教訓生かし原発再稼働=広瀬東電副会長、日本の火力依存を懸念

2019年04月19日 共同通信

 【ニューヨーク時事】東京電力ホールディングスの広瀬直己副会長は18日、米ニューヨークのコロンビア大学で講演し、「(東電福島第1原発)事故の教訓に基づき、原発を再稼働させたい」と訴えた。日本での発電が火力に頼りすぎている状況には懸念を示した。
 広瀬副会長は、原発の再稼働がごく一部にとどまっている日本の現状を紹介。原発事故で得た教訓の一つとして、訓練の重要性を挙げた。「東電が(事故以前は)『原発は100%安全だ』と伝えてきたことを後悔している」とも発言。原発の立地自治体などと連携し、非常時に備えた訓練の重要性を住民に理解してもらう必要があると強調した。

 

東電副会長「利益不十分」 経営計画、販売てこ入れを 

2019年4月19日 東京新聞

 米コロンビア大で講演する東京電力ホールディングスの広瀬直己副会長=18日、ニューヨーク(共同)

 米コロンビア大で講演する東京電力ホールディングスの広瀬直己副会長=18日、ニューヨーク(共同)

 【ニューヨーク共同】東京電力ホールディングスの広瀬直己副会長は18日、共同通信のインタビューに応じ、2017年公表の経営再建計画の進捗状況について「利益は積み上がってきたが、十分ではない」と述べ、電気やガスの販売てこ入れが必要との考えを示した。講演で訪れたニューヨークの米コロンビア大で取材に応じた。

 計画では、福島第1原発事故の賠償と廃炉に年間約5千億円を確保した上で、年間4500億円規模の利益創出を目指すとしているが、現状は4千億円程度の積み上げが必要となっている。

 広瀬副会長は「電力小売りの自由化でお客さんをとられている。厳しい状況だ」と語った。

 

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