九州電力が5月1日現在で稼働させていた原発は4基。原子力規制委員会が認可していたすべての原発を稼働させていました。九州電力は原発4基をフル稼働させて、太陽光発電を制限してきました。2019年4月19日現在で、九州電力はすでに40回も太陽光発電の出力制限をしてきました。九州は日本一、太陽光発電の発電能力が大きいところ。原発などいりません。

 今年2019年は、九州電力の4基の原発が次々と定期点検に入ります。2019年5月13日未明、玄海原発3号機が定期点検に入りました。報道では、8月20日の営業運転入りを目指す、とされていますから、7月16日くらいに再稼働工程を開始するかもしれません。原発はスイッチ・オンで出力100%にはできません。よく新聞報道では「〇〇原発が再稼働」と書かれますが、これは間違いです。「〇〇原発が再稼働工程を開始」と書くべきです。出力100%になり、原子力規制委員会による5号検査を受けて認可された場合、営業運転に切り替えることができます。本来は、この営業運転に切り替えられたときに「再稼働」と報道されていました。スイッチ・オンから、出力100%までに多くのトラブルが起きるのが老朽化した原発、長い間止まっていた原発の特徴です。スイッチ・オンで安全ではなく、再稼働工程の開始から終了まで(営業運転)原発の状況を注視しなくてはいけないにもかかわらず、スイッチ・オンを「再稼働」と報道するのは、原発に反対する市民に「あぁもう原発は再稼働してしまった」とがっかりさせるための、意図的なやり方であると思います。

 この再稼働工程は開始から、5号検査を終え営業運転に入るまでに26日~31日ほどかかります。したがって、九州電力が8月20日営業運転入りを目指す、ということは玄海原発3号機は7月16日あたりに、再稼働工程を開始する計画であると思います。

 同様に、玄海原発4号機は2019年8月16日に定期点検に入る予定です。

九州電力が稼働した4つの原発は次々と定期点検に入ります。
定期点検に入る日 推定(九州電力)
玄海原発3号機 2019年5月13日(すでに入った。7月16日頃まで。)2018年3月23日再稼働工程開始、営業運転は2018年5月16日
玄海原発4号機 2019年8月16日頃 2018年6月16日再稼働工程開始、営業運転は2018年7月19日
川内原発1号機 2019年6月30日頃 2018年5月30日再稼働工程開始、営業運転は2018年6月29日
川内原発2号機 2019年9月29日頃 2018年8月29日再稼働工程開始、営業運転は2018年9月28日

 一度止まった原発は2度と動かすな!の世論を九州全域で巻き起こしていきましょう。

 また、川内原発が爆発した場合は、約2日で東京・福島までその死の灰が降り注ぎます。1914年1月12日、13日の桜島・大正噴火の火山灰の降下範囲が以下です。九州の原発が第2のフクシマになりかねません。九州で第2のフクシマを引き起こすのか、それともすべての原発を廃炉にするのか、その選択が今年7月までに問われています。

図:1914年1月13日、14日 桜島噴火による降灰圏 降下地域と降下時刻 中央気象台要覧170 1914年

「玄海原発3号機、定期検査開始 九電、再稼働後初」

2019年5月14日 佐賀新聞 

九州電力は13日、2018年3月に再稼働した玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)の定期検査(定検)を開始した。定検は再稼働後初めてで、約3カ月にわたって実施。原子炉本体や核燃料の貯蔵施設など105項目を検査し、8月20日の営業運転復帰を見込む。

 この日は午前1時に送電を止め、午前3時半ごろには原子炉を停止した。1週間程度経過して、原子炉内の燃料集合体193体を取り出し、約3分の1を取り換える。プルサーマル発電用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料が含まれる可能性がある。

 併せて昨年3月にさびによる腐食で配管に穴が空き、蒸気漏れが起きた2次系統の脱気器空気抜き管は16本すべてを交換。空気抜き管以外の脱気器周辺の配管も保温材や外装板を取り換える。

 定検は運転中の原発が13カ月ごと、廃炉作業中も9カ月ごとの実施が法で義務付けられており、18年6月に再稼働した玄海4号機の定検は8月16日開始を予定している。