福島第一 豪雨備え土のう…汚染水抑制 緊急設置へ

2019年6月11日 読売新聞 朝刊35面
 

 東京電力は、福島第一原子力発電所で豪雨が予想される場合、雨水が原子炉建屋に流入して汚染水となることを防ぐため、1号機建屋の北側に土のうを設置することを決めた。梅雨入りし、台風接近などで豪雨の可能性が高まるのに伴う緊急的な対応だ。

 土のうを設置するのは、24時間で300~500ミリの降雨が予想される場合で、保管場所から運ぶ。

 東電によると、土のう設置場所付近には、山側から海に向けて下り坂の道路があり、地形上、地表の水が集まりやすいという。仮に豪雨であふれた地表の水が1~4号機の原子炉建屋に流入し、建屋内の高濃度汚染水などと混ざると汚染水が増えてしまう。同原発では、2017年の台風接近時に建屋地下への水の流入量が急増。雨水も流入源となっていた。