龍谷大学 比較教育学『日本の学校給食の今を考える講演会 ―川根眞也さんをお招きして-』
2018年度「比較教育学」では、数回にわたって国際比較を通じて日本の学校給食の特徴と課題について考えてきました。地産地消、食の安全、地域の食文化の伝承...これらは学校給食の意義を考える際に必ずといってよいほど語られてきたキーワードです。本科目でも数年前まではこれらの重要性を確認する授業を展開してきました。しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれによって生じた福島第一原子力発電所の爆発事故はこうした前提を180度再考する機会になりました(なるはずでした)。原発事故後の日本において、ほぼすべての子どもが選択の余地なく食べる学校給食は安全性が最も重視されるべきではないでしょうか。しかし必ずしもそうした方向に進んでいるとは言えない現実があり、授業担当者の出羽も苦悩してきました。そこで今回、中学校の理科教師の立場から放射能汚染の問題を研究しその危険性を発信してこられた川根眞也先生をお招きし、日本の学校給食が抱える問題やそれを克服するための方策について皆で考えてみたいと思います。
今回は受講生以外にこうした問題に関心を持つ人々にも門戸を開き、議論の輪を広げていきたいと考えます。また、本科目は教師を目指す学生も多数受講しています。子ども達を取り巻く学校や社会の問題に直面したとき、一人の教師としてなにをなすべきかという、教師として備えるべき力についても考えていきたいと思います。
【日時】2018年10月19日(金) 10時45分~12時15分 (2講時)
〒600-8268
京都市下京区七条通大宮東入大工町125番地の1
【講師】川根眞也さん(元さいたま市立中学校教員 理科)
テーマ:原発事故後の食の安全性を問う―学校給食の現実―
〇川根眞也さんの紹介
・「内部被ばくを考える市民研究会」代表
・元・さいたま市立中学校教員(現在は退職)
・2018年4月より岐阜県に移住。
・2011年3月14日より、身の回りの放射線量率を計測。3月15日の異常な空間線量率から、関東での汚染を確信。同日から「放射線測定メール」を配信。同年8月に「内部被ばくを考える市民研究会」を設立。以来、低線量被ばくの危険性を訴え、内部被ばくを避ける講演会活動を行っている。2013年野呂美加さん、医師らとともにベラルーシを訪問、小児甲状腺がんの診断と治療の実際を学ぶ。冊子「ベラルーシプロジェクト報告」。ツィッター shinchann2008。facebook 川根眞也。
※ 本行事は大学の授業として開催されます。従いまして、大学事務室では本件に関する外部からの問い合わせは受け付けていません。学外の方で参加を希望される方は出羽(pohyun109アットマークmail.ryukoku.ac.jp アットマークを@に変えてメールをお願いします)まで事前にお申し込みください。その際、メールのタイトルは「比較教育学講義参加希望」とし、本文には氏名、携帯電話番号、メールアドレス等をご記載ください。メールをくださった方には会場の詳しい情報をお知らせします。
※ 大学には駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。
授業担当:龍谷大学文学部教育学専攻 出羽孝行
(〒600-8268 京都下京区七条大宮 龍谷大学 出羽研究室)