川内原発1号機の最終的な、「保安規定検査」と「起動後検査」が行われています。

 しかし、2015年8月15日気象庁は、桜島の噴火警戒レベルを3(入山規制)から4(避難準備)に引き上げました。鹿児島地方気象台は、桜島を震源とする火山性地震は2015年8月15日午前7時ごろから多発し始め、「数えられないほど多い」と言っています。一帯、地下で何が起きているのでしょうか?

 2014年1月12日、桜島の「大正噴火」からちょうど100年経ちました。NHKの報道では、京都大学防災研究所 井口正人教授「桜島の大正大噴火級の噴火はだいたい100年から200年の間隔で起きている」「少なくとも今後は警戒を要する時期に入ってきている」と話しています。また、気象研究所 新堀敏基主任研究官は、桜島の大正噴火、今から100年前の降灰では東北地方まで観測されている、と言います。(NHK 桜島大噴火から100年 次の大噴火はいつ?2014年1月12日放映)

『NHK 桜島大噴火から100年 次の大噴火はいつ?』 

 100年前の1914年中央気象台が作成した「大正噴火」(1914年1月12日、13日)での降灰圏です。降灰地域と降灰時刻を示しています。「大正噴火」の際の桜島の火山灰は、噴火から2日で東京、2日半発つと福島にまで達していました。これは各地気象台が観測し実測データです。一部、時刻が逆であると思われたところは川根が修正しました。

 また、以下は気象研究所が、桜島の「大正噴火」と同規模の噴火が起こった場合で、2013年10月の南西の風が吹いた場合の気象条件をあてはまめた場合のシュミレーションです。火山灰は近畿から関西、関東地方まで及び、一部は北海道にまで達します。大阪でも1.3mm、名古屋0.5mm、東京都心0.3mmの降灰が予想されています。

 鹿児島県桜島にはいつも北西の風が吹いているわけではありません。南東の風が吹く場合もあります。そうすると、川内原発を火山灰が直撃することになります。火山灰対策は取られているのでしょうか。自動車は火山灰が1cm降り積もっただけで動かなくなります

記事:首都圏に灰が積もったら 富士山の噴火想定 対策検討 2015年2月9日読売新聞 夕刊

 桜島と川内原発とはたった52kmしか離れていません。これで原子力規制委員会が「新規制基準適合」とするならば、またもや「安全神話」に逆戻りしたと言わざるを得ません。原子力事故と火山の大噴火が同時に起きた場合のシュミレーションを示し、国民に説明すべきです。もし、複合原発災害を想定していないのなら、それは科学でも政治でもありません。無責任です。

 

  また、九州大学が川内原発で福島第一原発と同じような原発事故が起き、同程度放射性物質が海に放出した場合のシュミレーションを発表しています。(2011年7月7日 九州大学応用力研究所 広瀬直毅准教授ら2011 年 3月 11 日からの1ヶ月間に 日からの1ヶ月間に 日からの1ヶ月間に 10PBq (ペタベクレル、×1015)の放射性同位体(RI)が海水中に流出したと仮定、が海水中に流出したと仮定、その濃度 が海水中に流出したと仮定、その濃度が海水中に流出したと仮定、その濃度 が海水中に流出したと仮定、その濃度分布 を移流拡散方程式によってシミュレーョンしています。

 原発事故16日後の放射能汚染のシュミレーションです。

  原発事故37日後の放射能汚染のシュミレーションです。

 原発事故93日後の放射能汚染のシュミレーションです。

 川内原発1号機、2号機が再稼働し、東電 福島第一原発事故と同様なレベル7の過酷事故が起きた場合、この半分の放射性物質が流出することになります。原発事故が起きたら、瀬戸内海や島根のあたりまで日本海が汚染されることになります。

 また、川内原発1号機、2号機の事故と、桜島の大噴火が行った場合、2日半後には東京、福島まで火山灰とともに放射性物質が降り注ぐことになります。以下のシュミレーションで放射能が降ってくる場合を想像して下さい。川内原発の再稼働をあなたは支持しますか?