チェルノブイリ事故当時とそれ以外の時期における、イギリス、ドイツ、ギリシャにおける乳児白血病の患者数

 クリストファー C.バズビーが2009年に『チェルノブイリ事故による非常に低レベルの胎児性被曝によるヨーロッパにおける乳児白血病の増加と、それがもたらす現在の放射線リスクモデルへの疑問』を書いています。                               

Very Low Dose Fetal Exposure to Chernobyl Contamination Resulted in Increases in Infant Leukemia in Europe and Raises Questions about Current Radiation Risk Models  

Christopher C. Busby  International Journal of Environmental Research and Public Health 2009, 6,

http://www.mdpi.com/1660-4601/6/12/3105

 この論文の分かりやすい説明は、長山淳哉『胎児と乳児の内部被ばく』(緑風出版 2013年7月10日)p.208~216にあります。是非、お読み下さい。

 結論は、胎児がたった0.067ミリシーベルト追加で被ばくすると、乳児白血病の子どもが43%も増えるということです。国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルは破綻しています。LNT仮説(100ミリシーベルトを超えると健康被害が線量に比例して増えていく。100ミリシーベルト以下でも線量<ミリシーベルトのこと>に比例して数は少ないが健康被害が起きるだろう)は間違いです。

 クリス・バズビーは国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルは少なくとも100倍、多ければ1000倍間違っている、と結論しています。

 上記長山淳哉『胎児と乳児の内部被ばく』にも、国際放射線防護委員会(ICRP)の放射線防護モデルの間違いが詳しく解説されています。

 年間1ミリシーベルトは許容できる被ばく線量ではありません。生殖期を迎える子どもたち、妊婦、乳幼児を持つお母さん、お父さんの被ばく線量は0.1ミリシーベルトでも高すぎると思います。

長山淳哉『胎児と乳児の内部被ばく』緑風出版 2013年7月10日刊