[解説]

 茨城県東海村や大洗町には、様々な原子力施設があることを改めて知らされました。廃炉作業中の排気搭で「管理区域外」であることから、放射能汚染はガンマ線、ベータ線汚染で4万ベクレル/m2以下、アルファ線汚染で4000ベクレル/m2以下であるはずです。

 那須塩原市の道の駅の土壌の方がよっぽど危険です。しかし、使用済み核燃料の保管がどうなっているのか、注視する必要があります。

〈参考〉

『那須塩原市は「管理区域」。18歳未満立ち入り禁止。飲食禁止。校外学習などもってのほか。さいたま市は再考を!』

内部被ばくを考える市民研究会資料

2018年9月1日

 

非稼働の研究用原子炉、冷却塔倒れる 台風影響か 茨城   

2019年9月9日18時40分川田俊男 朝日新聞 茨城県版

写真・図版 倒壊した材料試験炉JMTRの冷却塔=茨城県大洗町、日本原子力研究開発機構提供

倒壊した材料試験炉JMTRの冷却塔=茨城県大洗町、日本原子力研究開発機構提供

記事に付く写真・図版

 日本原子力研究開発機構は9日、台風15号の強風で、材料試験炉JMTR(茨城県大洗町、5万キロワット)の冷却塔(高さ16.5メートル)が倒壊した、と発表した。廃炉に向けて準備中で、2006年に運転を止めてから稼働していない。核燃料は約100メートル離れたプールに保管しており、外部に放射性物質は漏れていないという。

 機構によると、9日午前7時40分ごろ、協力会社の社員が見回りをしていて、冷却塔が全壊しているのを確認した。午前6時時点では異常がなかった。冷却塔は木造で高さ16.5メートル、幅約30メートル、奥行き11.6メートル。原子炉を冷やすため使った水の熱を大気に放出する。放射性物質を含まない水を流す金属製の配管などがあり、倒壊で配管から30~40リットルの水漏れがあった。

 また、設備の一部が隣にある換気施設に当たり、壁に穴が開いたという。周辺の高さ10メートルの場所で、午前7時に毎秒30.9メートルの最大風速を観測した。

 JMTRは1968年に初臨界。老朽化のため改修工事を進めていたが、新規制基準を満たすのに必要な費用がかさむことから、再稼働を断念した。(川田俊男)

茨城新聞

大洗JMTRで冷却搭倒壊 台風15号の影響

2019年9月10日(火) 茨城新聞 クロスアイ

台風の影響で倒壊したJMTR冷却塔=9日午後6時22分、大洗町成田町、鹿嶋栄寿撮影
台風の影響で倒壊したJMTR冷却塔=9日午後6時22分、大洗町成田町、鹿嶋栄寿撮影

日本原子力研究開発機構(原子力機構)は9日、大洗町成田町の大洗研究所にある材料試験炉「JMTR」の冷却塔が倒壊したと明らかにした。台風15号の影響とみられ、けが人はいない。放射線管理区域外の施設で、放射性物質の漏えいなど外部への影響はないという。

原子力機構によると、午前7時40分ごろ、倒壊が確認された。JMTRは廃止措置に向けた準備中で、2006年8月以降、運転を停止している。同6時の点検では異常はなかった。

冷却塔は木造で高さ16・5メートル、幅30メートル、奥行き11・6メートル。外側がスレート材で覆われている。西側に横倒しになった。敷地内の風量計では当時、秒速22・7メートルの強風が吹いていた。

隣接するJMTR排風機の壁面2カ所も破損。冷却塔の外階段がぶつかったとみられ、直径約80センチと約40センチの穴が開いていた。

原子力機構は「同じような建物の対策を検討したい」としている。(三次豪)