<解説>

 このような、ヨウ素131の海洋汚染の実態のデータがあることを知りました。当然のことながら、大地もヨウ素131で汚染されました。福島のみならず、東北・関東一円で多発している、小児甲状腺がんは、ヨウ素131で汚染された牛乳を飲んだせいではなく、呼吸によってヨウ素131を取り込んだことが主な原因であると思われます。2011年原発事故当時の仙台湾で取れた魚のヨウ素131汚染はどれくらいだったのでしょうか。宮城県は、県は放射能でまったく汚染されなかったような態度を取り、原発事故当時の放射性降下物のデータ(定時降下物)を未だに公表していません。部分的には、原発があった福島県よりも高いヨウ素131で汚染された地域が宮城県にあったはずです。宮城県は県の放射能汚染の実態がどうだったのか、情報を公開するべきです。このままでは、がんや白血病が自己責任の問題になりかねません。

■放射性物質 拡散 「最初は南北沿岸」 仏が予測 仙台湾到達後、東西に 2011年4月5日 読売新聞夕刊1面

 福島第一原子力発電所から、高濃度の放射性物質を含む水が海に流れ出している問題で、放射性物質の拡散は方向によって大きな差があり、最初は沿岸を南北に広がり、東西にはすぐに広がらないことが、仏国立科学研究センターなどの計算でわかった。政府は、「放射性物質は拡散して薄まる」と強調しているが、海域ごとに注意深く監視していく必要がありそうだ。

 仏グループは国際原子力機関(IAEA)の要請を受け、福島県沖の海底地形や潮流、水温、塩分濃度をもとに拡散を予測。公表された動画では、同原発から海に出た放射性物質が沿岸に沿って南北に広がった後、北側の仙台湾から東西に拡散していく様子がわかる。