文科省がストロンチウム89、90について、第1次土壌調査 100か所、第2次土壌調査 60か所を行った。
しかし、この第2次土壌調査 60か所は、セシウム137の蓄積量が多かった地域に限定されている。セシウム137とストロンチウム90とは環境中でまったく別の振る舞いをするのであり、日本全域についてストロンチウム90の土壌調査を行うべきである。ストロンチウム90はガンマ線を出さず、ベータ線しか出さない。文科省の航空機モニタリング(ガンマ線のみで地表のヨウ素131、セシウム134、137濃度を分析)ではまったくわからなかった、ストロンチウム90の汚染地帯があるかもしれない。
○土壌採取日:第1 期 2011年6 月6 日~6 月14 日、第2 期2011年6 月27 日~7 月8 日
第2次土壌調査では、「広範な地域における福島第一原発の事故由来のストロンチウム89、90 の拡散範囲を確認するため、東日本の空間線量率が高い地域を中心に新たに土壌を採取し、ストロンチウム89、90 の沈着量を測定する」とともに「第1 次分布状況調査においてセシウム137 に比べてストロンチウム89、90 の沈着量が大きいことが確認された調査箇所の周辺の調査箇所で第1 次分布状況調査時に採取された土壌試料を用いて、ストロンチウム89、90 の沈着量を測定」
※ 第2次調査
(1)福島第一原発から80 ㎞圏外の地域の調査箇所(50 箇所:50 試料)
第1 次分布状況調査で調査対象とした福島第一原発から80 ㎞圏内を除き、東日本全域における航空機モニタリングの測定結果(空間線量率)において、空間線量率が高い地域(0.2μSv/h 相当以上)で新たに土壌試料を採取※6 し、ストロンチウム89、90 の沈着量を測定した。なお、調査箇所の選定にあたっては、空間線量率が0.2μSv/h 以上の地域について5km メッシュに分割し、このメッシュの中から、地域に偏り無く、調査箇所(50 箇所:50 試料)を選定した。1 都9 県(福島県、茨城県、岩手県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、栃木県、宮城県、山梨県)の一部の地域で実施。天然核種の影響により空間線量率が高くなっている地域を除く。
(2)相馬市及びその周辺の調査箇所(10 箇所:13 試料)
第1 次分布状況調査では、相馬市で採取された土壌試料のうち1 箇所の試料において、セシウム137 に対するストロンチウム89、90 の沈着量の比率(以下、「Sr-89、Sr90/Cs-137」と言う。)が、他の箇所に比べて非常に大きいことが確認された。
そこで、今回の調査では、この箇所(以下「相馬市第1地点」という。)において第1次分布状況調査の際に採取した試料の残り4 試料を全て分析するとともに、この箇所の周辺9 箇所のそれぞれにおいて、第1 次分布状況調査の際に採取した土壌試料のうち、セシウム137 の沈着量が最も高い1 試料を選定し、ストロンチウム89 及び90 の分析を行った。
○土壌採取日:2011 年12 月17 日~2012年2 月29 日
○各調査箇所のストロンチウム89、90 の沈着量を調査における土壌採取期間(平成23 年12 月17 日~平成24 年2 月9 日)の中間の期日である2012 年1 月13 日時点の値に補正
ストロンチウム90土壌汚染マップ ベクレル/m2 2012年9月20日
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