NHK福島放送局は、2019年4月23日夕方のニュースで「3号機核燃料 共用プールへ移送」と報道しました。

  果たして、本当でしょうか?

 川根が、この3号機使用済み核燃料プールからの核燃料集合体取り出しが開始された直後の4月16日、17日、18日に東京電力に問い合わせたところ、「今回の3号機使用済み核燃料プールからの核燃料集合体取り出しについては、毎日の作業実績を一切公表しない」「核燃料集合体が共用プールに移設完了したら、ホームページの特設ページの○○/566体、の○○に数字を入れる形で公表する」と言いました。福島県原子力安全対策課も、同様に答えました。

 しかし、2019年4月24日 1:30am現在も、東京電力の特設ページの数字は、0/566体 2019年4月15日現在、のままです。本当に、新燃料7体は、無事、3号機使用済み核燃料集合体から共用プールに移設されたのでしょうか。

 東京電力の公報姿勢が問われます。ボロボロになった、3号機使用済み核燃料プールからの、核燃料集合体もかなり損傷しているはず。ここからの核燃料集合体の取り出しは、不発弾処理と同じ危険性が伴います。原子力規制委員会も、東京電力も、間違えば、再臨界の危険性を認識しているはずです。

 東京電力が、新燃料7体の共用プールへの移設完了を公表せず、NHK福島放送局だけが、報道する、などということがあっていいのでしょうか?

 東京電力は、事実証拠を示して公表すべきです。

東京電力 3号機使用済燃料プールからの燃料取り出し

 写真:3号機の状況 共用プールへの移送が完了した燃料(体) 2019年4月24日 1:30amスリーンショット

3号機核燃料 共用プールへ移送

NHK福島放送局 2019年4月23日 17:11

東京電力福島第一原子力発電所3号機の使用済み燃料プールから取り出された最初の核燃料7体が輸送用の容器に入れられ、23日までに、共用プールと呼ばれる敷地内の施設に運ばれました。今後、この燃料を容器からプールに収めると、1回目の取り出しの作業が完了します。

福島第一原発3号機では、事故で溶け落ちた核燃料とは別に、燃料プールに残されていた使用済み燃料514体、未使用の燃料52体を取り出す作業が、今月15日から始まりました。
23日までにキャスクと呼ばれる輸送用の容器に、未使用の新しい燃料あわせて7体が入れられ、トレーラーでおよそ100メートル離れた共用プールと呼ばれるより安定した専用の施設に運ばれました。
事故でメルトダウンを起こした原子炉建屋から、燃料プールの核燃料が運び出されたのは初めてです。
今後、共用プール内で、燃料をキャスクから取り出して、燃料を収めるラックに移す作業が行われ、7体すべてを移し終えると、1回目の取り出しの作業が完了します。
東京電力は、1回目が完了したあと、作業に問題がなかったか検証した上で、ことし7月から2回目以降の作業を再開する予定で、来年度までにすべての核燃料の取り出しを終えたいとしています。
東京電力福島復興本社の大倉誠代表は、「なかなか約束したスケジュールどおりにいかず、心配をおかけしましたが、無事に1つ目のキャスクの移動を終えました。引き続き安全第一で取り組み、きちんと工程を踏んで、2020年度中に566体の燃料を取り出したい」と話していました。