北海道札幌市教育委員会は2011年11月28日、学校給食では少しでも放射性物質が検出された食材を使わないことを決定しました。参考:北海道新聞2011年11月29日朝刊

 低線量被曝者の会共同代表で、2011年6月25日にペトカウ効果についての本『人間と環境への低レベル放射能の脅威』アーネスト・スターングラス、ラルフ・グロイブ著を翻訳された、竹野内真理さんがICRP(放射線防護委員会)が作ったグラフを訳されています。(下記に掲載)

 これを見ると、毎日1ベクレル食べ物や水から摂取していても、2年後(700日)には200ベクレルほどの放射性セシウムが蓄積します。

 しかし、毎日10ベクレル食べ物や水が摂取していると、2年後(700日)には体内の放射性セシウムの蓄積量は1400ベクレルを超えます。

 体重60kgの大人でも、体重1kgあたり23ベクレル/kg。これは心臓の細胞が侵され、不整脈がでるレベル20~30ベクレル/kgに相当します。(ユーリ・I・バンダジェフスキー著『放射性セシウムが人体に与える医学的生物学的影響』参照)

 これがもし、体重15㎏の子どもであれば、その体重1kgあたりのベクレル数は93となります。体重1kgあたり50ベクレル/kgを超えると、生命に関係する臓器(脳、心臓、腎臓、肝臓、脾臓、すい臓、など)が病気になり、命の危険がある言われます。このレベルの約2倍の放射性セシウムの蓄積量になります。毎日10ベクレルの摂取は子どもたちにとっては危険すぎます。(上記 同書 参照)

 文科省が11月30日にいったん出した、学校給食40ベクレル/kg以下の食材しか使わないようにする、という趣旨の通知の基準は高すぎます。 

 学校給食の食材は札幌市のように 0 ベクレル/kgであるべきです。