリでの体験をもとにお母さんたちの相談にのっている。【主な著書】・子どもたちを内部被ばくから守るために親が出来る30のこと ―チェルノブイリの体験から・チェルノブイリから学んだお母さんのための放射能対策BOOK・放射能の中で生きる、母たちへ チェルノブイリからフクシマへ、子どもの命を守る知恵・ナチュラルマザリング「いま、子どもたちを守るために知っておきたい放肘艇のこと」 ベラルーシの子どもたちが伝える低線量被曝の姿など。
川根講演会「福島第一原発事故から6年。原発20kmに住民帰還。切り捨てられる避難者と自主避難者」2017年8月15日(火) 18:00 ニュージーランド,クラスイトチャーチ
[ 2017年8月15日; 6:00 PM to 8:00 PM. ] 「福島第一原発事故から6年。原発20kmに住民帰還。切り捨てられる避難者と自主避難者」 講演:川根眞也 日時:2017年8月15日(火) 18:00(早く来られる方は17:00に) 場所:ニュージーランド、クライストチャーチ 8 Overdale Drive, Cashmere, CHCH 参加費:Donation 問い合わせ&申し込み:Shinya Kawane 021-1830-443 (8/13 13:00pm以降~8/18 13:00pmの期間 通じます) 川根眞也 facebook にメッセージを https://www.facebook.com/shinya.kawane.7 Antonio Yuge 03-337-2662 主催:クライストチャーチからの風 20:00時頃からは、ポットラック(各自飲み物 & 食べ物持ち寄り)で、ユックリとご歓談ください。 ご参加予定の方は、コメント欄にて、ご連絡ください。 尚、日本語のみで、英語通訳の予定はございませんので、念のため。 [講演会のご案内] チェルノブイリでは、原発事故31年たった現在でも、原発30km圏内に住民を住まわせてはいません。セシウム137で3.7万ベクレル/m2以上あるところは、「放射線管理強化ゾーン」として、住民は住んでいますが、農作物は検査しないと出荷できず、また、あらたな住民の被ばくを避けるために、新しく工場等を建設することが禁じられています。自然放射線を0.04マイクロシーベルト/時としたとき、この「放射線管理強化ゾーン」は0.13マイクロシーベルト/時に相当します。 また、チェルノブイリの国では、セシウム137で18.5万ベクレル/m2以上あるところは、「移住権利ゾーン」として、移住しなくてはなりません。家、仕事や学校、畑が補償されています。自然放射線を0.04マイクロシーベルト/時としたとき、この「移住権利ゾーン」は0.66マイクロシーベルト/時に相当します。 更に、チェルノブイリの国では、セシウム137で55.5万ベクレル/m2以上あるところは、「強制・義務的移住ゾーン」として、廃市、廃町、廃村が決定され、住民は強制的に移住しなくてはなりません。自然放射線を0.04マイクロシーベルト/時としたとき、この「強制・義務的移住ゾーン」は2マイクロシーベルト/時に相当します。 表 ウクライナ 法に基づく放射線汚染ゾーンの定義 ところが、日本では、原発事故からたった6年しかたっていないのに、原発20km圏内や高放射能汚染地帯である、飯舘村の避難指示解除を行い、住民を帰還させています。2017年3月31日浪江町、飯舘村、川俣町山木屋地区、4月1日富岡町。その基準は年間20ミリシーベルト。チェルノブイリの国々hで年間5ミリシーベルトで住民を移住させていますから、その4倍もゆるい基準で避難指示を解除しています。その避難指示解除の目安となる空間線量は3.8マイクロシーベルト/時。チェルノブイリの国々の実に2倍の汚染度です。 帰還した住民は農作業を開始し、漁業を開始しています。飯舘村の山菜の汚染度は以下の通りです。 記事 来春避難解除 飯舘で放射能検査 山菜食べる日遠く 東京 2016年7月7日 こうした高濃度に汚染された野生のものを帰還した住民は自ら採り、または、生産して食べて内部被ばくをしていきます。日本政府や福島県、各自治体は測定はするものの、人々の命には責任を持っていません。 そして、年間被ばく5ミリシーベルトに相当する、福島県内の地域は、自主避難対象地域として、災害対策基本法に基づく「借り上げ住宅」として、住宅費が支給されてきました。ところが、2017年3月31日、4月1日の原発20km圏内の避難指示解除に合わせ、この「自主避難者」への住宅支援が打ち切らられています。まさに、「原発事故から6年たったから、放射能はもう大丈夫」「除染したから福島へ帰れ」の圧力が、自ら避難を選んだ人々にもかけられています。 夫を福島に残し、母子避難された方々も、住宅支援打ち切りを期に、経済的に帰還を迫られています。 まして、福島県外の東北・関東の放射能汚染地帯からの「自主避難者」に対しては何の補償もなく、経済的に負担を強いられ続けています。 果たして、本当に放射能はもう危険ではないのでしょうか。福島県だけでなく、東北・関東一円に小児甲状腺がんの子供たちが出ています。「3.11 甲状腺がん子ども基金」への申請があり、支給が決定した子ども、青年はすでに93 名にも及んでいます。福島県67 名(うち5 名は県民健康調査検討委員会の検査以外で判明)、岩手県1 名、宮城県3 名、秋田県1 名、新潟県1 名、茨城県2 名、群馬県1 名、千葉県2 名、東京都4 名、埼玉県3 名、神奈川県4 名、長野県2 名、山梨県1 名、静岡県1 名、です。 東京を始め、関東の子どもたちの健康状態も悪化しています。放射能から子どもの健康と未来を守るために、学校給食の安全、校外学習の行き先の安全、保養の体制作りが必要です。日本国憲法 第二十五条には以下のように歌われています。 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。 私たちは、この生存権の実現を求めて、今こそ立ちあがらなくてはなりません。
5月例会のお知らせ2017年5月21日(日) 13:30~16:00(+1時間) 浦和コミュニティーセンター 南ラウンジDE(PARCO 9階)
[ 2017年5月21日; 1:30 PM to 4:30 PM. ] 5月例会のお知らせです。 日 時 5月21日(日) 13:30〜16:00(17:00まで延長の可能性あり)場 所 浦和コミュニティセンター 南ラウンジDE (浦和パルコ9階)参加費 会員の方300円 一般参加の方600円 高校生以下は無料 1. 浪江町森林火災について 2. 放射性物質排泄講座 春から夏 堀本秀生 3. 福島、東北・関東に広がる小児甲状腺がん 4. 高浜原発再稼動を許すな 現地からの報告 <休憩> 5. 食品の放射能汚染の最新情報 4月 6。 会員の意見交流(この部分はツイキャスはありません) ※この後、懇親会もあります。聞きたくてもみんなの前には聞けなかったことも質問できます。参加費、実費です。 ※諸事情によりプログラムが変更になる場合があります。 ※ 当日はツイキャス中継もしますので、会場に来れない方は是非、視聴参加ください。 http://twitcasting.tv/naibuhibakushim/show/ こちらでは、生中継の他、過去の動画を見ることも出来ます。 聞き逃した情報などもチェックしてみてください。 それでは、沢山のご参加をお待ちしています。 ※ 「内部被ばくを考える市民研究会」の新年度会員受付中です。 会員の特典 1 内部被ばくに関する会員同士の情報交換……メーリングリストへの参加、投稿 2 月1回の例会……会員の方 資料代300円、一般の方600円。ツィキャスでの動画配信もあります。 3 月1回の例会資料pdfのダウンロードサービス。新聞記事、原発関連の情報などを整理したもの。 ジャンル①東京第一原発の現状②核をめぐる問題③原発再稼動④内部被ばく⑤被災地 福島 4 月1回 内部被ばく通信 毎月6日発行 【内部被ばくを考える市民研究会 会員登録フォーム】 https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdXLtsOxEIMBt3whoCEO4UH8hGj2_yQbRsspI3dle9MZmJZEg/viewform 【お問い合わせ】entry.naibu@gmail.com 内部被ばくを考える市民研究会事務局 内部被ばくを考える市民研究会
浪江町の森林火災は鎮火していないのではないか?(2) 2017年5月15日(月)
2017年05月16日内部被ばくと健康被害 疎開・移住
浪江町の森林火災は鎮火していないのではないでしょうか。福島県が、毎日発表していた、「浪江町井手地区の林野火災現場周辺の環境放射線モニタリング状況等について」を、2017年5月13日(土)と14日(日)と発表しました。まさに、その2017年5月13日(土)は、前日、2017年5月12日(金)のダストモニタリングの結果が公表されるはずでした(毎日17時以降20時くらいまでにその前日のダストモニタリングが公表されていた。)。 その2017年5月12日(金)に、双葉町石熊公民館では、これまでのダストの最高値、25.47mBq/m3が観測されていたのです。本日、2017年5月15日(月)17時以降に初めて、福島県は、この事実を公表しました。双葉町石熊公民館でのダストは、 1.97(5/4)→7.63(5/8)→15.55(5/11) 5/11に鎮火と公表。ここで公表をお休み →25.47(5/12)→0.48(5/13)→ND(5/14) と公表されています(第13報 2017年5月15日)。 一応、福島県、浪江町の発表では、2017年5月10日15時05分に鎮火したことになっています。鎮火後の5月11日の15.55への急上昇も不自然であり、また、更に25.47まで更に急上昇したことをあえて2日間も公表を延期したことも不自然です。 さらに、3ヶ所のダストモニタリングの数値を見ると、5月12日まではバラバラの動きをしているのに対して、公表をお休みした5月13日、14日の数値が3ヶ所ともまったく、一緒の動きというのは解せないです。データ改ざんの疑いがある、と言わざるを得ません。あえて推測すれば、鎮火が2017年5月10日ではなく、5月12日だったのならば、説明はつきます。福島県は生データを公表し、疑惑の払拭に努めるべきです。 双葉町石熊公民館 →25.47(5/12)→0.48(5/13)→ND(5/14) 浪江町やすらぎ館 →2.66(5/12)→0.42(5/13)→ND(5/14) 大熊町野上一区地区集会所 →0.48(5/12)→ND(5/13)→ND(5/14) そもそも、火災発生から5日目の段階で、福島県は、ダストモニタリングの数値は、平成28年度の最高値、1.2mBq/m3未満だから、「通常の範囲」だと言い張ってきました(第1報~第3報)。それが、5月3日に浪江町やすらぎ荘で1.27mBq/m3と、平成28年度の最高値を超えたにもかかわらず、放射性物質の飛散はないと強弁してきました。 ところが、鎮火とされる5月10日の翌日に、これまでの最高値を超える、15.55mBq/m3を観測したことから、火災の影響を評価する、と立場を変えています。 「昨⽇(5⽉11⽇)における⼗万⼭近傍での⼤気浮遊じん(ダスト)のセシウム137の測定結果は、0.80〜15.55 mBq/m3の範囲でした(これまでの最⼤値は5⽉8⽇の7.63mBq/m3)。この原因については、現時点で判断することはできませんが、今後、これらのデータと林野庁主導で実施する動態調査の結果を踏まえ、有識者の意⾒を聞きながら、⽕災による周辺環境への影響の評価を⾏う予定です。」(福島県 空間線量モニタリング結果情報 2017年5月12日 21:32pm現在) そもそも、北朝鮮の核実験で大気中にセシウム137が検出されたかどうかは、わかっていない。それは、東電 福島第一原発が日常的に放出しているセシウム137のほうが大きいから。北朝鮮の第3回核実験(2013年2月12日11:37am)の当日、群馬県の高崎CTBTでの観測結果は、セシウム137がやや高い、0.193mBq/m3。北朝鮮の第5回核実験(2016年9月9日 9:30am頃)の当日の、同セシウムは137は、ND(0.003mBq/m3未満)。第5回核実験前後で高崎CTBTで検出検出されたセシウム137の高いときは、0.057mBq/m3です。 浪江町の森林火災で、25.47mBq/m3が観測されたとは、日本国内で核実験をやったに等しいレベルではないか、と考えるべきです。これを放射性物質が拡散していない、と強弁することは、事実に反します。 この福島県双葉町で観測された、25.47mBq/m3が、原発事故当時に大気中に漂っていた、放射性物質の量と比較すると、なんと、高崎CTBTで原発事故直後の2011年3月17日や3月18日に観測された値に相当することがわかりました。ただし、高崎CTBTが題名でも断っているように、この観測結果は「粒子状放射性物質」だけであり、「揮発性放射性物質」を含めれば、その濃度はこれ以上になるでしょう。 東電 福島第一原発周辺に、セシウム137だけでも原発事故当時と同じレベル(ただし、群馬県高崎市)の放射性物質が飛散したのですから、「放射性物質は飛散していない」と言うのはやめるべきです。また、高濃度のセシウム137が付着しているところには、当然、ストロンチウム90やプルトニウムもある程度付着しています。福島県は、ダスト中のベータ線汚染とアルファ線汚染を公表すべきです。それが今後の健康被害につながる危険性があるからです。 読売新聞、福島民友はこの浪江町の森林火災で放射性物質は飛散していない、や「健康に影響はない」というデマ記事を謝罪し、事実を正しく報道すべきではないでしょうか。 浪江火災 12日で鎮火 放射線量変化見られず 読売 2017年5月11日朝刊 34面 大気中から0.015ベクレル検出 県「健康に影響ない」浪江の山林火災 福島民友 2017年5月12日
講演会『東京電力 福島第一原発事故と放射能 内部被ばくを避けるために』川根講演会 at さいたま市浦和 2017年5月2日 19時
[ 2017年5月2日; 7:00 PM to 8:30 PM. ] 講演会『東京電力 福島第一原発事故と放射能 内部被ばくを避けるために』川根講演会 at さいたま市浦和 2017年5月2日 19時 中学校の理科の教員が、この6年間、東京電力 福島第一原発事故と放射能について、調べ考えたことを報告します。 お話する内容は ・ 放射能の単位のお話~ベクレルとシーベルト~ ・ 外部被ばくと内部被ばく 年間1ミリシーベルトは安全か? ・ 日本の食品の安全性 ・ 福島第一原発からは放射能はもうでていないのか! ・ 関東地方に住み続けるための10ヶ条 を考えています。 東京都では足立区、埼玉県では三郷市、や八潮市がホットスポットと言われる地域です。 内部被ばくを研究している医師は、0.5または0.6マイクロシーベルト/時の放射線量下では、「奇形児を産む危険性がある、と発言しています。ウクライナの現地調査をした、食品と暮らしの安全基金の小若順一氏は、放射性セシウム 1.1ベクレル/kgくらいで、からだのさまさまな場所に痛みが出る、と報告しいます。また、放射性物質をからだから抜くことで、健康を取り戻せる、とも。 本当のことを知り、放射能と向き合いませんか? 【日時】2017年5月2日(火) 19:00pm~20:30 pm 【講師】 川根眞也 【会場】浦和コミセン 第6集会室(JR浦和駅東口 PARCO 10階) 【会費】無料 大人の方はカンパ 500円 【主催】放射能を考える会(川根眞也) 【問い合わせ】川根眞也 080-3086-1417
川根眞也先生請演会 原発事故から6年後の放射能のこと 2017年3月30日(木) 10:00 滋賀県野洲市
[ 2017年3月30日; 10:00 AM to 3:00 PM. ] 川根眞也先生講演会 原発事故から6年後の放射能のこと 2017年3月30日(木) 10:00 滋賀県野洲市 原発事故から6年がたちました。今どうなっているのかなかなか伝わってこないように思います。そこで埼玉の理科の先生、川根先生をお迎えして、原発事故の現状、内部被ばくや食や給食のことを主なテーマこして学習しようこ企画しました。滋賀では初めての講演会です。午前中は先生のお話です。質問時間をたっぷり設けます。被ばくの話がはじめての方も安心してご参加下さい。 【日時】 2017年3月30日(木) 開場9時半 開演10時~ 午後13時~ 座談会 ~15時 【場所】 コミュニティーセンター野洲 2階研修室1、2 先着60名 JR野洲駅南出口 京都方面へ線路沿い 徒歩5分 駐車場あり。 【参加費】 500円 ☆午後は座談会形式の質問タイムです。15時位の終了を予定しています。お昼ご飯をご持参下さい。★育児スベースを設けますので敷物や音の鳴らないおもちゃなどご持参ください。★アースキッチンたまやさんの特製デトックス弁当 850円 注文承ります(申し込み締め切り 2017年3月22日)☆資料準備のために参加される方は前日までに予約して下さるとありがたいです。【主催】 ネツトワーク あすのわ【連絡先】mail: asunowa_kouenkai あっとま―く yahoo.co.jp あっとまーくを@にかえて下さい。【電話】 080(6106)9401 なるべくメールがありがたいです。事務局には担当が不在ですので上記にご連絡下さい。 川根員也先生プロフィール▲内部被ばくを者える市民研究会代表▲ 「丼戸川裁判(福島被ば<訴訟)を支える会」共同代表▲埼玉県公立中学校理科教師★3.11原発事故直後、勤務先の学校のガイガーカウンタで放射線量の急上昇を測定したことがきつかけで、今起きている原発事故と放射能汚染の問題について、調査。研究を始めた。★2011年8月「内部被ば<を考える市民研究会」を立ち上げ、代表をつとめる。以来、毎月一回の定例学習会を続けて、最新情報の分析をし、各地で講演。(親子向けも)http://www.radiationexposuresociety.com/★教科書の副読本問題では文科省交渉にも参加。「井戸川裁判(福島被ばく訴訟)を支える会」の共同代表に就任。*前双葉町の井戸川克隆氏が国と東京電力を相手に起こした裁判★1ミリシーベルト=0.23μシーベルト/hの式のごまかしを、いち早く指摘するなど、科学的でわかりやすいお話には定評あり。測定・給食。医療と検診・健康被害など…川根先生の関心・行動の範囲は幅広く、親しみのある気さくなお人柄は、放射能を気にするお母さんたちをはじめ誰からも頼りにされている。
事故から6年 講演会『福島の今と隠された放射能汚染』 講師:川根眞也 岐阜市・関市 2017年3月11日 13:30
[ 2017年3月11日; 1:30 PM to 3:30 PM. ] 事故から6年 講演会『福島の今と隠された放射能汚染』 ・多発する小児甲状腺がん ・避難指示解除 ・『自主避難者住宅支援』打ち切り ・東京オリンピックとパラリンピック 【講師】川根眞也 ・埼玉県公立中学校の理科の先生 ・2011.3.11から原発事故について調査・発信 ・「内部被ばくを考える市民研究会代表」 【日時】2017年3月11日(土) 13:30~15:30 【会場】ワークプラザ・関(岐阜県関市平和通6-11-1/ TEL 0575-22-2216)*駐車はアピセ関(ワークプラザの西100m)へ 【主催】さよなら原発みの・せき・かも連絡先 090-1748 -7191(倉知・河田) E-mail : remember.fukushima.3.11@gmail.com
福島の魚、基準値超えゼロ 朝日新聞 2017年3月8日朝刊23面
2017年03月11日内部被ばくと健康被害 疎開・移住
朝日新聞がまたまた、「福島食べて応援」の犯罪的記事を掲載しました。この新聞は脱原発でもなんでもないです。「獅子身中の虫」(しししんちゅうのむし)です。 2012年1月19日朝日新聞朝刊の『福島の食事、1日4ベクレル 被曝、国基準の40分の1』に並ぶ、犯罪的な記事です。「福島、食べて応援」の悪しき宣伝の典型と言えます。以下の資料に朝日新聞の同記事を掲載しました。 『東京第一原発事故前の放射性物質の降下物の最高値と、大人が1日食品から取った放射性物質の最高値』 投稿日:2014.05.28 | カテゴリー:内部被ばくと健康被害, 資料 『福島の魚、基準値超えゼロ』(朝日新聞 2017年3月8日朝刊23面)、全文を転載します。 (東日本大震災6年)食と観光 福島の魚、基準値超えゼロ 2017年3月8日05時00分 朝日新聞 試験操業でとれた魚介類の流通<グラフィック・野口哲平> 福島県沖でとれた海産物の放射性物質濃度検査では、国の出荷制限の基準値を超えた検体は年々減り、昨年は事故後初めて、一年を通して基準値超えがゼロになった。東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県沖では小規模な操業と販売を行う試験操業が続く。東京で経営する店のメニューに試験操業でとれた魚を加え、復興を後押しする福島県出身の男性もいる。 ■アンコウ鍋、東京のお店に 2月16日、東京・秋葉原近くの岩本町の料理店「四代目庄次平(しょうじへい)」の店先にアンコウがつるされていた。店を経営する佐藤武信さん(54)が肝を外して皮をはぎ、手際よくさばく。前日に福島県のいわきで水揚げされた5・5キロのアンコウだ。 佐藤さんはいわき市出身。いわきで水揚げされた魚を買い付け、都内の飲食店に卸す仲買人をしていた。しかし、原発事故の影響で、仕事のめどが立たなくなった。 震災から1カ月後、妻と息子と上京。得意先の飲食店に注文された魚を築地で仕入れ、納める仕事を始めた。だが、震災前と違って「福島・小名浜の魚」という「強み」がなくなり悩むうち、「復興のために地元福島の魚や酒を出す店をつくりたい」という思いが日増しに強くなった。 2015年6月、岩本町の店舗を借りた。店の名は実家の屋号「庄次平」と、14年前に亡くなった4代目の父にちなんでつけた。魚を納める仕事を続けながら、店に立つこともある。ヒラメの刺し身やヤナギガレイの一夜干しなど、週に2、3回は福島でとれた魚を店に出す。酒も福島の蔵元の銘柄を数多くそろえている。 アンコウをさばいた翌日、常連客4人に声をかけ来店してもらった。身や肝、皮を入れたみそ仕立ての鍋に、客は「身がぷりぷり」「肝がとろっとしていて甘い」と舌鼓を打った。長久保あかねさん(44)は「福島のものを食べることで、復興を応援したい」。 カウンターとテーブルで30席の店の家賃や調理機器などのリース代として毎月約40万円を支払う。料理長らに払う人件費などもあり、経営は楽ではない。だが、地元福島の魚を食べて「おいしい」という客の声に手応えを感じているという。佐藤さんは「福島の魚で勝負したい。早く震災前の水揚げに戻ってほしい」。 ■放射性物質、魚種ごと検査 佐藤さんが店で出したアンコウは15日に試験操業で水揚げされた。 この日未明、いわき市漁業協同組合などから、底びきや固定式刺し網漁の漁船など80隻以上が出漁。午前7時、水揚げ港の一つであるいわき市久之浜漁港に漁船が戻ってきた。大きなたるの中にはアンコウやヒラメ、タコ……。水揚げは9トンほどだった。漁師の一人は「きょうは結構揚がった」と満足げだ。 水揚げされた魚は次々と市内にある小名浜魚市場に運ばれ、魚種ごとに仕分けられた。魚種ごとに1匹ずつ検体が市場内の検査室に持ち込まれる。ミンチにした魚を検査機器にかけ、放射性物質濃度を調べる。 検査の結果、基準値超えした検体はゼロだった。 翌16日午前6時。競り開始のベルが、いわき市中央卸売市場に鳴り響いた。ここから、県内外の市場に魚が送られる。「ヒラメは関東で、アナゴは仙台で人気が高いんですよ」と、元卸・いわき魚類の金成裕司さん(56)。メヒカリやヒラメは震災前より値段がよいときもあるという。金成さんは「まずは福島県産の魚を食べてもらい、リピーターを増やしていくしかない」。 ■試験操業対象、97種類に拡大 福島県は国のガイドラインに基づき、福島県沖でとれる海産物の放射性セシウム濃度の調査を続けている。国の基準値(1キロあたり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出される検体は年々減り、2015年4月以降は調べた検体全てが基準値を下回り、16年は通年でゼロになった。 原発事故後、福島県漁業協同組合連合会(県漁連)は福島県沖での沿岸漁業を自粛しているが、12年6月に試験操業を開始。小規模な操業と販売で出荷先での評価を調査するのが目的だ。県の調査で放射性セシウムが安定的に基準値を下回る魚種を選び、当初3種類だった魚種は97に拡大した。 県漁連は、万が一にも基準値超えの魚が出荷されないよう、国より厳しい1キロあたり50ベクレルという基準値を設けて自主検査している。 試験操業による水揚げ量は震災前の1割程度にとどまっている。県漁連の野崎哲会長は「全面操業再開には、出荷制限がなくなることが前提」と話す。現在、安全性が確認されていないスズキなど12種が出荷制限の対象となっている。12種の中には検体確保が難しいケースもあり、全面操業再開には乗り越えなければならない壁が残っている。(沼田千賀子、浅野真) ■(記者後記)安心も売り込みを 文化くらし報道部・浅野真 いわき市での取材中、スーパーの魚売り場や生鮮みやげ物店に立ち寄った。並ぶのは保存のきく干物や冷凍品がほとんど。生鮮魚もあるが、ほとんど他県産だ。地元産の魚が入らないことが多いという。暖流と寒流がぶつかるいわき市沖のヒラメなどは、「常磐もの」として市場で高く評価されてきただけに寂しい光景だった。 本格操業再開への大きなポイントは、いかに消費者に安心して買ってもらえるかにかかっている。水揚げされた魚の放射性物質の測定も丁寧にやっており、安全性は確実に回復している。こうした「安心」情報をセットに売り込みをかければ、販路は広がると思う。私たち消費者もそれに応えたい。だって、魚はおいしいんだから。 ■増える訪日客、東北は伸び悩む 1月下旬、宮城県南三陸町。太平洋に臨むリゾート施設「ホテル観洋」に、米国などの外国人を含む約300人が集まった。東日本大震災の経験や教訓の「語り部」を、どう活用するか考えるフォーラムだ。 ■語り部を養成 観洋は最近、津波にさらされて骨組みだけが残った南三陸町の防災対策庁舎など、震災遺構を回る「語り部バス」に力を入れている。いまは外国語対応も急ぐ。英語圏からの来訪者には、担当課長の倉橋誠司さんが通訳する。中国出身の従業員にも、語り部になってもらうべく研修中だ。昨年5月にはインバウンド課をつくり、ホームページは中国語や韓国語にも対応、レストランには英語メニューを加えた。 取り組みの結果、昨年の外国人宿泊者数は340人となり、前年の3倍に伸びた。それでも全体の1%ほどで、伸びる余地はまだある。 東北の旅館やホテルは、訪日客の取り込みに懸命だ。だが、震災や原発事故の負のイメージが消えず、ある自治体の観光担当者は「せっかく東北に来てもらっても、仙台空港から宮城の松島に寄った後は、世界遺産がある岩手の平泉に直行してしまう」と嘆く。 足止め策のひとつとして注目され始めているのが、逆に震災を伝えて人を呼び寄せる語り部の活用だ。フォーラムを共催した観洋のおかみ阿部憲子さんは「カタリベを外国語でも普及させ、多くの人に東北に来てもらえれば」と語る。 観光庁によると、全国の外国人宿泊延べ人数は2016年が6407万人で、震災前の10年の2・5倍。一方、東北6県は11年に前年の半減以下の18万人に落ち込んだ後、15年まで震災前の水準に戻らず「東北の一人負け」(村井嘉浩・宮城県知事)だった。16年は64万人に増えたが、まだ震災前の1・3倍だ。 政府は、東北の外国人宿泊延べ人数を、東京五輪・パラリンピックがある20年に150万人にする目標を掲げる。17年度予算案では複数県をまたいだ集客策に取り組む自治体に33億円の交付金を用意。ほかにも海外への広告・宣伝費10億円を計上した。 ■国内客も苦戦 ただ、日本人の宿泊も、東北は全国より伸びが低い。震災直後は各地からボランティアなどが訪れたが、13年以降は低迷。帝国データバンクが調べた震災関連の倒産状況では、震災から6年で倒産した業種のトップはホテル・旅館業の120件だった。 太平洋沿岸の旅館やホテルは、水産業者の重要な取引先でもある。観光復興の成否は、沿岸の地域経済を左右するとも言える。(加藤裕則、編集委員・大月規義)
チェルノブイリ原発事故後のウクライナ、ポルタヴァ州における小麦の放射能汚染の推移 セシウム137 ストロンチウム90
2016年06月01日内部被ばくと健康被害 疎開・移住 資料
チェルノブイリ原発事故後のウクライナ、ポルタヴァ州における小麦の放射能汚染の推移 セシウム137 ストロンチウム90 です。食品と暮らしの安全基金 小若順一氏から資料を提供していただきました。原発事故後に放出された、セシウム137、ストロンチウム90の環境中での移動について、メアリー・マイシオ著『チェルノブイリの森 事故後20年の自然誌』(NHK出版、2007年)より、抜粋しました。 原発事故から5年。これからも食品の放射能汚染は深刻になります。単純に汚染は物理的半減期に従って下がるものではないことに注意しましょう。以下からpdfがダウンロードできます。 ウクライナ 小麦中のセシウム137とストロンチウム90の放射能濃度の推移 2016年5月10日、栃木県宇都宮市の小学校の学校給食で、放射能汚染タケノコが使用されました。栃木県の検査では、このタケノコの放射性物質の濃度は、270Bq/kg、173Bq/kg、128Bq/kg(大田原市産)でした。一方、本来使われるはずだった、宇都宮市産は10Bq/kgでした。 栃木県 たけのこの食品中放射性物質の基準値超過について 下野新聞がこの事件を詳しく報道しています。 かつての埼玉県さいたま市の学校給食まるごと放射能検査でも、5日分の保育園の給食から、2.13ベクレル/kgのセシウム134、セシウム137が検出されていました(大砂土保育園)。これは、今回の宇都宮市の学校給食のように、270ベクレル/kgの放射能汚染たけのこを35g分使った場合にも、2.36ベクレル/kgになります。さいたま市の学校給食でも、この放射能汚染タケノコのレベルの食材が使われていた可能性があります。早野龍五氏が提唱する、この学校給食まるごと放射能検査(陰膳法)は、汚染食材の特定をせず、「これくらい少ない放射能汚染だから安全」と、子どもたちに放射能を食べさせる、検査方法です。誤った放射線防護法であると思います。 [解説] <さいたま市の学校給食の場合>上記資料より、大砂土保育園 2012年2月2日~2月8日 5日分の給食 4.131kgで、セシウム134とセシウム137の合計が2.13ベクレル/kg。 つまり、2.13×4.131=8.80ベクレルの放射性物質が混入していたことになります。 <宇都宮市の学校給食の場合>もし、これが1品目のタケノコで放射能汚染が270ベクレル/kgのもの、1人あたり35gを食材として使用しようしていた、とすると、以下のようになります。 270×35÷1000=9.45 ベクレル。 これが給食5日分の4.131kgに混入していたとすると、どれくらいの汚染度(ベクレル/kg)になるのでしょうか? 9.45÷4.131=2.29 ベクレル/kg つまり、大砂土保育園の学校給食のレベルとまったく同じです。さいたま市はこれは非常に小さな内部被ばくだから安全と解説しています。270ベクレル/kgを超えるタケノコのような食材が食べさせられたかもしれないのに。早野龍五氏が提唱する、この学校給食まるごと放射能検査(陰膳法)は、汚染食材の特定をせず、「これくらい少ない放射能汚染だから安全」と、子どもたちに放射能を食べさせる、検査方法です。誤った放射線防護法であると思います。