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年間被ばく1ミリシーベルト以下とは

国際放射線防護委員会(ICRP)の一般人の被ばく許容線量 1ミリシーベルト(mSv)を守るためには[埼玉県版]

国際放射線防護委員会(ICRP)の一般人の被ばく許容線量 1ミリシーベルト(mSv)を守るためには[埼玉県版] 外部被ばく線量+内部被ばく線量=1ミリシーベルト(mSv)以下です かつ、国際放射線防護委員会(ICRP)の試算では、外部被ばく:内部被ばく=1:4です。つまり、外部被ばく線量が0.2ミリシーベルト(mSv)以下。内部被ばく線量が0.8ミリシーベルト(mSv)以下です。 外部被ばく線量の計算 現在の空間線量の上限をXとします。 外部被ばくによる空間線量={現在の空間線量X―自然放射線(バックグラウンド)}                   ×24×365です。ちなみに、国際放射線防護委員会(ICRP)は、鉄筋コンクリートの屋内に入ると、屋外の40%の空間放射線量になると試算しています。しかし、ご自分で測っている方はわかるように、屋内と屋外との放射線量は今は一緒です。40%に減ることはありません。なので屋内と屋外を区別しないで計算すべきです。※1 文科省の環境放射能水準調査結果によれば、埼玉県での過去の平常値の範囲は 0.031~0.060 マイクロシーベルト/時です。これを自然放射線(バックグラウンド)と言っています。しかし、この0.060は非常に高い値です。これはチェルノブイリ事故の際の空間放射線量である疑いが出てきました。※2文科省が放射線量計「はかるくん」を全国に貸し出し、1990~1998年までの9年間の平均の放射線量を出しています。それによると、9年間の平均は埼玉県で、0.036マイクロシーベルト/時(9年間の平均 埼玉県)※3また、福島第一原発からの大量の放射性物質が飛来する直前の3月12日の埼玉県環境放射能モニタリングポストの値は、1日を通して以下のようでした。0.033~0.034 マイクロシーベルト/時※4この※2と※3の値から、0.036を自然放射線(バックグラウンド)と仮定します。    自然放射線以外の分で外部被曝として浴びる限度が0.2ミリシーベルト(mSv)ですから、これを1時間あたりに直すと  0.2ミリシーベルト(mSv)÷24÷365=200マイクロシーベルト(μSv)÷24÷365=0.0228マイクロシーベルト/時(μSv/h)つまり、自然放射線(バックグラウンド)+福島第一原発から出た放射線による外部被曝=0.036マイクロシーベルト/時 + 0.0228マイクロシーベルト/時=0.0588マイクロシーベルト/時(μSv/h) 国際放射線防護委員会(ICRP)の一般人の被ばく許容線量1ミリシーベルト(mSv)をめざすということは、          空間放射線量 0.0588 マイクロシーベルト/時(μSv/h)以下をめざすということです。  内部被ばくをベクレル/kgから、ミリシーベルト(mSv)に換算するのはあまり意味がありません。アルファ線を出す放射性物質(プルトニウムやウラン)を微量吸っただけで白血病などにかかるからです。しかし、飲料水、食べ物による被ばくはできるだけ避けなくてはなりません。次ページ以降にドイツ放射線防護協会の「日本における放射線リスク最小化のための提言」を紹介します。 日本における放射線リスク最小化のための提言                                ドイツ放射線防護協会                                2011 年3 月20 日  ドイツ放射線防護協会と情報サービス放射線テレックスは、福島原発事故の発生後の日本において、放射線核種を含む食物の摂取による被ばくの危険性を最小限に抑えるため、チェルノブイリ原発事故の経験をもとに下記の考察・算定を行い、以下の提言を行う。 1.放射性ヨウ素が現在多く検出されているため、日本国内に居住する者は当面、汚染の可能性のある、サラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取は断念することが推奨される。 2.評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4 ベクレル以上のセシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上のセシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される。 3.日本での飲食物の管理および測定結果の公開のためには、市民団体および基金は、独立した放射線測定所を設けることが有益である。ヨーロッパでは、日本におけるそのようなイニシアチブをどのように支援できるか、検討すべきであろう。 ≪考察と算定≫ 以下の算定は、現行のドイツ放射線防護令の規定に基づいている。飲食物を通じた放射性物質の摂取は、原子力災害後、長期間にわたり、身体にもっとも深刻 な影響を与え続ける経路となる。日本では、ほうれん草1kg あたり54,000ベクレル(Bq) のヨウ素131 が検出されたが、こうしたほうれん草を100g(0.1 ㎏)摂取しただけで、甲状腺の器官線量は次のとおりとなる。乳児(1 歳未満)    :甲状腺線量20 ミリシーベルト(mSv)幼児(1~2 歳未満)   :甲状腺線量19.4ミリシーベルト(mSv)子ども(2~7 歳未満)  :甲状腺線量11.3ミリシーベルト(mSv)子ども(7~12 歳未満)  :甲状腺線量5.4ミリシーベルト(mSv)青少年(12~17 歳未満) :甲状腺線量3.7ミリシーベルト(mSv)大人(17 歳以上)   :甲状腺線量2.3ミリシーベルト(mSv)2001 年のドイツ放射線防護令第47 条によれば、原子力発電所通常稼働時の甲状腺器官線量の限界値は年間0.9ミリシーベルト(mSv)であるが、上に述べたような日本のほうれん草をわずか100g 摂取するだけで、すでに何倍もこの限界値を超えることになる。原発事故の場合には、同第49 条によれば、甲状腺線量は150ミリシーベルト(mSv) まで許容されるが、これはいわゆる実効線量7.5ミリシーベルト(mSv) に相当する。それゆえ日本国内居住者は、当面、汚染の可能性のあるサラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取を断念することが推奨される。ヨウ素131 の半減期は8.06 日である。したがって、福島原発の燃焼と放射性物質の環境への放出が止まった後も、ヨウ素131 が当初の量の1%以下にまで低減するにはあと7 半減期、つまり2 ヶ月弱かかることになる。54,000Bq のヨウ素131 は、2 ヵ月弱後なお約422ベクレル(Bq) 残存しており、およそ16 半減期、つまり4.3 ヶ月(129 日)後に,ようやく1ベクレル(Bq) 以下にまで低減する。≪長期間残存する放射性核種≫長期的に特に注意を要するのは、セシウム134(半減期2.06 年)、セシウム137(半減期30.2 年)、ストロンチウム90(半減期28.9 年)、プルトニウム239(半減期2 万4,400 年)といった、長期間残存する放射性物質である。通常、2 年間の燃焼期間の後、長期間残存する放射性物質の燃料棒内の割合は、セシウム137:セシウム134:ストロンチウム90:プルトニウム239=100:25:75:0.5である。しかしチェルノブイリの放射性降下物では、セシウム137 の割合がセシウム134 の2 倍にのぼるのが特徴的であった。これまでに公表された日本の測定結果によれば、放射性降下物中のセシウム137 とセシウム134 [...]

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