内部被ばくについて、自主的に学習し、周りの方々に広めていくための会
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2014年3月

川内原発再稼働を止めよう!鹿児島県いちき串木野市 避難計画を考える緊急署名過半数1万5464筆を突破! 全戸戸別訪問の協力ありがとうございました。 2014年5月10日~6月20日

[ 2014年4月26日; 10:00 AM to 12:00 PM. ] 鹿児島からの呼びかけ 薩摩川内市に隣接する鹿児島県いちき串木野市では、市民を対象にした、全戸戸別訪問署名、全人口の過半数を目指した署名を開始します。 日  時: 2014年5月10日(土)9:00〜6月20日(日) 毎週土日を一斉戸別訪問日とします。6月20日(日)まで延期を決定しました。(6月4日)       5/10.11 5/17.18 5/24.25 5/31.6/1 6/7.8 の短期間です。集合場所: いちき串木野市署名の会 現地事務所       〒896-0021 いちき串木野市住吉町134番地(市役所東隣/山側)       電話 0996-32-9726(5/8工事) 緊急時0080-6432-6227(江藤)実施主体:避難計画を考える緊急署名の会       事務所に体一つで来ていただければ、住宅地図をお渡しします。事前に、現地事務所に電話を1本入れて頂ければありがたい。ないしは、反原発・かごしまネットにメール info@nanpou.com 予定日の中で、土日2回、4日来ていただける方、大募集です。もちろん1日だけでも大歓迎です。宿泊の方は、寝袋を持参して下さい。事務所では、湯茶接待、ホテルの予約等は一切できません。現地に手間をかけることのないよう、自己完結型応援ということで、よろしくお願いします。 ★川内原発再稼働に対して、大多数の住民が反対している事実を可視化する、唯一の取り組みです。30km圏内9自治体は、九電と安全協定を結んでいますが、「市が九電に意見を言うことができ、九電は誠実に対応」すると明記されているのは、薩摩川内に隣接するいちき串木野市と阿久根市だけです。署名は途中集まった分だけ、5/26の週に陳情書とともに、6月議会に提出されます。 最終的には、6/9の週に総務委員会の議事が始まる前に全署名提出。強硬に進められている再稼働の動きに、地元住民の圧倒的反対の声をつきつけます。13000世帯あります。50戸/日訪問として、全戸回りきるためには延べ260人が最低必要です。留守率50%として、2順するためには500人ということになります。大変な人出が必要ですが、重要な行動となりますので、何卒よろしくお願いします。   ≪5/19(月)向原祥隆さん 記≫  いちき串木野市、全戸戸別訪問署名、2回目の土日を終えました。  先週1人で89筆集めたKSさんの記録を塗り替えようと、気合が入りました。土曜日、出水から参加のMNさんは90筆超え。トップかと息まいておられましたが、その前に上がった私はちょうど100筆。残念でした。  とかとか、自慢している場合ではないのですが、遠く東京から1週間以上詰めてくれている方もいます。北九州、山口から寝袋持参で7人集が駆けつけてくれました。水俣や飯塚からも。頭が下がります。 5/17 土曜日は27人で888筆5/18 日曜日は27人で588筆 末広がりの8が、なんと多いこと! 今週から、平和センターも組織的に参加されています。この集計には入っていません。  次の土曜日、5/24、7時からは、いちき串木野市民文化センター(市役所となり)で宇宙飛行士の秋山豊寛さんを迎えた市民の集い(入場無料)が開かれます。なんと会場は900席。ここで弾みをつけたいところです。  留守率60%以上でしょうか。会えれば7.8割はOKなのですが。とにかく人手が足りません。ご参加よろしくお願いします。 日  時: 2014年5月10日(土)〜6月8日(日) 毎週土日が一斉戸別訪問日。       残りは5/24.25 5/31.6/1 6/7.8 の短期間です。       *平日参加も大歓迎です。集合場所: いちき串木野市 緊急署名の会 現地事務所       〒896-0021 いちき串木野市住吉町134番地       (市役所正面向かって左隣、串木野駅から徒歩10分)       電話 0996-32-9726 緊急時080-6432-6227(江藤)実施主体:避難計画を考える緊急署名の会       事務所に体一つで来ていただければ、住宅地図をお渡しします。事前に、現地事務所に電話を1本入れて頂ければありがたい。ないしは、反原発・かごしまネットにメール info@nanpou.com ≪6/4(水)向原祥隆さん 記≫ 川内原発最大の被害自治体、いちき串木野市へ行こう! 川内原発の足元、薩摩川内市に隣接する最大の被害自治体いちき串木野市。この議会で反対決議をあげてもらい、行政手続き的に川内原発を身動き取れないようにしようということで、5/10から始まった全戸戸別訪問署名です。 5/28には1次集約分として6123筆を、市長さんに提出しました。さらに昨日、6/1の段階では、ついに8655筆まで、積み上げることができました。これまで忙しいところ駆けつけていただいた方、ありがとうございました。 在宅のお宅では、およそ8割の方が署名に応じてくださいます。比較的若い家庭で「うちは関係ないよ」「それどころではない」という反応がみられるのが気になりますが、足を運べば必ず署名が積みあがっていく様子が、写真からも見ていただけるでしょう。 というわけで、いちき串木野市の「避難計画を考える緊急署名の会」では、1万を超えて、全人口の半数1万5千を実現するために下記の方針を決定しました。 1.期間を最終本会議前の 6月22日(日)まで延長する。2.平日を活用する。特に在宅率の高い4:00-7:30のゴールデンタイムを狙う。 いちき串木野へ、行こう!再度の呼びかけます。よろしくお願いします。 日 時:2014年5月10日(土)~6月22日(日)    *平日参加も大歓迎です。      特に在宅率の高い4:00-7:30のゴールデンタイム集合場所:いちき串木野市 緊急署名の会 現地事務所    〒896-0021 いちき串木野市住吉町134番地    (市役所正面向かって左隣、串木野駅から徒歩15分)電話 0996-32-9726    宿泊も可能。寝袋を持参ください。実施主体:避難計画を考える緊急署名の会 ≪6/18(水)向原祥隆さん 記≫ 最後の呼びかけです。 川内原発最大の被害自治体隣接、いちき串木野へ、行こう! 5月10日から始まった、全戸戸別訪問署名活動。1万3千戸全戸訪問も2巡目ほぼ完了。署名も続々と集まり、先週1万を突破。昨日、2回目の市長提出では1万3811筆に達しました。 目標の1万5千筆もはっきりと視界に入ってきました。次の週末が最後の土日。6月21日、22日。 これまで行かれた方、まだ行ったことのない方、ぜひ一度、いちき串木野の現地事務所に足を運んでください。カウントダウンに入った目標1万5千筆達成の瞬間をぜひ現地で迎えてください。 最後の呼びかけです。よろしくお願いします。 日  時:2014年5月10日(土)~6月22日(日)       *平日参加も大歓迎です。        特に在宅率の高い4:00-7:30のゴールデンタイム集合場所:いちき串木野市 緊急署名の会 現地事務所       〒896-0021 いちき串木野市住吉町134番地       (市役所正面向かって左隣、串木野駅から徒歩15分)       電話 0996-32-9726        宿泊も可能。寝袋を持参ください。実施主体:避難計画を考える緊急署名の会 ≪6/30(水)向原祥隆さん 記≫  いちき串木野市に注目いただいた皆様 戸別訪問署名に参加くださった皆様 5/10日から始まった、いちき串木野市の全戸戸別訪問署名、人口の過半数を突破しました。15,464筆(人口は29,995人)お疲れさまでした。ありがとうございました。 さすがに、議会も無視できず、「市民の生命を守る実効性のある避難計画の確立を求める意見書(知事あて)」が6月議会最終本会議(6/26)で、全会一致で可決されました。 推進とはっきり意思表示されたのは5%ほど。市長、議員に名前を知られたくない、九電関係で身内が世話になっている、で書けない方15%。署名に応じてくださった方、80%。というのが、大まかな印象です。 いちき串木野の会では、さらなる活動を展開していく予定です。ご注目、ご協力、よろしくお願いします。 現地事務所からの報告、下記のとおりです。 ☆☆☆ 現地事務所報告 ☆☆☆  鹿児島県いちき串木野市の 「避難計画を考える緊急署名の会」事務所から、高木章次です。6月29日。 ※添付で署名用紙、陳情書(テキスト)、緊急署名の会による意見書案(テキスト)、議員による意見書(2枚もの)をつけます。   〈 5月28日  1回目の署名提出は6,123名〉 〈 6月17日  2回目の署名提出で13,811名となる〉   ※6/18・19・20、県と市による避難計画説明会が市内3カ所で開かれる。 市民から次々に具体的に批判する質問や意見が出されました。 ※6/19日、緊急署名の会の陳情書とその趣旨に沿った意見書案は総務委員会で審議され、3対2で継続審議と決まり、本会議にはでませんでした。賛成でも反対でも決まれば本会議にかけられます。   〈 6月24日  3回目の署名提出で市民の過半数を超える15,464名となる〉 5月10日から始まった「市民の生命を守る避難計画がない中での川内原発再稼働に反対する緊急署名」ですが、6月24日午市役所前で5mほどの横断幕を広げたあと、午後2時45分、市長と市議会議長に三次集約分の1,653筆を提出し、累積署名数は15,464名となりました。    目標としていたいちき串木野市の人口3万人(今年の5月で29995人)の過半数を超えたことになります。九電の関係者が多数いる地域での隣接自治体としては画期的な事と思います。提出の模様は地元テレビや新聞で報道されました。    署名集めは、広く呼びかけられ、いちき串木野市の市民だけでなく、鹿児島県内、九州だけでなく、大阪、福井、三重、関東からの市民も参加して行われました。    ※当初は住民投票条例の可決をめざすことも検討されましたが、6月の鹿児島県議会と薩摩川内市議会で再稼働が同意されてしまうのではないか、その短いスケジュールと地元いちき串木野市の市民運動の人数からは無理と判断(地元市民でないと署名が集められない)、人口の過半数の署名をめざすということになりました。これが4月に入ってからです。会議が重ねられ、5月10日から戸別訪問開始となりました。 ※避難計画ができたら再稼働を認めるのか?という質問されることがあります(原発反対の人が)。避難計画を現実的に考え始めたら、避難計画はできないという結論に達して、再稼働はあり得ないとなります。そして帰って来れない避難・・・。原発事故がどういうものか一般の人が日常生活の延長で考えられる良い切り口と思います。大事故は起きることが前提の再稼働です。原発事故が自然災害と同様に扱われる異常さを皆が声を上げればと思います。   〈 6月26日  「市民の生命を守る実効性のある避難計画の確立を求める意見書」が議員提案され、全会一致で可決。〉   提出者は中里 純人議員、賛成者は宇都耕平議員、東 育代議員でした。 中里議員の提案説明では、再稼働反対であり、署名が過半数を超えた事も話していますが、意見書には再稼働反対も署名のこともはいっていません。※  継続審査になってしまった市民の陳情は生きているので、次の9月市議会(または臨時議会)にかけられ決議されればと思いますが、どうなるかわかりません。    全議員は18人。議長を除く17人の内9人が賛成すれば、再稼働反対の意見書が本会議で可決することになります。反原発、脱原発の議員は7人ということでしたが、増やすことができず、全員一致で可決できるレベルはここまでということでしょうか。  署名は無視できなかったのでしょう、緊急署名の会の意見書案の避難問題について、(署名の要求項目に、スクリーニングと火山の問題を追加しています)をほぼ取り入れた議員による意見書となっています(添付資料で比べてください)。  再稼働反対が入っていませんが、ここまで具体的に避難計画の問題点を指摘した意見書はないと思います。    〈今後〉6/26現在。  署名は続けます(6/27現在で、81筆の追加。大雨続きもあり、この数日は署名集めはお休みです)が、今後は広く呼びかけず、いちき串木野市民により続ける事になります。次の目標は16,000です。また、議員全員への公開質問状を検討する予定です。    ※本会議の録画はその内、市のHPに掲載されると思います。   以上   *資金カンパもお願いしています。郵便振替反原発・かごしまネット01780-7-137859 ——————————–図書出版南方新社向原祥隆〒892-0873鹿児島市下田町292-1TEL099-248-5455FAX099-248-5457info@nanpou.com——————————–

4/19(土) 4月例会のお知らせ

[ 2014年4月19日; 1:30 PM to 5:00 PM. ] 4月の例会のお知らせです。 日 時 4月19日(土)13:30~17:00 場 所 浦和コミュニティーセンター第6集会室(パルコ10階) 参加費 会員の方300円    一般参加の方600円    高校生以下は無料 テーマ 1.沖縄石垣島の空間線量、香港の空間線量は? 報告:新井 忍     2.多発する福島の小児甲状腺がんー「放射能のせいではない」と放射線医学総合研究所、環境省、国連科学委員会(UNSCEAR)が大合唱       その真実とは?              報告:川根 眞也     3. 次々拡大される、東京第一原発周辺の試験操業 魚のストロンチウム90の汚染の実態とは?   報告:川根 眞也     4.  茨城県7市で開始される子どもの甲状腺超音波検査  報告:川根 眞也     5.  再稼働一番乗りを許さないー川内原発周辺の活断層、火砕流の本当の評価 パンフレット『川内原発直近の巨大活断層と幾度も襲った火砕流ー川内原発の再稼働はこれで消える』反原発・かごしまネット編 カンパ100円 より  報告:川根 眞也     6.食品と暮らしの安全基金 小若順一氏ら 第5回ウクライナ調査から  「畑に化学肥料を投下して、きのこ、ベリー類を食べるのをやめたら足の痛みが消え、頭痛がなくなった」  報告:川根 眞也         7:会員からの情報交換~最近見た映画、聞いた講演会、読んだ本とこれからの企画案内、取り組みの呼びかけ~ 会員     8:内部被ばくに関する最新情報から 報告:川根 眞也  

4/11(金) 4月世話人会のお知らせ

[ 2014年4月11日; 7:00 PM to 9:00 PM. ] ★★★4月世話人会を開催します!★★★ 日 時 4月11日(金)19:00~21:00場 所 市民活動サポートセンター    (JR浦和駅東口浦和パルコ9階)

2014年3月18日の原子力規制委員会との交渉まとめ

 2014年3月18日の原子力規制委員会(原子力規制庁)との交渉まとめ   呼びかけ: 原子力発電に反対する福井県民会議、サヨナラ原発福井ネットワーク、原子力資料情報室、若狭連帯行動ネットワーク(事務局担当)  2014年3月18日の原子力規制委員会(原子力規制庁)との交渉で明らかになったことを、今後のため、簡単にまとめておきましょう。  第1に、新基準適合性検討の審査は事務局である原子力規制庁で実際行っており、審査の中身に関する質問に対しては適切な判断の下、事務局で回答を作成していること、したがって、原子力規制委員会田中委員長宛に提出した今回の公開質問状に対しても、その回答作成は事務局に一任されており、公開質問状を委員長や委員に見せることはあっても、回答について原子力規制委員会はもとより委員長や委員の決済、了承、確認などは一切受けていないことが明らかになりました。  第2に、断層モデルでは耐専スペクトルと比べて地震規模が1/2以下で、地震動評価結果も1/2以下になることについて、最初は「手法が違うので地震規模が違ってもしようがない」とうそぶいていましたが、北米中心のデータと国内データの違いによるものであることを理論的に追及されるや、「したがって、一つの手法だけじゃなくて二つの手法、いろんな手法を使って基準地震動を作っている」と述べ、事実上、逆断層以外の多くの場合、断層モデルが過小評価になっていることを認めました。しかし、実際には、最も重要な近距離の活断層に対して、耐専スペクトルは適用範囲外だとして用いられず、断層モデルで基準地震動が作成されているのです。これでは、断層モデルで地震動が過小評価されることを知った上で、断層モデルで基準地震動を策定しているということになります。こんな理不尽なことは許せません。  第3に、原子力安全委員会の時代に、断層モデルの地震規模を松田式に合わせて断層モデルのほうを修正して地震動評価を行うと耐専スペクトルに合うという検討を行っていたのですが、規制庁はこれを知りませんでした。また、地震調査研究推進本部が警固断層の強震動評価を行う際に、松田式から地震規模を求め断層モデルをこれに合うように修正するレシピを提案して警固断層に適用していることを規制庁は知りませんでした。つまり、原子力安全委員会が行っていた断層モデルに関する検討結果が規制委員会に継承されていないこと、地震調査研究推進本部による断層モデルの修正レシピなど基本的な重要事項について調査・検討していないことが明らかになったのです。  第4に、規制庁は当初、耐専スペクトルの適用範囲は極近距離以遠だと主張していましたが、規制委員会の審査会合において高浜3・4号では極近距離以遠で耐専スペクトルを求めていることを失念しており、鳥取県西部地震で震源断層直上の賀祥ダムの地震観測記録が耐専スペクトルに合うことを原子力安全委員会で確認していたことを知りませんでした。つまり、耐専スペクトルの適用範囲を極近距離以遠に限定できないことさえ認識していなかったことが明らかになったのです。  第5に、活断層による地震規模を震源断層の長さから松田式で行うことについて、1995年の阪神・淡路大震災の直後に原子力安全委員会で検討し、断層長さと地震規模の平均的な関係は松田式でほぼ表すことができ、国内外のデータに良く合うことが確認されていることを規制庁は知りませんでした。これは重大なことで、耐専スペクトルでは断層長さから松田式で地震規模を求めており、そうするのが地震学界では通説になっているのですが、これを断層面積に直す際に、北米中心のデータでは断層幅が日本国内より長いため断層面積が大きくなること、その結果、断層面積から地震規模を求める断層モデルでは国内の活断層に対して地震規模が小さくなることを規制庁は認識していなかったのです。  第6に、2008年岩手・宮城内陸地震では地下地震計で1000ガルを超える地震動が観測されており、基準地震動と同じ解放基盤表面はぎとり波に直すと2000ガル近くになるのですが、これを耐専スペクトルに反映させるべきだと主張したところ、規制庁は「震源を特定せず策定する地震動」で検討していると回答してきました。しかし、「震源を特定せず策定する地震動」に関する審査会合の議論では、地域特性からそのような地震が起こらないという主張が通り、結果として考慮外に置かれているのです。耐専スペクトルへの反映は地域性とは無関係であり、マグニチュード、等価震源距離、地震観測記録、地盤情報があれば可能です。これを指摘すると、規制庁は黙りを決め込んだのです。  第7に、川内1・2号では、通常の断層モデルとは異なり、地震規模から応力降下量などの断層パラメータを決めるのではなく、応力降下量を小さく固定してから地震規模を逆算していました。このため、見かけは地震規模が松田式で求めた値にほぼ等しいのですが、最初から応力降下量を小さく設定しているため、地震規模に対応した応力降下量の値よりかなり小さくなっていて、地震動評価結果が耐専スペクトルの1/2~1/3になっていることを指摘されると、規制庁は沈黙戦術へ戻り、地震規模は通常の断層モデルより大きいので保守的だと見当外れの回答に終始したのです。しかし、アスペリティの平均応力降下量が小さいためアスペリティ面積が異常に大きくなっていることについては認めざるを得ませんでした。つまり、規制庁は断層モデルの適用法も満足に知らないで使っていることが明らかになったのです。  第8に、川内からの参加者が、国土交通省による川内原発近くの川内河口ボーリング図の中に12.5万年間に地層が-36.1m動いた証拠があること、周辺にある3本のリニアメントのうちの1本が敷地内に繋がっている可能性があることを指摘し、福島みずほ議員も活断層の調査を川内でも行って頂きたいと強く要望されました。規制庁は「持ち帰る」と約束しました。また、規制庁の川内出先に公開質問状を二つ提出し、「規制庁へ届ける」旨の確約があったのに,規制庁は見たことがないため、「帰ってどこにあるのか調べる」と約束しました。  最後に、交渉での規制庁の回答があまりにズサンであり、回答者も基本的なことを知らずに黙り込む有様で、これでは話にならないため、川内1・2号の審査書案が完成する前にしっかり責任を持って回答できる人を出席させてセカンドラウンドをやりたいと提案し、「持ち帰って検討する」ことになりました。 資料『川内原発 原子力規制委員会の再回答拒否に厳重抗議し、地震動評価手法の至急見直しを求めます 2014年3月24日』  

川内原発 原子力規制委員会の再回答拒否に厳重抗議し、地震動評価手法の至急見直しを求めます 2014年3月24日

2014年3月24日原子力規制委員会委員長田中俊一様 再回答拒否に厳重抗議し、地震動評価手法の至急見直しを求めます    私たちは3月18日に「高浜3・4号と大飯3・4号に則した耐専スペクトルと断層モデルによる地震動評価に関する公開質問状」(2014年3月5日付)および「川内1・2号の地震動評価に関する追加質問」(2014年3月17日付)への回答を原子力規制庁の担当者から受け、質疑を行いましたが、担当者による回答は全く不十分でした。そこで、3月31日に再回答を求めるべく、3月19日付で「公開質問状への再度の詳細回答のお願い」を貴職に提出したところです。しかし、3月20日の夕方には規制庁担当者より、「前回の集会で申し上げたとおりで、別段変わった返答はできない。」「当該原発は審査中でもあり、途中段階では具体的なことはこれ以上回答できない。」「今後、意見募集をしていくので、是非そこへの意見提出をしていただきたい。」と電話連絡をしてこられ、再回答を拒否されました。これは、地震動評価手法における根本的な問題点を放置したまま地震動評価を行うことを宣言したに等しく、極めて由々しきことであり、厳重に抗議いたします。 その上で、3月18日の交渉で明らかになった地震動評価手法の下記問題点について、原子力規制委員会として責任を持って調査・検討し、地震動評価手法を至急見直されるよう強く要請いたします。また、これらの検討結果について後日説明を受ける機会を持って頂くよう求めます。 (1) 耐専スペクトルの適用性について、原子力安全委員会で検討された内容を精査し、原子力規制委員会での新基準適合性審査会合での議論との整合性について十分検討すること。 資料1:原子力安全委員会,応答スペクトルに基づく地震動評価」に関する専門家との意見交換会(2009.5.22)とりわけ、資料第1-1号および第1-2号資料2:原子力規制委員会,第63回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合(2013.12.25)の資料第3-2号および第59回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合(2013.12.18)の資料第2-3号資料3:原子力安全委員会,第62回地震・地震動評価委員会及び施設健全性評価委員会WG3第62-7号(2010.3.3) (2) 2008年岩手宮城内陸地震など最近のM7クラスの内陸地殻内地震の地震観測記録を用いて耐専スペクトルを再構築し、適用範囲を広げ、それを新基準適合性審査会合に適用すること。 資料4:原子力規制委員会,発電用軽水型原子炉施設の地震・津波に関わる新安全設計基準に関する検討チーム第10回会合、震基10-3(2013.3.22) (3) 松田式による震源断層の長さから地震規模を算定する方法について、原子力安全委員会で再評価された内容を精査し、新基準適合性審査会合で地震規模を過小評価しないように徹底すること。 資料5:第166回原子炉安全専門審査会(1999.2.10),第9回原子力安全委員会臨時会議(1999.2.18)および原子力安全委員会原子力安全基準専門部会第14回耐震指針検討分科会地震・地震動ワーキンググループ(2004.3.3)資料6:中央防災会議第26回「東南海,南海地震等に関する専門調査会」参考資料,中部圏・近畿圏の内陸地震の震度分布の検討資料集,図2.3.2(2006.12.7) (4) 断層モデルでは断層面積から地震規模を求めているが、スケーリング則を求める元データが北米中心の地震データと国内地震データでは断層幅に大差があり、日本国内にそのまま適用できるどうか検討すること。 資料7: Somerville, P. G., 入倉孝次郎,澤田純男,岩崎好規則,田居優,伏見実:地震断層のすべり変位量の空間分布の検討,第22回地震工学研究発表会,291-294(1993)資料8:武村雅之:日本列島における地殻内地震のスケーリング則—-地震断層の影響および地震被害との関連—-,地震第2輯,51,211-228(1998)資料9: Somerville, P.G., Irikura, K., Graves, R., Sawada, S., Wald, D., Abrahamson, N., Iwasaki, Y., Kagawa, T.,Smith, N. and Kowada, A.: Characterizing crustal earthquake slip models for the prediction of strong ground motion,Seismological Research Letters, 70, 59-80(1999)資料10:入倉孝次郎,三宅弘恵:シナリオ地震の強震動予測,地学雑誌,110,849-875(2001) (5) 地震調査研究推進本部は松田式から求めた地震規模に基づいて震源断層の長さと幅を修正した断層モデルを構築しているが(たとえば警固断層)、この方法を原子力発電所の地震動評価に用いない理由を明確にすること。 資料11:地震調査研究推進本部地震調査委員会:警固断層帯(南東部)の地震を想定した強震動評価について(2008.4.11)および震源断層を特定した地震の強震動予測手法(「レシピ」)(2009.12.21改訂) (6) 日本国内の地震観測記録に基づいて断層モデルのスケーリング則を根本的に見直し、断層モデルを国内用に改め、これを用いて原子力発電所の地震動評価を行うこと。断層モデルが再構築されるまでは、震源断層の長さから松田式で地震規模を求め、それを断層モデルの地震規模に適用して地震動評価を行うか、推本の採用している修正レシピを用いるか、いずれかの方法で地震動を安全側に評価すること。 (7) 基準地震動の策定に際して、耐専スペクトルにおいては、倍半分のバラツキがあることを考慮して余裕を持たせること。また、断層モデルでは、「基準地震動及び耐震設計方針に係る審査ガイド」で「震源の極近傍での地震動の特徴に係る最新の科学的・技術的知見を踏まえた上で、さらに十分な余裕を考慮して地震動が評価されていることを確認する。」と規定しているが、十分な余裕をもたせるためのルールを明確にすること。 添付資料:原子力規制委員会(原子力規制庁)との交渉記録http://wakasa-net.sakura.ne.jp/news/nrc20140318r.pdf 以上呼びかけ団体:原子力発電に反対する福井県民会議、サヨナラ原発福井ネットワーク、原子力資料情報室、若狭連帯行動ネットワーク(事務局担当)賛同団体・個人:(2014.3.20現在78団体、373個人) 【賛同される方は以下にご連絡下さい】 連絡先:若狭連帯行動ネットワーク久保TEL 072-939-5660 dpnmz005@kawachi.zaq.ne.jp長沢TEL 072-269-4561 ngsw@oboe.ocn.ne.jp

海に広がるストロンチウム90 魚の放射能汚染を調べよ

 福島県、東京第一原発20km周辺の試験操業の海域がどんどん拡大されています。原発内のメルトダウン、メルトスルー、メルトアウトしている核燃料デブリを冷やすための水がどんどん、原子炉建屋⇒タービン建屋⇒大地⇒海 へと流出し続けているにもかかわらず。  原発から汚染された水とともに、猛毒のストロンチウム90が流出、拡散そして生物濃縮が進行しているにもかかわらず、日本政府、水産業界は現実を直視していません。  2012年1月の時点で福島県の名産である、シラウオ(正式名称はイシカワシラウオ)は0.4ベクレル/kgのストロンチウム90で汚染されていました。放射性セシウムはたった47ベクレル/kgなのに。少なくともシラウオは放射性セシウムの100分の1くらいのストロンチウム90で汚染されている、と考えるべきです。  茨城県日立沖のシラスからも放射性セシウムが0.42~3.0ベクレル/kg出ています(2013年11月6日茨城県環境放射線監視センター調べ、他)。このシラスのストロンチウム90の汚染は調べられていません。水産総合研究センターは茨城県沖、千葉県沖、東京湾、宮城県沖、岩手県沖、青森県沖の水産物のストロンチウム90汚染をほんの一部分しか調べていません。 水産総合研究センターによる水産物ストロンチウム等調査結果  少なくとも、水産総合研究センターは福島県沖を中心とする太平洋沿岸および沖合の水産物のストロンチウム90汚染について、毎月数千検体は調べるべきです。そうでなければ、私たちは安心して魚を食べられません。  福島県相馬市松川浦産のあさりから放射性セシウムが52ベクレル/kg出ています。(2013年11月27日 福島県農業総合センター調べ)位置としては、はやま湖からの水が流れ込んでいる可能性があります。このあさりのストロンチウム90汚染はないのでしょうか?  <追記> ユメカサゴから基準値超セシウム検出 試験操業は継続  いわき沖の試験操業で捕獲したユメカサゴ(ノドグロ)から食品の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたことを受け、いわき市漁協など漁業関係者は3日、同市で緊急会議を開いた。 同魚種の試験操業は継続し、検査体制の強化を図ることで意見を一致させた。同魚種の試験操業は2014年3月4日以降に日程を決める。 出席者らは、出荷自粛で流通を水際で防げた点を評価した。その一方で、深海魚のユメカサゴから検出されたことから、他の魚種への影響を懸念する声も上がった。「海底の調査が必要ではないか」などの指摘もあった。 (2014年3月4日 福島民友ニュース)  アカガレイ出荷停止 エゾアワビ、5月試験操業調整  相馬双葉漁協が2014年3月12日に実施した試験操業で漁獲したアカガレイから1キロ当たり54ベクレルの放射性セシウムが検出され、同漁協といわき市漁協が出荷を停止したことが13日、分かった。同日、県水産会館で開かれたいわき市漁協の試験操業検討委員会で報告された。 食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)は下回っているが、県漁連が独自に定めた試験操業の出荷基準である同50ベクレルを上回った。今後は複数回のモニタリングを実施して数値を確認した上で、出荷の再開を判断する。 委員会では、エゾアワビの試験操業を2014年5月から実施する方向で調整する方針についても確認した。 (2014/03/14 12:09 福島民報)      

内部被曝からいのちを守る『健康ノート』

 内部被曝からいのちを守る『健康ノート』が完成・出版されました。川根も一部編集に携わりました。市民と科学者の内部被曝問題研究会・医療部会の製作・編集です。  2部作で、1部は資料編、もう1部はカルテ編です。資料編には、東京第一原発事故からの経過のメモ、2011年3月11日からの福島県および関東・東北地方の天気、放射能プルームが襲った地域、福島県の心臓疾患および脳血管疾患による死亡率の増加と放射性降下物との関係、など掲載しています。  税込価格 840円です。 健康ノートご注文先は 垂井日之出印刷  TEL:0584-22-2140  FAX:0584-23-3832  ■取扱い書店■ 取扱い書店を募集しております。 (問い合わせ)kawaneアットマークradiationexposuresociety.com 内部被ばくを考える市民研究会 <愛知県名古屋市> ほっとブックス新栄  〒461-0004名古屋市東区葵1丁目22-26 TEL:052-936-7551  

福島第一原子力発電所事故により放出されたヨウ素131の地表面沈着量

 日本原子力研究開発機構が2013年6月27日、『新たに開発した航空機モニタリング解析手法を用いて福島第一原子力発電所事故により放出されたヨウ素131の地表面沈着量を導出-米国エネルギー省が事故後初期に測定した結果を日米共同研究により解析-』を公表しました。その中で日本で初めて、ヨウ素131の地表沈着量の実測値による汚染マップを公表しています。  このヨウ素131汚染マップは2011年4月3日段階。単位はベクレル/㎡です。赤く塗られた地域はヨウ素131が300万ベクレル/㎡を超えていました。  この論文は、米国保健物理学会誌Health Physics 8月号に掲載され、同誌ON-LINE版でも発表されています。(有料) Enhanced Analysis Methods to Derive the Spatial Distribution of 131I Deposition on the Ground by Airborne Surveys at an Early Stage after the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant AccidentTorii, Tatsuo*; Sugita, Takeshi*†; Okada, Colin E.‡; Reed, Michael S.‡; Blumenthal, Daniel J.§  また、学習院大学教授の村松康行氏らも、2013年7月2日に「ヨウ素129 の測定を通じたヨウ素131 の土壌濃度マップ」を公表しています。しかし、これは2011年6月14日時点でのヨウ素131汚染マップであり、東京第一原発のメルトダウン、メルトスルーから3カ月も経った時点での推定です。上記の日本原子力研究開発機構の2011年4月3日時点からも約72日後の推定であり、ヨウ素131の半減期8日の9倍の日数は発った時点です。つまり、ヨウ素131は9半減期を過ぎています。(1/2)9=1/512。すなわち、日本原子力研究開発機構の2011年4月3日時点での推定値の約500分の1の汚染度にわい小化されたヨウ素131汚染マップです。村松氏らの研究は福島県など東北・関東地方の人びとの初期被ばくの推定にはまったく役に立たない研究である、と思います。    これは2011年6月14日時点ですから、上記の日本原子力研究開発機構の2011年4月3日時点と比べるためには500倍します。赤色の5000ベクレル/㎡超えの地域は2011年4月3日時点では250万ベクレル/㎡超えであったと考えられます。  チェルノブイリ原発事故は1986年4月26日に起きました。以下がその14日後、1986年5月10日時点でのヨウ素131によるベラルーシ共和国の汚染マップです。  上図の赤に縦線が引かれている地域はヨウ素131が185万~555万ベクレル/㎡沈着している地域です。日本原子力研究開発機構のヨウ素131の地表沈着量マップの赤い地域に相当します。  そして、この地域では小児甲状腺がんが多発しました。下がベラルーシ共和国の各行政区ごとに発症した小児甲状腺がんの子どもたちの人数を表しています。1990年から2000年までの11年間で合計953人の子どもたちが小児甲状腺がんにかかりました。チェルノブイリ原発事故前はベラルーシ共和国全土で小児甲状腺がんにかかる子どもは1年間に0~2人でした。  

原発の再稼働基準を見直すべき~断層モデルと耐専スペクトル~

 原発周辺の活断層が引き起こす地震動を見積もる計算法には2つあります。  断層モデルと、耐専スペクトルです。  日本政府と九電力は断層モデルを採用していますが、想定する地震動は、意図的により小さく見積もられています。  この断層モデルが想定する地震動が、原発の耐震設計の基準である基準地震動(Ss)を大きく下回るので、その原発は想定する地震に耐えられるというのが、政府と九電力の主張です。  しかし、耐専スペクトルを使って、原発周辺の活断層が引き起こす地震動を見積もると、断層モデルの2~3倍の地震動へと増加してしまいます。  これは基準地震動(Ss)に迫るもので、全国の原発の耐震性をおびやかすので、政府・九電力は、耐専スペクトルの採用を避けてきました。   しかも、この耐専スペクトルでさえ、原発に近いと想定される活断層が引き起こす地震動は、評価の対象から外されているので、原発から遠く離れた活断層が引き起こす地震動しか想定していません。  ですから、2008年の岩手宮城内陸地震で観測された、1000ガルを超えるような、強烈な地震動はあえて無視されています。  だから耐専スペクトルは、さらに1.5~4倍強い地震動を想定しなければなりません。  そうなった場合、新たに想定される耐専スペクトルは、基準地震動(Ss)を超えてしまい、全国の原発は、耐震性が立証できなくなります。  このようなイカサマの地震動評価を、政府に改めさせる必要があります。  川内・玄海原発の基準地震動は1500ガル以上へ大幅に引き上げるべきです。 ー3・18 原子力規制委員会との交渉よびかけ文より(原子力発電に反対する福井県民会議、サヨナラ原発福井ネットワーク、原子力資料情報室、若狭連帯行動ネットワーク事務局担当) 九州電力リーフレット 玄海・川内原子力発電所の安全対策について pp.10より ※ ガルとは 加速度の単位。1ガルは、1秒(s)に1センチメートル毎秒(cm/s)の加速度の大きさ。1 Gal = 0.01 m/s²。地球表面における重力加速度はおよそ981ガル(重力加速度)。 ※ 世界最大の地震による加速度は、岩手・宮城内陸地震(2008年6月14日)の際に岩手県一関市厳美町祭畤で観測した4022ガル。

「報道ステーション」に対する福島県立医大の見解は撤回するべき

「報道ステーション」に対する福島県立医大の見解は撤回するべきです。  2014年3月11日、原発震災から3年目のこの日に、テレ朝が渾身の報道番組を放映しました。『報道ステーション 福島原発事故から3年 わが子が甲状腺がんに 苦悩の日々を母が告白 放射線との因果関係は チェルノブイリで検証 失われたデータ……国と県の責任は』。  このキャプションを読んだだけで、番組製作者側の思いが伝わってきます。  何度も動画が消されますが、是非、ご自身で検索してご覧下さい。私は「わが子が甲状腺がんに 報道ステーション 動画」で検索して見つけました。また、繰り返しご覧下さい。今、福島で起きていること、これから起きること。そして、東北、関東で今起きている事とこれから起きることを考えるヒントをいくつも与えてくれる番組です。 ※ 動画がたびたび削除されるので、全文を写真つきで書き起こされた方がいます。こちらをご覧下さい。 ウィンザー通信 「こんな有り得ないことをする福島県を、政府を、まだ信じるのですか、頼るのですか?←報道ステーション」 2014年3月12日    福島県立医大が2014年3月12日付けで、『平成26年3月11日「報道ステーション」の報道内容についての 福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センターの見解』を出しています。読むに値しない見解です。 『平成26年3月11日「報道ステーション」の報道内容についての 福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センターの見解』 内容要約 1.「(福島県の)甲状腺がんの方の平均年齢が16.9歳(2013年12月末日現在)であり、従来より知られている小児甲状腺がんの年齢分布に非常に似通っている」ので、「福島第一原発事故の影響によるものとは考えにくい」 2.「チェルノブイリでは放射線の感受性が高い0~5歳(被ばく時年齢)の層に多くの甲状腺がんの方が見つかったのに対し、福島では現在のところ、その年齢層には甲状腺がんの方は見つかっていない」ので、「福島第一原発事故の影響によるものとは考えにくい」 3.「放射線の影響の有無を解析するには時間を要します。今後も長きにわたり繰り返し検査を継続し、更に慎重に見ていく必要がある」  川根のコメント 1.について。そもそも0~18歳は甲状腺がんにかからなかった。原発事故前までは。原発事故前でも0~24歳まで拡大しても、10万人の甲状腺がんの罹患率は0.58人/10万人あたり です。 『0-15歳以下の小児甲状腺がんは年間6000人のでたらめー清水一雄 日本甲状腺外科学会前理事長』  福島の子ども達の現時点での甲状腺がんの罹患率は、受診者数 26万9354人で、75名の甲状腺がんおよび疑いですから、その10万人あたりの罹患率は27.8人/10万人あたり です。これは原発事故前の罹患率(0歳~24歳) 0.58人/10万人あたりの実に48倍です。  これを原発事故の影響ではない、とするのは政治的な見解と言わざるを得ません。 2.について。あの山下俊一氏が2000年に書いた論文の中の資料にも、原発事故当年から3年目までは、甲状腺がんを発症した子は14歳くらいが中央値でした。  これは、小さい子は穿刺細胞診(せんしさいぼうしん)をしなかったからではないでしょうか?福島でも本当に小さい子はたとえ結節は5.1mm以上あってもほとんど穿刺をしていないのではないか、と疑われます。  原発事故当時0~6歳の子どもに甲状腺がんが多発するのが、明らかになるのはこれからだ、と思います。 3.について「放射線の影響の有無を解析するには時間を要します。」問題なのは、放射線の影響で甲状腺がんが多発しているのか、否かではなく、ありえない勢いで福島で子どもたちが甲状腺がんにかかっている、ということです。  チェルノブイリの教訓によれば、大人の甲状腺がんとは違い、放射性物質誘発がんである小児甲状腺がんは、進行が著しく早く、また、リンパ節や肺への転移も多い。部分摘出手術では再発の危険性がある、ということです。  子どもたちは、放射性物質の影響を調べるモルモットではありません。福島県立医大は医療機関としての責任と自覚を持つべきです。  福島県立医大の医師と看護師は全員、あの2011年3月15日の爆発の時点で安定ヨウ素剤を服用していました。福島県民にも、個人の判断で服用させるべきではなかったのでしょうか?  たとえ、政府、福島県知事が指示を出さなくても。 また、 4.「県民健康管理調査は甲状腺検査を含め、福島県からの委託により、県立医大が実施しております。実施主体は県立医大ではあるものの、その運営や評価については、これまでも福島県、あるいは『健康管理調査』検討委員会に報告し、チェックを受けており、実施の権限が県立医大に集中しているわけではございません。」 と見解は述べています。  2013年6月5日まで健康管理調査検討委員会の座長だった、山下俊一氏(福島県立医大副学長)は2012年1月16日付けで、甲状腺学会の会員宛てに、A2判定(5.0mm以下の結節や20.0mm以下の嚢胞が観察された)の子どもには「追加検査の必要がない」と説明し、事実上、「福島県立医大以外では甲状腺超音波検査をやるな」、と趣旨の通知を出しています。  これは明らかに小児甲状腺がんの検査の実施の権限を、県立医大に一カ所に集中させ、子どもたちと保護者のセカンド・オピニオンの権利を奪うものです。   事実として、福島県立医大以外の医療機関が甲状腺超音波検査を行えないよう圧力をかけ、福島県立医大、そして、放射線医学県民健康管理センターにすべての子どもたちのデータを集めるやり方はやめるべきです。診断はするけれども治療しなかったABCCとまったく同じやり口です。穿刺細胞診(せんしさいぼうしん)で悪性と判断されながら、手術を意図的に遅らせているケースもあると聞いています。この意味からも、医師の倫理綱領違反であると思います。この見解は見解の名に値しません。即時、撤回すべきだと思います。                

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