文科省は2011年10月6日、10月7日に全国一斉に水道水の放射性物質の検出限界を上げた。それまで、埼玉県の大久保浄水場(荒川水系)は国の指定を受けていて、6時間測定の0.1ベクレル/kgが検出限界でした。他の4つの浄水場、吉見浄水場(荒川水系)、庄和浄水場(江戸川水系)、新三郷浄水場(江戸川水系)、行田浄水場(利根川水系)は1時間測定の0.5ベクレル/kgが検出限界でした。

 それを突然、何の説明もなく、2011年10月6日に検出限界を0.1~0.7ベクレル/kgに引き上げました。

文部科学省 水道水中の放射性物質検査について~福島県以外~ P.382に注目。

 以下の2011年5月23日読売新聞の記事「放射性セシウム検出 なぜ大久保浄水場だけ?」をご覧ください。大久保浄水場の水道水のセシウム134、セシウム137、ヨウ素131の検出限界は0.1ベクレル/kgだったことがはっきりと書かれています。他の4つの浄水場も0.5ベクレル/kgだったことが書かれています。

 これを0.1~0.7ベクレル/kgの検出限界に引き上げたのです。つまり、今でも水道水から0.7ベクレル/kgの放射性セシウムが出ているかもしれない、ということです。

  また、この読売新聞の記事から、ゲルマニウム半導体検出器で6時間測定をすれば、水道水でも0.1ベクレル/kgまで測れること(検出下限  0.1ベクレル/kg)、1時間測定だと水道水の場合0.5ベクレル/kgまでしか測れないことがわかります(検出下限  0.5ベクレル/kg)。

   水道水の検出下限が10ベクレル/kgとは一体何分測定しているのでしょうか?高価なゲルマニウム半導体検出器は、高いものだと1,100万円します。宝の持ち腐れ、税金の無駄遣いとしか言いようがありません。

 

 ちなみに神奈川県の水道水の検出限界は10ベクレル/kgです。調べていないのと同じだと思います。

神奈川県 県営水道の放射能濃度の測定結果について