2003年11月11日の経済産業省 資源エネルギー庁 電気事業分科会 第4回コスト等検討小委員会で、電気事業連合会は、青森県の六ヶ所村に建設している再処理工場(2015年10月に竣工予定)を40年間にわたって稼働させるための建設費と操業費、同工場の廃止に必要な費用が、合計11兆600億円と見積もっています。

 そして、六ヶ所再処理工場に加えて、高レベル廃棄物処理、MOX燃料加工、ウラン濃縮工場の廃棄物処理を含めると18兆9100億円かかると試算しています。

 核燃料の再処理のためには、死の灰を閉じ込めているジルコニウム被覆管を切断します。それと同時に、これまで宇宙線が作ったトリチウムの総量(自然放射線と言えます)をはるかに超える、トリチウムが大気中に放出されます。

 東京第一原発事故処理は20兆円かかると言われます(アーニー・ガンダーセン、2011年)。それに加え、核燃料サイクル約19兆円を浪費しようとする、電気事業連合会。この国の富を原発とその処理に食いつぶされていくのを止めなくてはいけないと思います。

 川内原発の再稼働についてのパブリック・コメントの締め切りは2014年8月15日。トイレなきマンションとも言われる原発。東京第一原発だけでなく、54基すべての原発には使用済み核燃料プールという、「おまる」があります。この「おまる」の中の使用済み核燃料をどう処理するのか、どこに最終処分するのか、そもそも最終処分できるかもわからないのに、原発再稼働はありえません。問題の先送りにすぎません。自民党、公明党、民主党は恥を知るべきです。この問題を私たちの子どもや子どもたちの子孫に、押しつけるのは誤った選択です。この地球は私たちのものではありません。

 私たちが一時的に借りているもの。将来の子孫が安全に生き、生活し、そして次の子どもたちが産み育てられるできる場所として、譲り渡すべきものです。その保障なき、原発の再稼働、六ヶ所稼働は許されません。

原子燃料サイクルバックエンド事業費の見積もりについて 電気事業連合会 核燃サイクル19兆円 201031111

 川内原発再稼働に関するパブリック・コメントのチラシ。こちらからダウンロードできます。インターネットの苦手な方に、このチラシを印刷して、手渡して下さい。FAXまたは郵送で送ることができます。2014年8月15日必着です。