2013年11月12日、福島県第13回県民健康調査検討委員会が開催され、福島の子どもの甲状腺がんおよびがん疑いが58名となったことが発表されました。以下のこの文章、統計では、手術の結果、良性腫瘍であった1名は含めていません。
東京新聞、朝日新聞は甲状腺がん確定が26名およびがん疑いが32名であることを詳しく報じていますが、毎日新聞、読売新聞はよく読まないとがん疑いが32名(朝日は良性腫瘍の1人も含め33名と報道)であるかはわかりません。
そもそも、がん疑いは非常にがんである可能性が高く、山下俊一元県民健康調査検討委員会座長は2013年3月11日のアメリカ講演で、小児甲状腺がん3名だけでなく、がん疑い7名も含めて10名が「小児甲状腺がん」であるとして、統計をアメリカ放射線防護委員会(NRCP)で発表しています。
『山下俊一氏アメリカNCRP講演「福島では10人が小児甲状腺がん」 2013年3月11日』
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/2649
新聞各紙は小児甲状腺がん、および、がん疑いの合計の人数で記事を書くべきです。実態が矮小化されて読者に刷り込まれる危険があるからです。
今回11月12日の発表では、20km圏内および計画的避難準備区域の子どもたちの甲状腺がんおよびがん疑いの合計の人数は13名と変わらなかったのですが、小児甲状腺がんと確定した人数は8月20日発表9人が今回11月12日発表では10人に増えています。
急激に小児甲状腺がんおよびがん疑いが増えているのは「20km圏内および計画的避難準備区域 以外の市町村」です。以下、増加している市町村のみその人数を掲載します。すべての市町村については下記の統計をご覧下さい。
2013年8月20日発表 2013年11月12日発表
福島市 11人 12人 1人増
二本松市 4人 5人 1人増
大玉村 1人 2人 1人増
郡山市 8人 16人 8人増
白河市 2人 4人 2人増
三春町 0人 1人 1人増
いわき市 ー 1人 1人増
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すべての市町村合計 30人 45人 15人増
(小児甲状腺がん確定9名)(小児甲状腺がん確定16名)(同7名増)